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気候変動対策コンサルティングビジネスの推進 気候変動対策コンサルティングビジネスの推進

気候変動対策コンサルティングビジネスの推進

温暖化問題への取り組み

気候変動分野全般、気候ファイナンス、ESG投資等に関するコンサルティング業務

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、炭素クレジットに関するコンサルティング等を通じて培った国内外の政府機関や専門家等とのネットワークをベースに、各国の政策や産業界の動向、気候ファイナンス制度、国連の持続可能な開発目標(SDGs)(注)等、ESGの主に環境(E)に係る情報の提供や企業の環境戦略に資する助言や提案を行ってきました。

今後は、これまで培ってきたESG投資、気候ファイナンス、気候関連財務情報開示等にかかる豊富な実績とノウハウ、ネットワークを、MUFGグループ一体での取り組みに活用し、グループの有する幅広い金融機能とグローバルなネットワークを通じて、地球温暖化・気候変動課題の解決に貢献していきます。

  1. 持続可能な開発のための17のグローバル目標と169のターゲット(達成基準)からなる、国連の目標。

炭素クレジットに関するコンサルティング業務

三菱UFJモルガン・スタンレー証券では、温室効果ガスの削減を国際的協調のもと推進する「CDM(クリーン開発メカニズム)(注1)」の取り組みにおいて、2001年より排出権創出に係る国連手続きの支援や、実施に必要な方法論の開発を手がけ、100件を超える案件のうち80件余りを国連に登録しています(2018年6月末現在)。2010年からは日本政府が主導する「JCM(二国間クレジット制度)(注2)」を支援し、CDMコンサルティングにおける国内トップクラスの実績と経験をベースに、事業化のためのコンサルティング業務とファイナンス・スキームの助言等を行いました。

  1. 途上国の持続可能な発展と、先進国のCO2削減目標の達成を両立するために、炭素クレジット(CER)を創出する仕組みです。途上国への技術や資金の支援によって削減できたCO2排出量を国連が認定し、途上国を支援した国や企業に対し発行されます。
  2. CDMを補完するメカニズムとして日本政府が国際的に提案している、日本と途上国の二国間におけるクレジット創出に係る取り組みです。二国間文書に署名した国と相対で事業を進められ、CDMよりも広範な事業が対象になる、手続きの時間が短い、日本国政府の補助金の活用が可能等の特徴があります。

JCMの仕組み

JCMの仕組み

途上国の温室効果ガス削減プロジェクトをJCMでサポート

ベトナム国営病院における省エネ・環境改善によるグリーンホスピタル促進事業

2013年12月に独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)(現、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)により採択された地球温暖化対策技術普及等推進事業として、三菱UFJモルガン・スタンレー証券、三菱電機株式会社、三菱商事株式会社の3社が協働で、ベトナムのハノイとホーチミンの国営病院に高効率のインバーターエアコンを約1,000台導入しました。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、本事業の実施による温室効果ガスの排出削減量の測定、報告、検証に係る方法論(MRV方法論)開発およびプロジェクトデザインドキュメント(PDD)の作成を担い、日越政府において正式にJCM方法論、JCM事業として登録、承認されました。
日々の運用を通じて、温室効果ガスの排出削減を継続的に実現し、日本の温室効果ガス削減目標の達成に貢献しました。また、病院内環境も改善し、ベトナム政府からの高い評価をいただきました。
2018年8月には、2013年にベトナムとの間でJCMを開始して以来、NEDO実証事業として初のJCMクレジット878トンが発行されました。

ラオス・省エネルギー型データセンター実証事業

本格的なデータセンターが存在しないラオスにおいて、日本の優れた低炭素技術である高品質・高効率なコンテナ型データセンターを導入し、現地の環境に適したサービス開発とCO2排出量削減の実証、両国の実情に合わせた政策提言、並びに周辺諸国への普及計画に関する活動を行います。
今後、情報分野の飛躍的な発展が見込まれるラオスにおいて、初期段階から日本の省エネ水準を標準化させることにより、同国の持続可能な発展に寄与する事業として期待されています。本事業で採用するコンテナ型データセンターは、各コンポーネントの接続距離を最小化するレイアウトの実現や自然環境の利用による空調負荷の抑制、配電方式の見直しなど、様々な工夫によって、電力消費量を約40%削減します。
また、ラオスの科学技術省との協力により、国家サイバーセキュリティーの向上や民間金融機関のニーズを受けて安全で安定したネットワークの供給を可能にします。
なお、2016年11月には、ラオスの首都ビエンチャンに同国初の環境配慮型国営データセンターの構築が完了し、2017年2月からはラオス科学技術省によって実運用が開始されています。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、本事業の実施による温室効果ガスの排出削減量の測定、報告、検証に係る方法論(MRV方法論)開発およびプロジェクトデザインドキュメント(PDD)の作成を担い、2017年7月には、ラオスで第1号のJCM事業として登録されました。
さらに、2019年1月には、同国初のJCMクレジット207トンが発行されました。

カンボジアにおける無線ネットワークを活用した高効率街路灯導入事業

2015年6月に環境省により採択された二国間クレジット制度のうち設備補助事業として、ミネベア株式会社とカンボジアの複数のパートナー機関が取り組んでいるプロジェクトです。
カンボジアのプノンペン市とシェムリエップ市で、数千本の高効率LED街路灯を設置することにより、従来型のHID街路灯(注)と比較して、電力消費量と温室効果ガスの排出量を削減します。また、無線ネットワークを駆使した調光等の制御により、さらなる省エネ効果が生み出されます。
三菱UFJモルガン・スタンレー証券は、本事業の実施による温室効果ガスの排出削減量の測定、報告、検証に係る方法論(MRV方法論)開発やプロジェクトのJCM登録に係る支援を担い、事業を円滑に進めることに貢献し、本プロジェクトは2020年2月にJCM事業として登録されました。

  1. HID:従来型の照明である高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、高圧ナトリウムランプの総称。

国内外で気候変動への「適応」に関するイベントを開催

2016年より3年連続で受注している経済産業省の「気候変動適応可視化事業」の一環として、2019年2月に東京において、「気候変動適応フォーラム」を開催し、適応ビジネス(注)を推進し事業化に成功している日本企業の先進的な取り組みや政府による適応事業支援の状況などを発信しました。また、2018年12月にポーランド・カトヴィチェで開催された国連気候変動枠組条約締約国会議(COP24)においても、「世界適応ネットワーク(GAN)」主催のサイドイベントにパネリストとして登壇し、気候変動リスクに係る財務情報の開示の在り方に係る議論に参加しました。
  1. 適応は、すでに起こりつつある気候変動影響への防止・軽減のために備えること。渇水対策や農作物の新種開発、熱中症の早期警告インフラ整備などが挙げられる。二酸化炭素(CO2)の排出抑制と共に、温暖化対策の重要な柱。
気候変動適応フォーラムの様子
気候変動適応フォーラムの様子
(2020年9月現在)