(注) 1 第2回ないし第4回第五種優先株式の発行可能株式総数は併せて400,000,000株を超えないものとする。
2 第1回ないし第4回第六種優先株式の発行可能株式総数は併せて200,000,000株を超えないものとする。
3 第1回ないし第4回第七種優先株式の発行可能株式総数は併せて200,000,000株を超えないものとする。
(注) 米国預託証券(ADR)をニューヨーク証券取引所に上場しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
③ 【その他の新株予約権等の状況】
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(注) 自己株式の消却による減少であります。なお、これに伴う資本金及び資本準備金の増減はありません。
2021年3月31日現在
(注) 1 自己株式708,524,922株は「個人その他」に7,085,249単元、「単元未満株式の状況」に22株含まれております。
2 「その他の法人」及び「単元未満株式の状況」の欄には、株式会社証券保管振替機構名義の株式がそれぞれ
213単元及び64株含まれております。
2021年3月31日現在
(注) 1 上記のほか当社所有の自己株式708,524,922株があります。
2 THE BANK OF NEW YORK MELLON AS DEPOSITARY BANK FOR DR HOLDERSは、ADR(米国預託証券)発行のために預託された株式の名義人であります。
3 三井住友信託銀行株式会社から2020年6月19日付で関東財務局長に提出された大量保有報告書により、2020年6月15日現在で以下の株式を所有している旨の報告を受けておりますが、当社として2021年3月31日時点現在における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、大量保有報告書の内容は以下のとおりであります。
4 みずほ証券株式会社から2020年12月22日付で関東財務局長に提出された大量保有報告書(変更報告書)により、2020年12月15日現在で以下の株式を所有している旨の報告を受けておりますが、当社として2021年3月31日時点における実質所有株式数の確認ができませんので、上記大株主の状況には含めておりません。なお、大量保有報告書(変更報告書)の内容は以下のとおりであります。
2021年3月31日現在
(注) 1 「完全議決権株式(その他)」の欄には、株式会社証券保管振替機構名義の株式21,300株(議決権213個)及び実質的に所有していない子会社名義の株式17,700株(議決権177個)が含まれております。
2 「完全議決権株式(その他)」及び「単元未満株式」欄の普通株式には、役員報酬BIP信託が保有する当社株式がそれぞれ27,002,400株(270,024個)及び24株含まれております。
2021年3月31日現在
(注) 1 株主名簿上は、三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社株式累積投資口、三菱UFJ証券株式会社(2010年4月1日に三菱UFJ証券ホールディングス株式会社に商号変更)、三菱UFJニコス株式会社及びUFJつばさ証券株式会社(2005年10月1日に三菱UFJ証券株式会社に商号変更、三菱UFJ証券株式会社は、2010年4月1日に三菱UFJ証券ホールディングス株式会社に商号変更)の各名義となっておりますが、実質的に所有していない株式が、それぞれ15,500株、900株、700株及び600株あります。
なお、当該株式は上記「発行済株式」の「完全議決権株式(その他)」欄の普通株式に含めております。
2 上記の自己保有株式及び自己保有の単元未満株式22株のほか、役員報酬BIP信託が保有する当社株式
27,002,424株を財務諸表上、自己株式として処理しております。
当社の海外連結子会社であるMUFG Americas Holdings Corporationは、2015年6月、当社及びMUFG Americas Holdings Corporation並びにそれらの子会社の主要な従業員の処遇の一部と株主の皆様の利益との連動性を高め、その雇用関係を維持し、労働意欲をより一層高めることにより、長期的な企業価値及び株式価値の向上を図ることを目的とし、当社ADR(米国預託証券)を取得することを目的とする信託を活用した株式賞与制度(Stock Bonus Plan)(以下、「本株式賞与制度」といいます。)を導入しております。なお、本株式賞与制度は、2014年7月に実施された株式会社三菱東京UFJ銀行の米州事業統合に伴い、それ以前に株式会社三菱東京UFJ銀行米州本部において導入されていた株式賞与制度(以下、「旧株式賞与制度」といいます。)を、MUFG Americas Holdings Corporationが承継したものであります。
本株式賞与制度では、MUFG Americas Holdings Corporationが、当社若しくはMUFG Americas Holdings Corporation又はそれらの子会社の従業員のうち、MUFG Americas Holdings Corporation及びその子会社であるMUFG Union Bank, N.A.が選定した者(以下、「対象従業員」といいます。)に対して、当該制度及び対象従業員との間の契約等に定める条件に従って、Restricted Stock Unit(以下、「RSU」といいます。)を付与します。RSUは、対象従業員との間の契約において別途の定めがない限り、1個につき1ADRを受領する権利であり、確定日における在籍等を条件として、原則として付与日後1年毎に各対象従業員の有するRSUのうち3分の1ずつが確定するものです。MUFG Americas Holdings Corporationは、対象従業員のうちその有するRSUに係る権利が確定した者を受益者とする信託を設定し、当該信託は、対象従業員の有するRSUに係る権利確定の時期及び個数に従って、MUFG Americas Holdings Corporationが信託に対して信託譲渡した現金を原資として当社ADRを市場から購入し、当該当社ADRをRSUに係る権利の確定した対象従業員に対して譲渡します。対象従業員は、当該信託より当社ADRを取得するまで、議決権等の株主としての権利を行使できません。但し、当社ADRにつき金銭配当が支払われる場合は、対象従業員は、MUFG Americas Holdings Corporationとの間の契約において別途の定めがない限り、当該金銭配当相当額を受け取る権利を有し、RSUが確定する条件と同一の条件で支払いを受けます。なお、当該信託は、旧株式賞与制度に関連して、株式会社三菱東京UFJ銀行が設定した信託を承継するものです。
