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事業等のリスク

当社およびMUFGグループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しています。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項は、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しています。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および発生した場合の対応に努める所存です。
本項においては、将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は、別段の記載のない限り、有価証券報告書(第11期)提出日(2016年6月29日)現在において判断したものです。

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1.当社の買収・出資・資本提携等に関するリスク

MUFGグループは、世界に選ばれる、信頼のグローバル金融グループをめざし、その戦略的施策の一環として、買収・出資・資本提携等を実施しています。今後も買収・出資・資本提携等を行う可能性がある一方、相手先の属する業界の想定外の変化、相手先の関係する法令・会計基準の変更や経済の停滞、相手先の戦略や財務状況の変化等により、資本関係・資本提携等が変更・解消され、または想定通りのシナジーその他の効果を得られず、MUFGグループの事業戦略、財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

2.モルガン・スタンレーとの戦略的提携に関するリスク

(1)戦略的提携に関するリスク

当社は、2011年6月末にモルガン・スタンレーの転換型優先株式の普通株式への任意転換を行い、その結果、現在、同社普通株式(転換直後の当社保有議決権比率22.4%、2016年3月末時点では22.3%)および償還型優先株式(無議決権)を保有するとともに、日本における証券業務について合弁会社を共同運営するほか、米州におけるコーポレートファイナンス業務において提携する等、モルガン・スタンレーと戦略的提携関係にあります。
当社は、モルガン・スタンレーとの協働の将来性等を見込んだうえで戦略的提携関係に入り、今後も戦略的提携関係の深化を図っていく予定ですが、それらの判断の前提となった認識とは異なる社会・経済・金融環境が生じた場合や人員、商品、サービスにおける協働または合弁会社の運営・管理体制や事業戦略の構築・実施が想定通りにいかない場合等においては、提携関係から期待したとおりのシナジーその他の効果を得られない可能性があります。
モルガン・スタンレーとの戦略的提携関係が解消された場合には、MUFGグループの事業戦略、財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社は上記のとおりモルガン・スタンレーに大規模な出資を行っているものの、支配株主ではなく、同社の事業等を支配し、また同社に関する決定をすることはできません。モルガン・スタンレーがMUFGグループの利益に合致しない決定を独自に行う場合、結果として当初想定したモルガン・スタンレーとの戦略的提携の目的が達成できない可能性があります。また、当社はモルガン・スタンレーの支配株主ではないものの、同社に対して大規模な投資を行っているため、同社の財政状態または経営成績が悪化した場合、当社が多額の投資損失を被り、さらに、MUFGグループの評判を損なう可能性があります。

(2)持分法適用に伴う影響

当社は、2011年6月末に実施した転換型優先株式の普通株式への任意転換により、モルガン・スタンレーの議決権の22.4%を取得するとともに、2011年7月、当社からモルガン・スタンレーへの取締役派遣員数を2名に増員しました。これらにより、モルガン・スタンレーは当社の持分法適用関連会社となっています。
モルガン・スタンレーが当社の持分法適用関連会社となったことから、当社は、モルガン・スタンレーの損益の持分比率相当割合を持分法投資損益として認識することとなり、また、モルガン・スタンレーの流通株式の増減に伴って当社の同社に対する持分比率が増減した場合には持分変動損益を認識する場合もあることから、MUFGグループの業績は、モルガン・スタンレーの業績動向および同社に対する持分比率変動の影響を受けることになります。

3.保有株式に係るリスク

MUFGグループは政策投資目的で保有するものを含め市場性のある株式を大量に保有しています。世界的なリスク資産圧縮の加速、金融政策および財政政策の動向、その他の全般的な経済動向や保有先の業績悪化等により株価が下落した場合には、保有株式に減損または評価損が発生もしくは拡大し、MUFGグループの財政状態および経営成績に悪影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招くおそれがあります。

4.貸出業務に関するリスク

(1)不良債権および与信関連費用の状況

MUFGグループの不良債権および与信関連費用は、今後、国内外の景気の悪化、不動産価格および株価の下落、MUFGグループの貸出先の経営状況および世界の経済環境の変動等によっては、増加するおそれがあり、その結果、MUFGグループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼし、自己資本の減少につながる可能性があります。

(2)貸倒引当金の状況

MUFGグループは、貸出先の状況、差入れられた担保の価値および経済全体に関する前提および見積りに基づいて、貸倒引当金を計上しています。実際の貸倒れが貸倒引当金計上時点における前提および見積りと乖離し、貸倒引当金を大幅に上回り、貸倒引当金が不十分となることもありえます。また、経済状態全般の悪化により、設定した前提および見積りを変更せざるを得なくなり、担保価値の下落、またはその他の予期せざる理由により、MUFGグループは貸倒引当金の積み増しを行う可能性があります。