38,274,489ADR(38,274,489原株)
(注)1 当社ADRと原株との交換比率は1対1です。
(注)2 2021年5月31日現在において、本株式所有制度に基づき付与され、存続しているRSUに関して、対象従業員に取得させる予定の株式の総数を記載しています。
対象従業員のうち権利確定日における在籍その他の所定の要件を充足する者(所定の要件を充足する退職者を含みます。)。
当社は、2016年5月16日開催の報酬委員会において、当社の子会社であり、当社グループの中核を担う株式会社三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社、三菱UFJホールディングス株式会社及び三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社(4社を総称して、以下「中核事業会社」)並びに当社(中核事業会社と当社の5社を総称して、以下「対象会社」)の取締役、執行役、執行役員及びシニアフェロー(社外取締役、監査委員及び監査等委員である取締役を除く。以下「取締役等」)を対象に、グループ共通の新たなインセンティブプランとして信託を活用した業績連動型株式報酬制度(以下「本制度」)を導入することを決議いたしましたが、2021年5月17日の報酬委員会において、本制度の3年間の継続を決議いたしました。また、2016年11月14日開催の報酬委員会において、過去に割当を受けた未行使のストックオプションを保有する取締役等を対象に、ストックオプションによる報酬制度から本制度への移行を行うことを決議しております。
本制度は、取締役等を対象に、役員報酬として当社株式及び当社株式の換価処分金額相当額の金銭を、当社株式から生じる配当金とともに交付又は給付するインセンティブプランです。本制度では、取締役等の退任時に株式交付等を行う信託Ⅰ・Ⅲと、対象期間の終了時に株式交付等を行う信託Ⅱの3種類を設定しています。信託Ⅰ・Ⅱは、当社グループの中期経営計画の期間に対応した3事業年度の期間を対象として、役位や中期経営計画の業績目標の達成度等に応じて株式交付等を行います。また、信託Ⅲは、過去に割当を受けた未行使のストックオプションに代わるものです。
(イ)信託Ⅰ 約107億円
(ロ)信託Ⅱ 約116億円
(ハ)信託Ⅲ 約33億円
対象会社の取締役等のうち、受益者要件を充足する者
該当事項はありません。
該当事項はありません。
(注) 当期間における取得自己株式には、2021年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取請求による株式数は含めておりません。
(注) 1 当期間におけるその他の株式には、2021年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買増請求による売渡株式数は含めておりません。
2 当期間における保有自己株式数には、2021年6月1日から有価証券報告書提出日までの単元未満株式の買取請求による株式数及び買増請求による売渡株式数は含めておりません。
当社は、資本の健全性や成長のための投資との最適バランスを検討した上で、配当を基本として株主還元の充実に努める方針としております。
配当につきましては、利益成長を通じた1株当たり配当金の安定的・持続的な増加を基本方針とし、2023年度までに配当性向は40%への累進的な引き上げをめざしてまいります。自己株式の取得につきましては、資本効率の向上に資する株主還元策として、業績・資本の状況、成長投資の機会および株価を含めた市場環境を考慮し、機動的に実施してまいります。なお、保有する自己株式の総数の上限は、発行済株式総数の5%程度を目安とし、それを超える数の株式は、原則として消却いたします。
また、毎事業年度における配当の回数については、当社は会社法第454条第5項の規定による金銭による中間配当を行うことができる旨を定款に定めており、同条に基づく中間配当(決定機関は取締役会)及び期末配当(決定機関は株主総会)の年2回としております。
当事業年度の配当につきましては、本方針にのっとり、普通株式の年間配当は1株につき25円(中間配当12.5円及び期末配当12.5円)といたしました。
内部留保資金につきましては、企業価値の持続的な向上をめざすべく、活用してまいります。
なお、第16期の剰余金の配当は以下のとおりです。
当社は、株式会社三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社、三菱UFJ証券ホールディングス株式会社などの子会社を傘下に擁する持株会社です。当社グループは、「世界が進むチカラになる。」をパーパス(=存在意義)として定め、それを包含した「MUFG Way」を制定しています。「MUFG Way」は、当社グループが経営活動を遂行するにあたっての基本的な姿勢であり、すべての活動の指針となるものです。当社グループは、この「MUFG Way」に基づき、コーポレート・ガバナンス態勢を適切に構築・運営していくことを経営の最重要課題の一つとして位置付けております。
また、「MUFG Way」の下で、グループの役職員が日々いかに判断し行動すべきかの基準を示す行動規範(下記ご参照)を制定しています。
当社は、設立以来、「社外の視点」を重視し、安定的で実効性の高いコーポレート・ガバナンス態勢を構築してきました。
当社は、持株会社の執行と監督の分離による取締役会の監督機能の強化と、実効的・効率的で、G-SIBs(グローバルなシステム上重要な銀行)として海外のステークホルダーにとっても理解しやすいガバナンス態勢の構築を図るため、指名委員会等設置会社の形態を採用しております(取締役会及び会社法が定める各委員会の概要、構成員については後記(イ)会社の機関の概要ご参照)。
また、MUFGのコーポレート・ガバナンスの考え方や枠組みを示す、「MUFGコーポレートガバナンス方針」を制定し、公表しております。
(イ)会社の機関の概要
(a) 取締役会及び取締役
・ 取締役会は、経営の基本方針その他当社の業務執行を決定し、取締役及び執行役の職務の執行を監督しております。取締役会は、会社法が取締役会の専決事項として定める事項を除き、業務執行の決定を原則として執行役に委任しております。ただし、特に重要な業務執行の決定については、取締役会が行います。
・ 取締役会は、当社グループの事業に関する深い知見を備えるとともに、金融、財務会計、リスク管理及び法令遵守等に関する多様な知見・専門性を備えた、全体として適切なバランスの取れた16名の取締役にて構成しております。
・取締役会の構成員は以下のとおりです。
藤井 眞理子(社外取締役)
本田 桂子(社外取締役)
加藤 薰(社外取締役)
桑原 聡子(社外取締役)
トビー・S・マイヤソン(社外取締役)
野本 弘文(社外取締役)
新貝 康司(社外取締役)
辻 幸一(社外取締役)
タリサ・ワタナゲス(社外取締役)
小倉 律夫
宮永 憲一
三毛 兼承(執行役会長)
荒木 三郎
長島 巌
半沢 淳一
亀澤 宏規
(b) 委員会
・会社法が定める「指名・ガバナンス委員会(会社法上の指名委員会)」、「報酬委員会」、「監査委員会」のほか、「リスク委員会」及びリスク委員会傘下の「米国リスク委員会」を、以下のとおり、設置しております。
(会社法が定める委員会)
指名・ガバナンス委員会
株主総会に提出する取締役選任及び解任に関する議案内容の決定、当社及び主な子会社の重要な人事や当社のコーポレート・ガバナンスの方針・態勢に関する事項について審議し、取締役会に報告・提言
(構成員)野本 弘文(委員長)、藤井 眞理子、加藤 薰、桑原 聡子、亀澤 宏規
報酬委員会
取締役及び執行役等の報酬等の内容に係る決定に関する方針を定めるとともに、個人別の報酬等の内容の決定、当社及び主な子会社の役員等の報酬に関する制度の設置・改廃について決定・審議し、取締役会に報告・提言
(構成員)桑原 聡子(委員長)、藤井 眞理子、加藤 薰、野本 弘文、亀澤 宏規
監査委員会
取締役及び執行役の職務執行の監査及び監査報告の作成、株主総会に提出する会計監査人の選解任及び会計監査人を再任しないことに関する議案の内容の決定、実査を含めた当社又は子会社の業務・財産の状況の調査等
(構成員)辻 幸一(委員長)、本田 桂子、加藤 薰、新貝 康司、小倉 律夫、宮永 憲一
(会社法が定める以外の委員会)
リスク委員会
リスク管理全般に関する重要事項、トップリスク事案等に関する事項、及びその他リスク委員会で審議を要する重要事項を審議し、取締役会に報告・提言
(構成員)藤井 眞理子(委員長)、トビー・S・マイヤソン、新貝 康司、タリサ・ワタナゲス、
宮下 裕(執行役常務 グループCSO)、宮野谷 篤(外部専門家)、
大橋 和彦(外部専門家)
米国リスク委員会
米国事業全体におけるリスク管理規則類、及び流動性リスク管理に関する重要事項等の決定、全米国レベルのMUFG業務に関する、リスク管理フレームワーク全般の管理運営状況、MUFGの米国全業務が直面し得る主要リスクの監督、グループ全体の米国におけるリスク管理全般に関する諸事項等を審議し、リスク委員会に報告・提言
(構成員)Ann F. Jaedicke(委員長、MUFG Americas Holdings Corporation
(以下、MUAH)社外取締役)、Dean A. Yoost(MUAH社外取締役)、
Suneel Kamlani(MUAH社外取締役)、Toby S. Myerson(MUAH社外取締役)、
Roberta Bienfait(MUAH社外取締役)、越 和夫(MUAH/MUFG Union Bank, N.A.
(以下、MUB)Chairman)、桑原 昌宏(執行役専務 グループCRO)、
Kevin Cronin(MUAH/MUB CEO)
(c) 執行役
・執行役は取締役会の決議によって選定された20名で構成し、取締役会の決議によって委任を受けた当社の業務執行の決定及び当社の業務執行を行います。
(d) 経営会議
・業務執行の意思決定機関として経営会議を設置し、取締役会の決定した基本方針に基づき、経営に関する全般的重要事項を協議決定しております。
(e) 経営会議傘下の各種委員会等
・経営会議の諮問機関として各種の委員会等を設置し、各委員会等においてそれぞれ所管事項を集中審議し、経営会議に報告することで、経営会議における審議に資することとしております。各種委員会等の概要は以下のとおりです。
・経営計画委員会(原則年4回開催)
グループ全体の施策・計数計画及び資本政策の審議、施策・計数計画の進捗状況のフォローアップ
・リスク管理委員会(原則年2回開催)
リスク管理・運営に係る方針及びリスク管理態勢整備に係わる重要事項の審議
・与信委員会(最低年2回開催)
グループ全体の個社集中、業種集中などの与信集中状況等に係わる重要事項の審議
グループ全体の信用リスク管理体制整備に係わる重要事項の審議
・情報開示委員会(原則年6回開催)
開示情報の適正性、開示に係わる内部統制に関する審議
・査問委員会(随時開催)
懲戒に関する事項の審議
・サステナビリティ委員会(原則年1回開催)
グループ全体のサステナビリティ推進に係る方針、戦略、体制に係わる重要事項の審議
・グループコンプライアンス委員会(原則年2回開催)
グループ全体におけるコンプライアンスを推進するための方針及び体制整備に係わる重要事項の審議
・財務委員会(原則年2回開催)
財務・資本運営に係わる重要事項、及びグループ全体・グループ各社の財務・資本運営に係る計画の審議、進捗状況のフォローアップ
・投融資委員会(原則年2回開催)
グループ全体の与信及び株式等投資ポートフォリオ全体の運営に係る重要事項の審議
信用リスク・政策投資株式に係るグループ全体の戦略・施策に係る重要事項の審議
・フィデューシャリー・デューティー推進委員会(原則年1回開催)
グループ全体のフィデューシャリー・デューティーに係わる方針、体制及び方針に対する取組状況に関する審議
・政策投資株式運営委員会(原則年2回開催)
グループ全体の政策投資運営に関する重要事項の審議
(f) グローバル・アドバイザリーボード
・経営会議の諮問機関として、日・欧・米・アジア各地域の企業経営や金融規制・政府関係における以下の社外有識者や学識者を委員とするグローバル・アドバイザリーボードを定期的に開催し、MUFGグループの経営全般、グローバル企業としてのガバナンス・事業戦略等について、独立した立場から助言を受けております。
ビクター・K・ファン氏
(香港 馮氏集団(ファン・グループ)グループ会長、元国際商業会議所名誉会長)
メリト・E・ジャノー氏
(米国コロンビア大学国際公共政策大学院長、元WTO(世界貿易機関)上級委員会 委員)
ジョン・V・ルース氏
(元駐日米国大使)
(ジェームス・)サスーン卿
(元英国財務省商務大臣)
アンヌ・ル・ロリエ氏
(前フランス中央銀行第一副総裁)
ジョージ・ヤオ氏
(元シンガポール外務大臣、同貿易産業大臣、同保険大臣、同情報芸術大臣)