(3)業績不振企業の状況

MUFGグループの貸出先の中には業績不振の先が見られます。これらの企業の中には、法的手続または「事業再生ADR(裁判外紛争解決手続)」などに沿って行われる債権放棄を含めた任意整理により、再建を行っている企業もあります。
このことは、MUFGグループの不良債権問題に悪影響を与えてきました。景気の悪化や業界内の競争激化、他の債権者からの支援の打ち切りや縮小等により、再建が奏功しない場合には、これらの企業の倒産が新たに発生するおそれがあります。これらの企業の経営不振その他の問題が続いたり拡大する場合やMUFGグループによる債権放棄を余儀なくされた場合には、MUFGグループの与信関係費用が増大し、MUFGグループの不良債権問題が悪化するおそれがあります。

(4)貸出先への対応

MUFGグループは、回収の効率・実効性その他の観点から、貸出先に債務不履行等が生じた場合においても、MUFGグループが債権者として有する法的な権利のすべてを必ずしも実行しない場合がありえます。
また、MUFGグループは、それが合理的と判断される場合には、貸出先に対して債権放棄または追加貸出や追加出資を行って支援をすることもありえます。かかる貸出先に対する支援を行った場合は、MUFGグループの貸出残高が大きく増加し、与信関係費用が増加する可能性や追加出資に係る株価下落リスクが発生する可能性もあります。

(5)権利行使の困難性

MUFGグループは、不動産市場における流動性の欠如または価格の下落、有価証券の価格の下落等の事情により、担保権を設定した不動産もしくは有価証券を換金し、または貸出先の保有するこれらの資産に対して強制執行することが事実上できない可能性があります。

(6)特定業種等への貸出その他の与信の集中

MUFGグループは、貸出その他の与信に際しては、特定の業種、特定の与信先への偏りを排除すべくポートフォリオ分散に努めていますが、エネルギーや不動産業種向けの与信は、相対的に割合が高い状況にあります。個々の与信先の状況や、業界特有の動向については継続的にモニタリング・管理を実施していますが、国内外の景気動向や不動産・資源価格の動向等によっては、想定を上回る信用力の悪化が生じる可能性があります。その結果、MUFGグループの与信関係費用が増加し、MUFGグループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7)不良債権問題等に影響しうる他の要因

  • 将来、金利が上昇する局面では、日本国債等保有債券の価格下落、貸出スプレッドの変化、金利負担に耐えられなくなる貸出先の出現による不良債権の増加等により、MUFGグループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
  • 将来、為替が大幅に変動する局面では、これに伴うコスト上昇、売上の減少、為替系デリバティブ(通貨オプション等)の評価損発生に伴う財務負担等による与信先の業績悪化、およびこのようなデリバティブ取引の決済負担に耐えられなくなる与信先の出現による不良債権の増加等により、MUFGグループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
  • 原油や鉄鋼等の原材料価格の高騰などによる仕入れや輸送などのコスト上昇を販売価格に十分に転嫁できない貸出先等を中心に不良債権が増加した場合、逆に、資源価格の下落を受けた関連産業の業績悪化により不良債権が増加した場合、MUFGグループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
  • 本邦の金融機関(銀行、ノンバンク、証券会社および保険会社等を含みます。)の中には、資産内容の劣化およびその他の財務上の問題が引き続き存在している可能性があり、今後一層悪化する可能性やこれらの問題が新たに発生する可能性もあります。こうした本邦金融機関の財政的困難が継続、悪化または発生すると、それらの金融機関の流動性および支払能力に問題が生じるおそれもあり、以下の理由によりMUFGグループに悪影響を及ぼす可能性があります。
    • ・問題の生じた金融機関が貸出先に対して財政支援を打ち切るまたは減少させるかもしれません。その結果、当該貸出先の破綻や、当該貸出先に対して貸出をしているMUFGグループの不良債権の増加を招くかもしれません。
    • ・経営破綻に陥った金融機関に対する支援にMUFGグループが参加を要請されるおそれがあります。
    • ・MUFGグループは、一部の金融機関の株式を保有しています。
    • ・政府が経営を支配する金融機関の資本増強や、収益拡大等のために、規制上、税務上、資金調達上またはその他の特典を当該金融機関に供与するような事態が生じた場合、MUFGグループは競争上の不利益を被るかもしれません。
    • ・預金保険の基金が不十分であることが判明した場合、MUFGグループの支払うべき預金保険の保険料が引き上げられるおそれがあります。
    • ・金融機関の破綻または政府による金融機関の経営権取得により、金融機関に対する預金者の信任が全般的に低下する、または金融機関を取巻く全般的環境に悪影響を及ぼすおそれがあります。
    • ・銀行業に対する否定的・懐疑的なマスコミ報道(内容の真偽、当否を問いません。)によりMUFGグループの評判、信任等が低下するおそれがあります。

5.市場業務に伴うリスク

MUFGグループは、デリバティブを含む様々な金融商品を取り扱う広範な市場業務を行っており、大量の金融商品を保有しています。従いまして、MUFGグループの財政状態および経営成績は、かかる活動および保有に伴うリスクにさらされています。かかるリスクとしては、特に、内外金利、為替レート、有価証券等の市場変動等が挙げられます。例えば、内外金利が上昇した場合、MUFGグループの保有する債券ポートフォリオの価値に悪影響を及ぼす可能性があります。このような上昇が生じるケースとしては、例えばデフレ脱却の進行による市場での量的・質的金融緩和(QQE)の解除観測、本邦財形および日本国債への信認低下等から日本国債金利が上昇する場合、米国の金融政策の変更等により、米国債金利が上昇する場合などが想定しえます。これらを含む、何らかの理由により内外金利が上昇した場合、MUFGグループの保有する大量の国債等に売却損や評価損が生じる可能性があります。また、円高となった場合は、MUFGグループの外貨建て投資の財務諸表上の価値が減少し、売却損や評価損が発生する可能性があります。MUFGグループでは、このような内外金利、為替レート、有価証券等の様々な市場の変動により損失が発生するリスクを市場リスクとして、市場全体の変動による損失を被るリスクである「一般市場リスク」と、特定の債券・株式等の金融商品の価格が市場全体の変動と異なって変動することにより損失を被るリスクである「個別リスク」に区分して管理しています。これらのリスク計測には、過去の市場変動に基づきポートフォリオの市場価値が今後一定期間でどの程度減少し得るかを統計的に推計する手法を採用しており、この手法により計測した一般市場リスク量と個別リスク量の合算値を市場リスク量としています。ただし、このように計算された市場リスク量は、その性質上、実際のリスクを常に正確に反映できるわけではなく、またこのように示されたリスク量を上回る損失が実現する可能性もあります。
また、本邦におけるマイナス金利付き量的・質的金融緩和が長期化する、またはマイナス金利幅が更に拡大した場合、市場金利の一段の低下を引き起こし、MUFGグループが保有する国債等の金融商品の再投資利回りが低下する可能性があります。
なお、市場業務に関連して保有する金融商品の時価に関する見積方法その他の会計上の取扱いは、MUFGグループの判断または会計基準の変更等により、今後変更される可能性もあり、そのような場合には、結果的に損益に影響を与える可能性があります。

6.為替リスク

MUFGグループの業務は為替レートの変動の影響を受けます。為替レートの変動により、三菱東京UFJ銀行の重要な子会社であるMUFG Americas Holdings Corporation(その銀行子会社であるMUFG Union Bank, N.A.を含め、以下、「MUAH」といいます。)およびBank of Ayudhya Public Company Limited(以下、「アユタヤ銀行」といいます。)の資産および負債の円貨換算額も変動することになります。さらに、MUFGグループの資産および負債の一部は外貨建てであり、資産と負債の額が通貨毎に同額で為替レートによる変動の影響が相殺されない場合、または適切にヘッジされていない場合、MUFGグループの自己資本比率、財政状態および経営成績は、為替レートの変動により、悪影響を受ける可能性があります。

7.MUFGグループの格付低下等に伴う資金流動性等の悪化リスク

格付機関がMUFGグループの格付けを引き下げた場合、MUFGグループの市場業務およびその他の業務は悪影響を受けるおそれがあります。MUFGグループの格付けが引き下げられた場合、MUFGグループの市場業務では、取引において不利な条件を承諾せざるを得なくなる、または一定の取引を行うことができなくなるおそれがあり、加えてMUFGグループの資本・資金調達にも悪影響を及ぼすことがあります。かかる事態が生じた場合には、MUFGグループの市場業務および他の業務の収益性に悪影響を与え、MUFGグループの財政状態および経営成績にも悪影響を与えます。

8.MUFGグループのビジネス戦略が奏功しないリスク

MUFGグループは、収益力増強のためにグローバルベースで様々なビジネス戦略を実施しています。しかしながら、以下に述べるものをはじめとする様々な要因が生じた場合には、これら戦略が功を奏しない、当初想定していた結果をもたらさない、または変更を余儀なくさせる可能性があります。

  • ・優良取引先への貸出ボリュームの増大が想定通りに進まないこと。
  • ・既存の貸出についての利鞘拡大が想定通りに進まないこと。
  • ・本邦におけるマイナス金利付き量的・質的金融緩和の長期化、またはマイナス金利幅の更なる拡大により、貸出利鞘の縮小が進行すること。
  • ・MUFGグループがめざしている手数料収入の増大が想定通りに進まないこと。
  • ・海外事業の拡大等が想定通りに進まないこと。
  • ・効率化を図る戦略が想定通りに進まないこと。
  • ・現在実施中または今後実施するグループ内の事業の統合・再編等の遅延により、顧客やビジネスチャンスの逸失もしくは想定を上回る費用が生じること、または効率化戦略もしくはシステム統合において想定していた結果をもたらさないこと。
  • ・MUFGグループの出資先が、財務上・業務上の困難に直面したり、戦略を変更したり、またはMUFGグループを魅力的な提携先ではないと判断した結果、かかる出資先がMUFGグループとの提携を望まず、提携を縮小または解消すること。また、MUFGグループの財政状態の悪化等により、出資先との提携を縮小または解消せざるをえないこと。