大薗 恵美氏
(国立大学法人一橋大学大学院経営管理研究科国際企業戦略専攻教授)
三村 明夫氏
(日本製鉄株式会社社友名誉会長)
(g) 執行役員
・執行役員制度を導入しており、事業本部及びコーポレートセンターの副本部長や主要なライン長など、常務執行役員30名及び執行役員60名が、定められた業務執行に従事しております。
(ロ)グループのガバナンス態勢
グループ・ガバナンス態勢を強化し、持株会社としての経営管理を的確に行うために、グループ横断的なリスク管理態勢、コンプライアンス態勢及び内部監査態勢を構築するとともに、主要な子会社である三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行及び三菱UFJ証券ホールディングスと経営管理契約を締結し、職務分担に沿って協議、報告を受ける態勢を整備しております。
主要な子会社では、監査等委員会設置会社へ移行し、取締役会による実効性のある経営監督態勢の構築などを通じたコーポレート・ガバナンス態勢のさらなる強化を図っているほか、重要な業務執行の決定を、取締役会から執行へ大幅に委任することで、迅速な意思決定が可能な体制を構築しております。また、社外取締役が過半を占める監査等委員会が監査・監督機能を行使することで、経営の透明性・客観性の向上を図っております。
主要な子会社においては、内部監査計画の基本方針や内部監査結果などの重要事項は、内部監査部門が監査等委員会及び取締役会に報告し、審議される仕組みとしております。
(ハ)会社のコーポレート・ガバナンス充実に向けた取組みの最近の実施状況
2020年度は、取締役会を10回開催し、経営の基本方針その他当社の業務執行を決定するとともに、取締役及び執行役の職務を監督しました。
取締役会傘下の委員会については、指名・ガバナンス委員会(会社法上の指名委員会)を12回、報酬委員会を6回、監査委員会を16回開催し、取締役会に報告・提言を行いました。また、リスク委員会を5回、リスク委員会傘下の米国リスク委員会を7回開催しております。
経営会議の諮問機関であるグローバル・アドバイザリーボードは1回開催しております。
企業情報の開示については、証券取引所の規則に基づく適時開示の実施やディスクロージャー誌による開示に加え、ホームページ等を通じて、適時適切な情報提供に取り組んでおります。また、中長期の投資家向けに当社の企業価値向上に向けた取組みを分かり易く記載した統合報告書を作成しております。
業務執行・監査の仕組み、内部統制の仕組みの模式図は以下のとおりです。
<持株会社のガバナンス構造>
(*1) 米国プルデンシャル規制に基づき設置
(イ)会社の業務の適正を確保するための体制(内部統制体制)
当社は、会社法及び同施行規則の規定にのっとり、会社の業務の適正を確保するための体制(内部統制体制)を以下のとおり決議し、この決議内容にのっとり、社則の制定、所管部署の設置、計画・方針の策定その他の体制の整備を行い健全かつ堅固な経営体制構築に努めております。
なお、以下における直接出資会社とは、当社が直接出資する主たる子会社(※)を指します。当社グループとは、会社法第416条第1項第1号で規定する、当社及び当社の子会社から成る企業集団を指します。
(※) 株式会社三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社、三菱UFJ証券ホールディングス株式会社、三菱UFJニコス株式会社、アコム株式会社
(取締役との責任限定契約)
当社は、取締役(業務執行取締役等であるものを除く。)との間において、会社法第427条第1項の規定に基づき、会社法第423条第1項の賠償責任を限定する契約を締結しており、その職務を行うにつき善意かつ重過失がなかったときは、金1千万円又は会社法第425条第1項に定める最低責任限度額のいずれか高い額を責任の限度としております。
(役員等賠償責任保険契約)
当社は、当社及び株式会社三菱UFJ銀行の取締役等を被保険者として、会社法第430条の3第1項に規定する役員等賠償責任保険契約を締結しております。当該保険契約では、被保険者が負担することとなる法律上の損害賠償金や争訟費用等が填補されることとなり、また、全ての保険料を両社が負担しております。
当社の定款には、取締役の定数及び選任決議について、以下のとおり定めております。なお、解任決議につきましては別段の定めはございません。
定款第30条(員数及び選任方法)
当会社の取締役は20名以内とし、株主総会において選任する。
② 取締役の選任決議は、議決権を行使することのできる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う。
③ 取締役の選任決議は、累積投票によらないものとする。
・取締役及び執行役の責任免除(定款第33条及び第40条)
取締役(取締役であった者を含む。)及び執行役(執行役であった者を含む。)が、期待される役割を十分に発揮できるよう、会社法第426条第1項の規定に基づき、同法第423条第1項の賠償責任について、当該取締役及び執行役が善意でかつ重大な過失がない場合には、取締役会の決議をもって、法令の定める限度において、免除することができることとしております。
・自己の株式の取得(定款第44条)
資本政策の機動性を確保するため、株主との合意による自己の株式の取得を取締役会決議により行うことができることとしております。
・中間配当金(定款第46条)
剰余金の配当を期末配当以外にも実施するため、取締役会の決議により毎年9月30日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主又は登録株式質権者に対し、会社法第454条第5項の規定による金銭による剰余金の配当(当該金銭を中間配当金という。)を行うことができることとしております。
定款第26条第2項
会社法第309条第2項の定めによる決議及び会社法その他法令において同項の決議方法が準用される決議は、議決権を行使することのできる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う。
定款第29条第3項
定款第26条第2項の規定は、会社法第324条第2項の規定による種類株主総会の決議にこれを準用する。