9.業務範囲の拡大に伴うリスク

MUFGグループは、法令その他の条件の許す範囲内で、子会社および関連会社も含めた業務範囲をグローバルベースで大幅に拡大しています。MUFGグループがこのように業務範囲を拡大していけばいくほど、新しくかつ複雑なリスクにさらされます。MUFGグループは、拡大した業務範囲に関するリスクについては全く経験を有していない、または限定的な経験しか有していないことがあります。変動の大きい業務であれば、大きな利益を期待できる反面、大きな損失を被るリスクも伴います。当該業務に対して、適切な内部統制システムおよびリスク管理システムを構築すると共に、リスクに見合った自己資本を有していなければ、MUFGグループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。さらに業務範囲の拡大が予想通りに進展しない場合、または熾烈な競争により当該業務の収益性が悪化した場合、MUFGグループの業務範囲拡大への取組みが奏功しないおそれがあります。

10.新興市場国に対するエクスポージャーに係るリスク

MUFGグループは支店や子会社のネットワークを通じてアジア、中南米、中東欧、中東等、新興市場地域でも活動を行っており、これらの国々に関係する様々な信用リスクおよび市場リスクにさらされています。具体的には、これらの国の通貨がさらに下落した場合、当該国におけるMUFGグループの貸出先の信用に悪影響が及ぶおそれがあります。MUFGグループの新興市場国の貸出先への貸付の多くは米ドル、ユーロまたはその他の外国通貨建てです。かかる貸出先は、現地通貨の為替変動に対してヘッジをしていないことが多いため、現地通貨が下落すれば、MUFGグループを含めた貸出人に債務を弁済することが困難となるおそれがあります。さらに、これらの国は、国内金利を引き上げて、自国通貨の価値を支えようとする場合もあります。そうなった場合、貸出先は国内の債務を弁済するためにさらに多くの経営資源を投入せざるを得なくなり、MUFGグループを含めた外国の貸出人に対して債務を弁済する能力に悪影響が及ぶおそれがあります。さらに、かかる事態またはこれに関連して信用収縮が生じれば、経済に悪影響を与え、当該国の貸出先および銀行の信用がさらに悪化し、MUFGグループに損失を生じさせるおそれがあります。
また、各地域、国に固有または共通の要因により、不安定な政治・社会情勢、テロや紛争等、様々なリスクがあり、それらが顕在化した場合には、MUFGグループにおいてそれに応じた損失その他の悪影響が発生するおそれがあります。

11.MUAHに関するリスク

MUFGグループの重要な子会社であるMUAHの事業または経営の悪化により、MUFGグループの財政状態および経営成績は影響を受ける可能性があります。MUAHの財政状態および経営成績に悪影響を与える要因には、米国カリフォルニア州を中心とした米国の不動産・住宅業界その他の景気の悪化、カリフォルニア州を中心とした米国における銀行間の熾烈な競争、米国経済の不確実性、テロ攻撃の可能性、石油等の資源価格の変動、金利の上昇、米国金融制度上の制約、訴訟に伴う損失、貸出先の格付け低下および株価の低下、およびその結果生じる可能性のある企業の倒産等、ならびにMUAHおよびその子会社の内部統制および法令等遵守態勢の不備に起因する費用の発生等が含まれます。

12.アユタヤ銀行に関するリスク

MUFGグループの重要な子会社であるアユタヤ銀行の事業または経営の悪化により、MUFGグループの財政状態および経営成績は影響を受ける可能性があります。アユタヤ銀行の財政状態および経営成績に悪影響を与える要因には、タイを中心とした東南アジアの景気の悪化や銀行間の熾烈な競争、不安定な政治や社会情勢、洪水等を含む自然災害、テロや紛争等、金融制度や法律による制約、金利・為替・株価・商品市場の急激な変動、同地域に投資や進出をする企業の業績やそれらの企業が所在する国の景気・金融制度・法律・金融市場の状況、訴訟に伴う損失、貸出先の格付け低下および株価の低下、およびその結果生じる可能性のある企業の倒産、個人向け貸出の焦げ付き、他の大株主との協力関係の悪化等、ならびにアユタヤ銀行およびその子会社の内部統制および法令等遵守態勢の不備に起因する費用の発生等が含まれます。

13.消費者金融業務に係るリスク

MUFGグループは、消費者金融業に従事する子会社や関連会社を有すると同時に消費者金融業者に対する貸出金を保有しています。消費者金融業に関しては、いわゆるみなし弁済を厳格に解するものを含め、過払利息の返還請求をより容易にする一連の判例が出され、これらに伴い過払利息の返還を求める訴訟が引き続き発生しています。さらに、2007年12月より改正「貸金業法」が段階的に施行され、2010年6月にはみなし弁済制度の廃止や総量規制の導入等の改正が施行されました。同時に、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」の改正の施行により、金銭消費貸借契約の上限金利が29.2%から20%に引き下げられました。このような中、業界大手を含む消費者金融業者に多数の破綻事例が生じたことから、消費者金融業を取り巻く環境は依然として注視していかなければならない状況であり、これらを含む要因により、消費者金融業に従事する当社の子会社や関連会社等が悪影響を受けた場合、MUFGグループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、消費者金融業を営むMUFGグループの貸出先が悪影響を受けた場合、MUFGグループの消費者金融業者に対する貸出金の価値が毀損する可能性があります。

14.世界経済の悪化・金融危機の再発により損失を計上するリスク

世界経済は、米国による量的緩和解除後も緩やかな成長を見せているものの、EU離脱の意向が多数を占めた英国の国民投票の結果から生じ得る様々な事象が欧州経済に深刻な影響を与える可能性が懸念されており、また中国における経済政策転換に伴う成長鈍化、また世界各地域における政治的混乱等の要因により、先行き不透明感が払拭された状況には至っておりません。再び状況が悪化すると、MUFGグループの一部の投資ポートフォリオや貸出に悪影響が出るおそれがあります。例えば、MUFGグループが保有する有価証券の市場価格が下落することにより損失が拡大する等の可能性があります。また、クレジット市場の環境変化が、MUFGグループの貸出先に財務上の問題や債務不履行を生じさせる要因となり、MUFGグループの不良債権および与信関係費用が増加する可能性があります。さらに、有価証券の価格下落や資本市場での信用収縮の動きにより、国内外の金融機関の信用力が低下、資本不足や資金繰り悪化から破綻に追い込まれるケースが増加する可能性もあります。かかる問題により、これらの金融機関との間の取引によりMUFGグループが損失を被り、MUFGグループの財政状態および経営成績が悪影響を受ける可能性もあります。加えて、世界的な金融危機の再発が世界の債券・株式市場や外国為替相場の大幅な変動を招くことなどにより、市場の混乱が世界経済に長期的な影響を及ぼす場合には、MUFGグループへの悪影響が深刻化する可能性があります。
加えて、MUFGグループの貸借対照表上の資産の多くは、時価で計上する金融商品からなっています。一般的に、MUFGグループは市場価格を参照してこれらの金融商品の時価を定めています。時価で計上される金融商品の価値が下落した場合、対応する減損等が損益計算書上認識される可能性があります。世界金融危機・同時不況が再発すること等により、金融商品の市場価格が大きく下落し、または適切な価格を参照できない状況が発生する可能性があり、市場における大きな変動または市場における機能不全は、MUFGグループが保有する金融商品の時価に悪影響を及ぼす可能性があります。
さらに、金融商品の時価に関する会計上の取扱いについて、今後、制度・基準等が見直された場合には、MUFGグループが保有する金融商品の時価に悪影響を及ぼす可能性があります。

15.外的要因(紛争・テロ・自然災害等)に関するリスク

紛争(深刻な政情不安を含みます。)、テロ、地震・風水害・感染症の流行等の自然災害等の外的要因により、社会インフラに重大な障害が発生、またはMUFGグループの店舗、ATM、システムセンターその他の施設が直接被災、またはその他正常な業務遂行を困難とする状況が発生することで、MUFGグループの業務の全部または一部が停止するおそれがあります。また、これらの事象に対応するため、追加の費用等が発生するおそれがあります。さらに、かかる要因に起因して、景気の悪化、MUFGグループの貸出先の経営状況の悪化、株価の下落等の事由が生じ、これにより、MUFGグループの不良債権及び与信関係費用が増加する、または、保有する金融商品において減損もしくは評価損が生じるおそれがあります。
上記の場合、MUFGグループの事業、財政状態および経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
MUFGグループは、自然災害の中でも特に地震による災害リスクにさらされています。例えば、MUFGグループの重要な機能並びに我が国の企業、金融市場等が集中する首都圏において首都直下地震が発生した場合、有形資産や人的資産の直接損失のほか、市場混乱、景気悪化、復興費用発生見込みによる国債格下げまたはこれらの懸念などが生じる可能性があります。
MUFGグループでは、このような災害リスクに対し必要な業務継続計画を整備し、常にレベルアップを図っていますが、必ずしもあらゆる事態に対応できるとは限りません。例えば、2011年3月に発生した東日本大震災のような大規模災害に伴う津波、液状化現象、火災、計画停電や節電対応等により、MUFGグループの店舗、ATM、システムセンターその他の施設の運営が悪影響を受けるおそれがあります。なお、東日本大震災後の原子力発電所の運転停止等を原因とする電力供給の制限等により、当該年度以降も、MUFGグループの店舗、ATMその他の施設の運営が悪影響を受けるおそれがあります。

16.システムに関するリスク

MUFGグループの事業において、情報通信システムは非常に重要な要素の一つであり、インターネットまたはATMを通じた顧客サービスはもとより、MUFGグループの業務・勘定等の根幹をなしております。紛争(深刻な政情不安を含む)、テロ、地震・風水害・感染症の流行等の自然災害等の外的要因に加えて、人為的ミス、機器の故障、停電、通信事業者等の第三者の役務提供の瑕疵等により、情報通信システムの不具合や不備が生じ、取引処理の誤りや遅延等の障害、情報の流出等が生じる可能性があります。また、金融機関に対する規制強化の高まりからくる、金融取引を管理するシステムの高度化への要請を十分に満たせない可能性があります。この場合、その程度によっては、業務の停止およびそれに伴う損害賠償の負担その他の損失が発生し、また、行政処分の対象となる可能性、ならびにこれらの事象に対応するため追加の費用等が発生する可能性があるほか、MUFGグループの信頼が損なわれまたは評判が低下し、MUFGグループの事業、財政状態および経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。