当社は種類株式発行会社であって、財務政策上の柔軟性を確保するために、普通株式及び複数の優先株式の発行を定款に定めております。単元株式数は、普通株式及び優先株式のそれぞれにつき100株であります。優先株式を有する株主(以下、「優先株主」という。)は、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会において議決権を有しません。ただし、優先株主は定款に定める額の金銭による剰余金の配当(以下、「優先配当金」という。)を受ける旨の議案が定時株主総会に提出されないときはその総会より、その議案が定時株主総会で否決されたときはその総会の終結の時より優先配当金を受ける旨の決議がある時までは議決権を有します。
①役員一覧
男性
a.取締役の状況
(注) 1 取締役のうち、藤井眞理子、本田桂子、加藤薰、桑原聡子、トビー・S・マイヤソン、野本弘文、新貝康司、辻幸一、タリサ・ワタナゲスの各氏は、会社法第2条第15号に定める社外取締役であります。
2 取締役の任期は、2021年6月29日の定時株主総会での選任後、2022年3月期にかかる定時株主総会の終結の時までであります。
3 ADRにより、実質的に当社株式を有する取締役は、次のとおりです。
なお、当該株式数は、上記「所有株式数」に含まれていません。
* トビー・S・マイヤソン 368株
4 当社は、指名委員会等設置会社であります。委員会の構成及び委員長については、以下のとおりであります。
指名・ガバナンス委員会(会社法上の指名委員会):野本弘文(委員長)、藤井眞理子、加藤薰、桑原聡子、亀澤宏規
報酬委員会:桑原聡子(委員長)、藤井眞理子、加藤薰、野本弘文、亀澤宏規
監査委員会:辻幸一(委員長)、本田桂子、加藤薰、新貝康司、小倉律夫、宮永憲一
(注) 1 「(2)役員の状況 ①役員一覧 a.取締役の状況」に記載されております。
2 執行役の任期は、2021年6月から2022年3月期にかかる定時株主総会の終結後最初に招集される取締役会の終結の時までであります。
② 社外取締役
当社は、複数の社外取締役を任用した上で、社外取締役を委員長とする会社法が定める委員会の設置等により、「社外の視点」を重視した、効率的かつ実効性の高いコーポレート・ガバナンス態勢を構築し、その一層の充実に努めております。
具体的には、取締役16名のうち9名を、意思決定の透明性確保と業務執行を担う執行役への監督を目的に、株式会社東京証券取引所など国内の金融商品取引所の定めに基づく独立役員として指定した社外取締役としております。社外取締役のサポートは、総務部(取締役会事務局)が行っております。
当社では内部統制所管部署及び内部監査担当部署から、当該業務執行の状況を監査委員会に報告しております。
社外取締役は、内部監査、監査委員会監査、会計監査と相互に連携して、内部統制所管部署の業務執行に対する監督又は監査を行い、牽制機能を果たす役割を担っております。
社外取締役の選任に際し、指名・ガバナンス委員会は、企業経営、金融、財務会計、法律等の分野で高い見識や豊富な経験を有し、独立した客観的な立場から経営陣の職務執行を監督する資質を有するとともに、当社の独立性判断基準を満たすなどの一定の選任基準を定め、それを満たす人材を社外取締役候補者に指名しております。
「社外取締役の独立性判断基準」
当社の社外取締役の選任理由及び社外取締役と当社との人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係は、以下のとおりであります。
(3) 【監査の状況】
監査委員会は6名の監査委員(社外非常勤取締役4名、社内常勤取締役2名)で構成し、法令及び社則に従って設置しております。監査委員は、委員会の職務・責任を果たすために必要な専門性及び職務経験を有しております。なお、社外取締役辻幸一氏(監査委員長)は、公認会計士の資格を有し、同じく社外取締役新貝康司氏は、日本たばこ産業株式会社及びJT International S.Aにおいて財務責任者等を歴任し、財務及び会計に関する相当程度の知見を有しております。
常勤監査委員2名は、当社の経営会議、情報開示委員会、その他の重要会議に出席し、その内容を監査委員会報告しております。また、監査委員会には、委員会運営の管理・事務補佐を行う常設の事務局を置いております。
監査委員会は、取締役会傘下の委員会として、「監査委員会方針」を定め、以下のとおり当社の業務執行の監視・監督を行っております。
(ⅰ)監査委員会は、事業年度ごとに監査委員会が決議した監査方針及び監査計画に基づきMUFGの取締役及び執行役の職務執行の監査を行い、監査報告を作成する。
(ⅱ)監査活動にあたっては、MUFG及びその子会社(以下、「グループ」という。)の業務執行のうち、(1) 財務報告、(2) リスク管理及び内部統制、(3) コンプライアンス、(4) 内部監査、(5) 外部監査について監視・監督を行うことにより、グループの持株会社であるMUFGの取締役会の監督を補佐する。
(ⅲ)取締役会に対し、定期的に監査委員会の活動状況を報告し、提言を行う。また、毎年、監査委員会の年間活動について自己評価し、結果を取締役会に報告する。
(ⅳ)MUFGの代表執行役と半期毎に意見交換を行うほか、グループの事業部門の担当役職員より業務上の重要事項について報告を受け、必要に応じてグループの内外拠点に往査する。
(ⅴ)内部監査部門より、定期的に内部監査態勢、監査計画、内部監査の実施状況、監査結果等の重要事項について報告を受ける。
(ⅵ)会計監査人より、年度監査計画案、その重要な変更、計画策定の基礎となったリスク評価、重点監査項目や監査計画時間等について説明を受ける。また、監査の実施状況及び監査結果、執行部門とのコミュニケーション等、会計及び内部統制に関する事項を含むグループの財務報告にかかるすべての重要な事項について報告を受け、協議し、監査の相当性について評価する。さらに、会計監査人の選解任または不再任の決定の方針を定め、これを踏まえて、会計監査人を選解任または不再任とする議案の株主総会への提出について決定する。
(ⅶ)グループ全体の業務執行の監視・監督が効果的かつ効率的に行われるよう、監査委員が主要子会社の監査委員会等に出席するほか、子会社の業務執行の監督状況について定期的に報告を求め、協議を行う等、子会社の監査委員会等との間で連携を行う。
当期において実施した監査活動の概要は以下のとおりです。
Ⅰ 監査計画の策定
監査委員会は、MUFGの事業戦略及び経営上の課題並びに関連するリスク等の評価に基づき、期初において年間の監査計画を策定するとともに、期中における経営環境や事業の変化の影響等を踏まえ、適宜計画を修正・更新しております。監査計画においては、当期の重点監視テーマを設定し、リスクベースの監視・監督に努めております。
Ⅱ 実施した監査の概要
監査委員会における報告・質疑応答等