17.サイバー攻撃等に関するリスク

MUFGグループの情報通信システムは、MUFGグループの業務・勘定等の根幹をなしており、外部からのサイバー攻撃その他の不正アクセス、コンピュータウィルス感染等により、情報の流出、情報通信システム機能の停止や誤作動等が生じる可能性があります。この場合、その程度によっては、業務の停止およびそれに伴う損害賠償の負担その他の損失が発生し、また、行政処分の対象となる可能性、ならびにこれらの事象に対応するため追加の費用等が発生する可能性があるほか、MUFGグループの信頼が損なわれまたは評判が低下し、MUFGグループの事業、財政状態および経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。

18.競争に伴うリスク

地域金融機関をはじめとした統合・再編の進展、ゆうちょ銀行の預入限度額の引き上げ等、金融業界における競争環境は大きく変化してきています。今後も、国内外の金融機関において様々な合併連衡が行われ、競争がさらに激化する可能性があることに加え、ICT(Information and Communication Technology)の進歩が、他業種から金融業界への参入等の新たな脅威をもたらす可能性があります。また、金融機関に対する規制の枠組み変更がグローバルに進められており、これにより金融業界における競争環境が変化する可能性もあります。MUFGグループが、こうした競争的な事業環境において競争優位を得られない場合、MUFGグループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。

19.不公正・不適切な取引その他の行為が存在したとの指摘や、これらに伴う処分等を受けるリスク

MUFGグループは、現行の規制および規制に伴うコンプライアンス・リスク(MUFGグループが事業を営んでいる本邦および海外市場における法令、政策、自主規制等の変更による影響を含みます。)のもとで事業を行っており、また、国内外の規制当局による昨今の規制運用実態の下で、内外規制当局による検査、調査等の対象となっています。MUFGグループのコンプライアンス・リスク管理態勢およびプログラムは、全ての法令および規則に抵触することを完全に防止する効果を持たない可能性があります。
MUFGグループが、マネーロンダリング、金融犯罪その他の不公正・不適切な取引に関するものを含む、適用ある法令および規則の全てを遵守できない場合、罰金、課徴金、懲戒、評価の低下、業務改善命令、業務停止命令、さらに極端な場合には業務についての許認可の取消しを受けることが考えられます。また、これらによりMUFGグループのレピュテーション・リスクが顕在化し、顧客やマーケット等の信頼を失うなど事業環境が悪化する可能性もあり、MUFGグループの事業および経営成績が悪影響を受けるおそれがあります。将来、MUFGグループが戦略的な活動を実施する場面で当局の許認可を取得する際にも悪影響を及ぼすおそれがあります。
なお、三菱東京UFJ銀行は、2006年〜2007年の期間に米国の経済制裁規制に対する違反と見られ得る行為があったものとして、2012年12月に米国財務省外国資産管理局(Office of Foreign Assets Control。以下、「OFAC」といいます。 )との間で和解金を支払うことで合意し、また、2002年〜2007年に取り扱ったイラン関連の米ドル建決済取引における適切性を欠いた事務処理があった等として、2013年6月に米国ニューヨーク州金融サービス局(New York State Department of Financial Service。以下、「DFS」といいます。)との間で、和解金の支払と、同行の経済制裁対応に関する現状の内部管理態勢について同行が第三者機関に検証を委託すること等につき合意しました。さらに、三菱東京UFJ銀行が2007年〜2008年に自主的に社内調査を実施した、米国の定める経済制裁国向けの決済取引に関する報告書の調査・作成過程において、委託先であるPricewaterhouseCoopers LLPに対して行った指示およびDFSに対する説明に関し、同行は、2014年11月にDFSとの間で、(1)合意した金額の支払、(2)当時の関係者に対する対応、(3)米国のマネー・ローンダリング防止対策機能等(OFAC規制対応を含む)のニューヨークへの移転ならびに、(4)第三者機関に委託中の米国の経済制裁対応に関する同行の内部管理態勢検証についてDFSが必要と認めた場合に期間延長を行うことを合意しました。なお、三菱東京UFJ銀行はその他の関係当局ともこれらの事象について緊密に報告・協働し、必要な対応を行っています。今後、新たな展開または類似の事象が生じた場合には、関係当局より更なる処分等を受け、または関係当局との間で新たな和解金の支払合意を行うなどの可能性があります。
また、MUFGグループは、MUFGの銀行子会社を含むパネル行が各種銀行間指標金利の算出機関に呈示した内容等を調査している各国の政府当局から、情報提供命令等を受けています。また為替業務に関しても、当局から同様の情報提供要請を受けております。MUFGグループは、これらの調査に対して協力を行い、独自の調査等を実施しています。上記に関連して、MUFGグループは、指標金利であれば他のパネル行、為替業務であればその他金融機関とともに、米国におけるクラスアクションを含む、複数の民事訴訟の被告となっています。今後、新たな展開または類似の事象により、MUFGグループに重大な財務上その他の悪影響が生じる可能性があります。

20.規制変更のリスク

MUFGグループは、現時点の規制(日本およびMUFGグループが事業を営むその他の地域における法律、規則、会計基準、政策、実務慣行および解釈、並びに国際的な金融規制等を含みます。以下、本項において同じ。)に従って、また、規制の変更等によるリスクを伴って、業務を遂行しています。足許では、リスク・ウェイト・アセット計測方法や、信用評価調整リスクの計測手法、レバレッジ比率規制の見直し等、銀行経営に大きな影響を及ぼしうる規制の検討が国際的に進められており、将来における規制の変更およびそれらによって発生する事態が、MUFGグループの事業、財政状況および経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。しかし、具体的にどのような影響が発生しうるかについては、最終的に決定される規制の内容によるため、現時点でその種類・内容・程度等を予測することは困難であるとともに、MUFGグループがコントロールしうるものではありません。

21.テロ支援国家との取引に係るリスク

MUFGグループは、銀行子会社を通じて、イラン・イスラム共和国(以下、「イラン」といいます。)等、米国国務省が「テロ支援国家」と指定している国における法主体またはこれらの国と関連する法主体との間の取引を実施しています。また、MUFGの銀行子会社はイランに駐在員事務所を設置しています。
米国法は、米国人が当該国家と取引を行うことを、一般的に禁止または制限しています。さらに、米国政府および年金基金をはじめとする米国の機関投資家が、イラン等のテロ支援国家と事業を実施する者との間で取引や投資を行うことを規制する動きがあるものと認識しています。このような動きによって、MUFGグループが米国政府および年金基金をはじめとする機関投資家、あるいは規制の対象となる者を、MUFGグループの顧客または投資家として獲得、維持できない結果となる可能性があります。加えて、社会的・政治的な状況に照らして、上記国家との関係が存在することによって、MUFGグループの評判が低下することも考えられます。上記状況は、MUFGグループの財政状態、経営成績およびMUFGの株価に対して悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、イランと米国を含む国連主要6ヶ国は、2015年7月に合意したイランによる核開発に関する包括的共同行動計画(Joint Comprehensive Plan of Action)に基づき、2016年1月、イランによる核開発に係る制裁措置の一部停止・解除を発表しました。本邦においても、外国為替及び外国貿易法に基づく制裁措置の一部が解除されました。しかし、米国による対イラン制裁措置は、米国人の関与するイランとの取引の禁止などが継続され、米国証券取引所に登録している企業(米国外企業を含みます。)には、特定のイラン関連の取引の開示が引き続き義務づけられています。また本邦においても、イランの拡散上機微な核活動・核兵器運搬手段開発に関与する者に対する資産凍結等の措置が残されており、MUFGグループでは、かかる規制に則った措置を講じていますが、かかる措置が米国における規制に十分対応できていないと米国政府に判断された場合には、米国政府による何らかの規制上の措置の対象となる可能性があります。なお、これに関連する処分等については、「19.不公正・不適切な取引その他の行為が存在したとの指摘や、これらに伴う処分等を受けるリスク」をご参照下さい。

22.自己資本比率等に関するリスク

(1)自己資本比率規制および悪化要因

MUFGグループには、2013年3月期より「バーゼルⅢ:より強靭な銀行および銀行システムのための世界的な規制の枠組み」(以下、「バーゼルⅢ」といいます。)に基づく自己資本比率規制が適用されています。バーゼルⅢは、従前の自己資本比率規制(バーゼルU)と比べ資本の質を重視するとともに、自己資本比率の最低水準の引き上げにより資本の水準を向上させ、また、自己資本比率が一定水準を下回った場合には配当等の社外流出が抑制される資本バッファーを導入することなどを内容とするものであり、2013年3月期から段階的に適用されています。MUFGグループは、海外営業拠点を有していますので、連結自己資本比率は「銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第20号)に定められる国際統一基準が適用されます。また、MUFGの銀行子会社である三菱東京UFJ銀行および三菱UFJ信託銀行も、海外営業拠点を有していますので、連結自己資本比率および単体自己資本比率は「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号)に定められる国際統一基準が適用されます。
MUFGグループまたは銀行子会社の自己資本比率が要求される水準を下回った場合には、金融庁から業務の全部または一部の停止等を含む様々な命令を受けることとなります。
また、MUFGグループ内の一部銀行子会社には、米国を含む諸外国において、自己資本比率規制が適用されており、要求される水準を下回った場合には、現地当局から様々な命令を受けることになります。
MUFGグループおよび銀行子会社の自己資本比率に影響を与える要因には以下のものが含まれます。