当期において監査委員会は毎月の定例会議を12回、臨時会議を4回、合計16回開催しました。監査委員会では、主要業務分野の関係役職員・外部監査人を招いた質疑応答の他、内部監査統括執行役(グループCAO)から内部監査の実施状況等に関し定例報告を受けるとともに、主な検討事項として、監査委員会方針に定める監視・監督の5項目(財務報告、リスク管理及び内部統制、コンプライアンス、内部監査、外部監査)を中心とした監視・監督を行いました。監査計画に基づき各項目で検討した主な内容は以下のとおりです。
(ⅰ)[財務報告]財務報告作成態勢(貸倒引当金、買収・出資・システム投資に係る資産の減損リスク認識、デリバティブ取引の時価評価等、重要な会計上の見積りを要する事項)・財務報告に係る内部統制(SOX)上の重要課題への対応及び決算プロセスの堅確化・早期化・効率化
(ⅱ)[リスク管理及び内部統制]リスクと内部統制の有効な管理のための3つのディフェンス・ライン各々が機能・連携したPDCAサイクルの運営、新型コロナウイルス感染拡大・リモートワークに伴うリスクや貸倒引当金設定への対応を始めとした信用・オペレーショナル・IT・サイバー等のリスク管理態勢
(ⅲ)[コンプライアンス]グループ・グローバルコンプライアンス態勢・コンプライアンスリスク事象対応
(ⅳ)[内部監査]グループ・グローバル監査態勢の整備及び要員等の持続的な強化
(ⅴ)[外部監査]外部監査人とMUFGグループ各社間のコミュニケーションの状況、監査上の主要な検討事項(KAM:Key Audit Matters)
代表執行役との定例協議
当期において、MUFGの代表執行役との間で上半期と下半期に各1回定例協議を行いました。これら協議においては、特に新型コロナウイルス感染症の感染拡大が続く経営環境のもと、グループ事業に係るリスクの状況、事業戦略等の進捗状況と課題認識、その他MUFGグループの経営上の重要事項に関して意見交換しました。
子会社の監査等委員会等との定例協議等
また、国内主要子会社の監査等委員・監査役等との間で、上半期と下半期に各1回定例協議を行い、MUFGグループ全体を監査するための重要な論点・所見等に関して意見交換しております。この協議をつうじて、当社監査委員会は、各子会社における業務執行の監視・監督状況を把握し、同時に子会社の監査等委員会等は、当社監査委員会のグループ全体の監督上の視点を理解し、それぞれの活動に生かすことにより、グループ全体の監視監督活動の充実に努めました。
また、主要子会社の監督上の個別テーマについて、グループ全体の観点から特に重要と認めた事項について、当社監査委員会において、子会社の監査等委員・監査役等より報告を受け、協議を行っております。
さらに、常勤監査委員は主たる子会社の常勤監査等委員・監査役等と月次で意見交換し、その内容を監査委員会に報告しております。
海外拠点の監査
委員長・常勤委員は、海外拠点等の状況について現地関係役職員から説明を受け、質疑を行っております。また、現地法人の監査委員会及び監督当局と面談を行い、現地事業に係る監督上の主要課題等について協議を行っております。当期は、米国及び英国拠点について面談を行いました。
内部監査部門との定例協議
監査委員会における内部監査の月次報告に加え、委員長と常勤監査委員は、内部監査部門との間で毎月定例会議を開催し、期初の段階で内部監査計画の内容について説明を受けるとともに、毎月その進捗状況の詳細な報告を受け、子会社を含む内外拠点の内部監査結果、内部監査運営上の主要課題等への対応状況等について質疑を行いました。この質疑の主な内容は、監査委員会に報告しております。
主計部門・会計監査人との協議
主計部門・会計監査人からはグループの連結決算及び会計監査の状況について、各四半期を含む年間をつうじて詳細な説明を受けております。主計部門からは、特に重要な会計上の見積りを要する事項をはじめ、グループの連結決算に係る会計処理及び開示を含む財務報告上の主要テーマについて報告を受け協議を行っております。
また、会計監査人からは、期初の段階で年間監査計画の説明を受けるとともに、その実施状況について報告を受け協議を行っております。特に、当期の会計上の及び監査上の主要な検討事項(KAM)として認識された与信費用・貸倒引当金の会計処理及び開示並びにその他の重要事項については、主計部門及び会計監査人より詳細な説明を受け質疑を行いました。
会計監査人の再任に係る検討
監査委員会は、上記の年間にわたるコミュニケーションをつうじて、会計監査人が独立の立場を保持し、適正な監査を実施しているかを監視し検証するとともに、会計監査人より、その職務が適正に行われることを確保する体制の整備とその運用状況について報告を受け質疑を行いました。また会計監査人より、当社会計監査人としての適格性に関するプレゼンテーションを受け、質疑を行いました。これらを踏まえ、当監査委員会が定める「会計監査人独立性評価ガイド」に照らして検討した結果、現任会計監査人を次期事業年度の会計監査人として再任することが相当であると判断しました。
新型コロナウイルス感染症の影響を考慮した留意事項及び会議等の運営方法(海外拠点監査を含む)
新型コロナウイルス感染症が引続き当社事業に大きく影響する中、監査委員会は、執行部門等より、コロナウイルス感染症が影響を及ぼしうる分野、特にオペレーショナルリスクを含むリスク管理全般、顧客事業者の資金繰り支援等の施策及び今後の事業戦略検討の状況等について報告を受け、必要に応じて執行部門による対策会議に出席して対応状況のモニタリングを行いました。また、期末連結決算及び会計監査人による監査への影響については、グループ各社の決算作業及び会計監査の進捗状況について主計部門及び会計監査人より報告を受け、協議を行いました。
また、内外主要子会社の状況についても、子会社の監査委員会等から随時報告を受けました。結果として、連結決算及び会計監査人の監査は、特段の障害なく予定どおり完了しております。
なお、内外拠点の監査を含め、年間の監査活動においては、コロナ禍が継続している状況に鑑み、電話回線又はインターネット等を活用し、監査の実効性に支障を来すことがないよう、原則としてリモート形式の面談等を行いました。
Ⅲ 監査の実施状況及び結果の報告
監査委員会の監査活動の概要及び主な所見等については、毎月書面により取締役・執行役に報告するとともに、取締役会での定例報告において報告・提言を行っております。
また、当期における年間をつうじた監査活動の結果、監査委員会は、会社法の規定に従い、以下のとおり監査意見を表明し、監査報告書を株主総会に提出しました。
(事業報告等の監査結果)
① 第16期事業報告は、法令及び定款に従い、会社の状況を正しく示しているものと認める。
② 取締役及び執行役の職務の執行に関する不正の行為又は法令及び定款に違反する重大な事実は認められない。
③ 内部統制システムは相当であると認める。
(計算書類・附属明細書・連結計算書類の監査結果)
会計監査人である有限責任監査法人トーマツの監査の方法及び結果は相当であり、計算書類及び附属明細書並びに連結計算書類において指摘すべき事項はない。
監査委員会は、今後とも適正な監査を確保するため、監査活動の機動性・実効性・効率性をさらに向上させる方策について引続き検討し、実行していきたいと考えております。
なお、当期における監査委員会の主な会議の年間開催回数・累計所要時間、各監査委員の出席状況は以下のとおりです。
当社では内部監査の使命を「リスク・ベースで客観的なアシュアランス、助言及び見識を提供することにより、MUFGグループの価値を高め、MUFG Wayの実現に貢献すること」とし、具体的には「ガバナンス、リスク・マネジメン卜及びコントロールの各プロセスの有効性の評価及び改善を、体系的で、内部監査の専門職として規律ある手法をもって行う」こととしております。
内部監査の使命・目的、役割、組織上の位置づけ等に係る基本事項は、内部監査関連規則に定められており、MUFGグループの内部監査部門を統括する部署として監査部を設置しております。2021年3月末現在の人員は273名(内、子銀行等を兼務する当社主兼務者248名)で構成されており、MUFGグループ全体の内部監査に係る企画・立案の主導、子会社等の内部監査の状況をモニタリングし必要な指導・助言、管理を行うほか、当社各部署に対する内部監査の実施等の機能を担っております。内部監査計画や実施した内部監査結果などの重要事項は、監査部から監査委員会及び取締役会に報告されます。内部監査の実施にあたっては、限られた監査資源を有効かつ効率的に活用するため、内部監査の対象となる部署や業務に内在するリスクの種類や程度を評価し、それに応じて内部監査実施の頻度や深度などを決める「リスクベースの内部監査」に努めております。
当社及び当社の直接出資会社の内部監査部署は、必要に応じ監査委員会(当社の直接出資会社においては監査等委員会もしくは監査役)及び会計監査人との間で協力関係を構築し、内部監査の効率的な実施に努めています。また、当社監査部の統括のもと、連携・協働により、それぞれの取締役会による監督機能を補佐します。さらに当社は、内部監査部署と監査委員会委員、内部監査部署と会計監査人との意見交換会を開催し、必要に応じて監査施策や監査結果に係る情報を共有しております。
また、内部監査、監査委員会監査及び会計監査と内部統制所管部署との関係は、監査部、監査委員会、会計監査人が内部統制所管部署に対して独立した立場で監査を実施し、内部統制所管部署はそれらの監査が効率的かつ適切に実施されるよう、協力する関係にあります。
当社は発足時の2005年より有限責任監査法人トーマツとの間で監査契約を締結し、会計監査を受けています。当社の2021年3月期(第16期事業年度)における会計監査業務を執行した公認会計士は中村裕治氏、濱原啓之氏、内田彰彦氏、水島健太郎氏の計4名です。会計監査業務に係る補助者は、公認会計士45名、会計士試験合格者等51名、その他30名であります。
(注)株式会社三菱銀行は有限責任監査法人トーマツ(当時は監査法人西方会計士事務所)と1976年に監査契約を締結。以後、株式会社三菱銀行と株式会社東京銀行との合併により設立された株式会社東京三菱銀行、株式会社東京三菱銀行・日本信託銀行株式会社・三菱信託銀行株式会社の株式移転により設立された株式会社三菱東京フィナンシャル・グループ、株式会社三菱東京フィナンシャル・グループと株式会社UFJホールディングスとの合併により設立された当社は、継続して有限責任監査法人トーマツと監査契約を締結しております。
(ⅱ)会計監査人の解任または不再任の決定の方針
監査委員会は、会計監査人が職務を適切に遂行することが困難と認められる場合、法令等が定める会計監査人の独立性及び適格性が確保できない場合、その他必要と判断される場合には、会計監査人の解任又は不再任に関する議案を株主総会に提出することを検討いたします。また、監査委員会は、会計監査人が会社法第340条第1項各号に定める事由に該当すると認められる場合には、会計監査人の解任を検討いたします。
(ⅲ)会計監査人の評価
監査委員会は、会計監査人を適切に評価するための基準を以下のとおり定めております。
イ) 適格性
ロ) 独立性
ハ) 品質管理
ニ) サービス提供力
ホ) 監査報酬の適正性
ヘ) 効率性
ト) コミュニケーション力
チ) 社会的評価
上記基準に基づき会計監査人の評価を行い、第17期事業年度(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日)の会計監査人として、有限責任監査法人トーマツを再任いたしました。
当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、主にコンフォートレター作成業務等であります。
当社及び連結子会社における非監査業務の内容は、主に税務関連業務及び内部統制検証業務等であります。
該当事項はありません。
(ⅳ)監査報酬の決定方針
監査報酬については、会計監査人より監査の体制・手続き・日程等の監査計画、監査見積時間等の提示を受け、その妥当性を検証の上、監査委員会の同意を得て決定しております。
監査委員会は、社内関係部署及び会計監査人から必要な資料を入手し報告を受けるほか、監査計画の適切性・妥当性、職務の遂行状況、監査見積時間と単価等の報酬見積算定根拠の適切性並びにその推移に係る合理性を検証した結果、会計監査人の報酬等は、監査品質を維持向上していくために合理的な水準であると判断し、同意いたしました。
(4) 【役員の報酬等】
(注) 1. 当社役員に対して、当社及び連結子会社等が支払った役員報酬の合計を記載しております。
2. 取締役を兼務する執行役に対して支給された報酬等については、執行役の欄に記載しております。
3. 当社は、2016年7月1日付けで、非金銭報酬として役員報酬BIP信託の仕組みを用いた業績連動型株式報酬制度を導入しております。(株式報酬制度の内容は「①役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針」をご参照下さい。)
上記表中の株式報酬の総額には、当該制度に基づき付与された株式交付ポイントに係る当事業年度中の費用計上額及び配当給付額を記載しております。
4. 現中期経営計画(2018~2020年度)に係る業績連動型株式報酬制度における各指標の目標及び達成率は、以下のとおりです。