  • ・債務者および株式・債券の発行体の信用力の悪化に際して生じうるポートフォリオの変動による信用リスクアセットおよび期待損失の増加
  • ・調達している資本調達手段の償還・満期等に際して、これらを同等の条件で借り換えまたは発行することの困難性
  • ・有価証券ポートフォリオの価値の低下
  • ・為替レートの不利益な変動
  • ・自己資本比率規制の不利益な改正
  • ・繰延税金資産計上額の減額
  • ・その他の不利益な事象の発生

(2)規制動向

金融安定理事会(FSB)は、MUFGグループをグローバルにシステム上重要な金融機関(G-SIBs)としています。G-SIBsに対しては、2016年から段階的により高い資本水準が求められています。G-SIBsに該当する金融機関のリストおよび追加的に求められる資本水準は毎年更新されることから、今後、MUFGグループに対して更に高い資本水準が求められるおそれがあります。

(3)繰延税金資産

バーゼルⅢの適用開始に伴い改正された上記の告示においては、繰延税金資産は普通株式等Tier1資本の基礎項目並びに調整項目から計算される一定の基準額まで自己資本に算入することができます。この基準額を超過する場合には、その超過額が普通株式等Tier1資本に算入できなくなり、MUFGグループおよび銀行子会社の自己資本比率が低下するおそれがあります。

(4)資本調達

バーゼルⅢの適用開始に伴い改正された上記の告示には、2013年3月以前に調達した資本調達手段(適格旧資本調達手段)の資本算入に関する経過措置が設けられており、当該経過措置の範囲内で自己資本に算入することができます。これらの資本調達手段については、自己資本への算入可能期限到来に際し、借り換え等が必要となる可能性がありますが、上記の告示では、普通株式等による場合を除き、新たに調達する資本調達手段について自己資本への算入が認められる要件として、その調達を行った金融機関が実質的な破綻状態にあると認められる場合等に、元本削減または普通株式への転換が行われる旨の特約が定められていることが必要とされており、市場環境等の状況によっては、同等の条件で借り換えまたは発行することができないおそれがあります。かかる場合、MUFGグループおよび銀行子会社の自己資本の額は減少し、自己資本比率が低下することとなります。

(5)破綻時における総損失吸収力(TLAC)規制の導入

2015年11月に金融安定理事会(FSB)は、G-SIBsに対して適用される新たな規制である総損失吸収力(TLAC)規制の枠組みを公表しました。当該規制に基づき、G-SIBsは、2019年から一定比率以上の総損失吸収力(TLAC)を維持することが求められることになります。当該規制は、自己資本比率規制に加えて追加的に適用される規制であり、当該規制により、今後、MUFGグループの事業、財務状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

23.退職給付債務に係るリスク

MUFGグループの年金資産の時価および運用利回りが下落・低下した場合、予定給付債務を計算する前提となる保険数理上の前提・仮定に変更があった場合、または退職給付に係る会計基準が改正された場合には、損失が発生する可能性があります。また、年金制度の変更により未認識の過去勤務費用が発生する可能性があります。金利環境の変動その他の要因も年金の未積立債務および年間積立額にマイナスの影響を与える可能性があります。これらの結果、MUFGグループの財政状態および経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。

24.情報紛失・漏洩に係るリスク

MUFGグループは、銀行法や金融商品取引法等に基づき、顧客情報を適切に取り扱うことが求められています。また、個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)や行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法)に基づき、MUFGグループも個人情報取扱事業者や個人番号関係事務実施者として個人情報・個人番号・特定個人情報の保護に係る義務等の遵守を求められています。
不適切な管理、外部からのサイバー攻撃その他の不正なアクセス、もしくはコンピュータウィルスへの感染等により、顧客情報やMUFGグループの機密情報が紛失・漏洩した場合、罰則や行政処分の対象となるほか、顧客の経済的・精神的損害に対する損害賠償等、直接的な損失が発生する可能性があります。加えて、かかる事件が報道され、MUFGグループのレピュテーション・リスクが顕在化し、顧客やマーケット等の信頼を失うなど事業環境が悪化することにより、MUFGグループの事業、財政状態および経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。

25.風評に関するリスク

MUFGグループの評判は、顧客、投資家、監督官庁、および社会との関係を維持する上で極めて重要です。MUFGグループの評判は、法令遵守違反、従業員の不正行為・不祥事、潜在的な利益相反に対する不適切な処理、訴訟、システム障害、MUFGグループの名称を騙った第三者による不正行為・犯罪、コントロールすることが困難または不可能な顧客や相手方の行動、並びに顧客との取引における不適切な取引慣行および優越的地位の濫用等の様々な原因により損なわれる可能性があります。これらを避けることができず、または適切に対処することができなかった場合には、MUFGグループは、現在または将来の顧客および投資家を失うこととなり、MUFGグループの事業、財政状態および経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

26.人材確保に係るリスク

MUFGグループは、有能な人材の確保・育成に努めていますが、必要な人材を確保・育成できない場合には、MUFGグループの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。

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