5.2018~2020年度中に支給された、社長の役員賞与における各前年度業績の評価内容は、以下のとおりです。なお、2020年度の評価方法は原則同様です。
(注) 1.各定量評価指標は、「前年度比増減率」及び「目標比達成率」をウエイト1:1で評価しています。
2.定性評価は8段階評価、定量評価と定性評価を合わせた総合評価は9段階評価を行っています。
3.各評価は、報酬委員会において独立社外取締役のみにより決定しています。
(百万円)
(注) 連結報酬等の総額が1億円以上であるものに限って記載しております。
・ 当社の役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の決定権限は、会社法上の法定機関である「報酬委員会」が有しており、その権限の内容及び裁量の範囲は「①役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針 4.決定等の機関及び権限等」に記載のとおりです。
・ 「報酬委員会」は2020年度に計6回開催いたしました。主な議案は以下のとおりで、審議内容は取締役会にも報告しております。
(5) 【株式の保有状況】
専ら株式の価値の変動又は株式に係る配当によって利益を受けることを目的とする投資株式を「純投資目的である投資株式」と考えております。
政策投資や業務戦略等を目的とする投資株式を「純投資目的以外の目的である投資株式」と考えております。中でも政策投資を目的として保有する投資株式が大半を占めており、取引先企業との総合的な取引維持・拡大を通じた発行会社グループの中長期的な経済的利益の増大を目的としております。
また、業務戦略を目的として保有する投資株式については、総合金融グループ形成、資本・業務提携関係の維持・拡大を目的としております。
当社の連結子会社の中で、投資株式の最大保有会社に該当する株式会社三菱UFJ銀行について、その株式等の保有状況は以下のとおりです。
イ.保有方針及び保有の合理性を検証する方法並びに個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における
検証の内容
(保有方針)
株式保有リスクの抑制や資本の効率性、国際金融規制への対応等の観点から、取引先企業との十分な対話を経た上で、政策投資を目的として保有する投資株式の残高削減を基本方針とします。
政策投資を目的として保有する投資株式については、成長性、収益性、取引関係強化等の観点から、保有意義・経済合理性を検証し、保有の妥当性が認められない場合には、取引先企業の十分な理解を得た上で、売却を進めます。また、妥当性が認められる場合にも、残高削減の基本方針に則し、市場環境や経営・財務戦略等を考慮し、売却することがあります。
なお、2020年度は約1,370億円(グループ銀行(株式会社三菱UFJ銀行及び三菱UFJ信託銀行株式会社)単純合算、取得原価ベース)の政策保有株式を削減しました。2021年度から2023年度の3ヵ年で3,000億円を超える政策保有株式の削減をめざします。
(保有の合理性を検証する方法)
政策投資を目的として保有する全ての投資株式について、個社別に中長期的な視点から成長性、収益性、取引関係強化等の保有意義及び経済合理性(リスク・リターン)を確認しています。
なお、経済合理性の検証は、MUFGの株主資本利益率(ROE)目標を基準とした総合取引RORA(注1)を目標値として実施します。
(2020年3月末基準の個別銘柄の保有の適否に関する取締役会等における検証の内容)
保有意義については、検証対象の大半において、発行会社グループの中長期的な経済的利益を増大する目的で保有しており、その妥当性を確認しました。
経済合理性については、検証対象全体を合計した総合取引RORAが目標値の約1.8倍となっております。なお、個社別には社数ベースで86%の取引先企業が目標値を上回っており、その保有株式合計は簿価ベースで94%・時価ベースで89%を占めております(注2)。目標値を下回る取引先企業については採算改善をめざしますが、一定期間内に改善されない場合には売却を検討します。
(注)1 総合取引RORA(Return On Risk-Weighted Assets)は、当該取引先企業グループとの銀行取引、 信託取引、株式配当等から得られる収益から期待損失額や経費等を控除した利益を自己資本比率規制上の内部格付手法に基づくリスク・アセット(与信と株式の合計)で除して算出しております。なお、株式におけるリスク・アセットは時価をもとに算出しております。
2 採算については、「グループ銀行合算での、取引先企業グループベースの総合取引RORAが目標値を上回っているか否か」で判定を行っております。
ロ.銘柄数及び貸借対照表計上額
ハ.特定投資株式及びみなし保有株式の銘柄ごとの株式数、貸借対照表計上額等に関する情報
(特定投資株式)
(注) 1 定量的な保有効果については、秘密保持の観点から記載を控えさせていただきます。
なお、政策投資を目的として保有する投資株式における経済合理性の検証は、MUFGの株主資本利益率(ROE)目標を基準とした総合取引RORAを目標値として実施しております。
また、業務戦略を目的として保有する投資株式における経済合理性の検証は、主に採算性・収益性等を踏まえて実施しております。
2 *) 当該銘柄の貸借対照表計上額がMUFGの資本金額の100分の1以下であり、かつ貸借対照表計上額の大きい順の60銘柄に該当しないために記載を省略していることを示しております。
-) 当該銘柄を保有していないことを示しております。
(みなし保有株式)
(注) 1 定量的な保有効果については、秘密保持の観点から記載を控えさせていただきます。
なお、退職給付信託として保有する株式における経済合理性の検証は、配当の状況等を踏まえて実施しております。
2 *) 当該銘柄の貸借対照表計上額がMUFGの資本金額の100分の1以下であり、かつ貸借対照表計上額の 大きい順の60銘柄に該当しないために記載を省略していることを示しております。
-) 当該銘柄を保有していないことを示しております。
当事業年度中に投資株式のうち、保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したもの、及び
保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したものは、該当ありません。
当社は、保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式、及び純投資目的である投資株式を保有しておりません。