文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループでは、グループとしてどのような使命を持ち、どのような姿をめざすのかを明確にし、お客さま・社会の期待に一丸となって応えていくための共通の指針として、以下の経営ビジョンを制定しております。当社グループ役職員は、「信頼・信用」、「プロフェッショナリズムとチームワーク」、「成長と挑戦」の3つの価値観を共有し、「世界に選ばれる、信頼のグローバル金融グループ」をめざしてまいります。
[経営ビジョン]
私たちの使命 |
いかなる時代にあっても決して揺らぐことなく、常に世界から信頼される存在であること。 時代の潮流をとらえ、真摯にお客さまと向き合い、その期待を超えるクオリティで応え続けること。 長期的な視点で、お客さまと末永い関係を築き、共に持続的な成長を実現すること。 そして、日本と世界の健全な発展を支える責任を胸に、社会の確かな礎となること。 それが、私たちの使命です。 |
中長期的にめざす姿 |
1. お客さまの期待を超えるクオリティを、グループ全員の力で 2. お客さま・社会を支え続ける、揺るぎない存在に 3. 世界に選ばれる、アジアを代表する金融グループへ |
共有すべき価値観 |
1. 「信頼・信用」 2. 「プロフェッショナリズムとチームワーク」 3. 「成長と挑戦」 |
当社グループでは、平成30年度からの3年間を計画期間とする中期経営計画を策定いたしました。
世界経済は、ここ数年順調な回復を続けてきましたが、今後、各国中央銀行による金融政策の正常化への動きに伴う市場変動やクレジットサイクルの転換、さらには地政学リスクに起因する不確実性の高まりに留意が必要な状況にあります。一方、わが国は少子高齢化や人口減少などの課題を抱え、低成長と超低金利状態が常態化しつつあります。また、デジタル化の流れは我々金融業界も含めた社会や産業のあり方を大きく変えようとしています。
これらの構造変化に柔軟かつ迅速に対応し成長軌道への道筋を付けるため、当社グループでは、昨年5月に改革の方向性を「MUFG再創造イニシアティブ」として公表し、それらを具体化した施策を含む中期経営計画を平成30年度よりスタートさせました。
当連結会計年度の金融経済環境でありますが、世界経済は、米国の新政権の政策運営や欧州主要国の国政選挙、中東や北朝鮮情勢の緊張といった政策・地政学リスクにさらされながらも、景気の面では比較的安定した回復・拡大が続きました。米国では、雇用・所得環境の改善に企業の生産活動の持ち直しも加わり、自律的な景気の拡大が続きました。欧州も、英国のEU離脱を巡る不透明感を内在しつつも、良好な雇用・所得環境や低金利等を支えに景気は底堅さを維持しました。アジアにおいても、先進国の景気拡大に伴う輸出の回復や旺盛なインフラ需要等を支えに、ASEAN(東南アジア諸国連合)やNIEs(新興工業経済地域)はもとより、構造調整という重石を抱える中国でも景気は堅調な推移を示しました。こうした中、我が国経済も、東京都議会議員選挙や衆議院議員総選挙等を巡り政治が揺れ動く展開となりましたが、景気の面では、景気拡張期間が「いざなぎ景気」を超える戦後第2位に達する等、年度を通して緩やかな拡大が続きました。企業部門では、高水準の企業収益に在庫調整の一巡を受けた生産の持ち直しも加わり、設備投資の高い伸びが続きました。家計部門でも、企業の旺盛な採用意欲に支えられた良好な雇用・所得環境を背景に、個人消費が底堅く推移しました。加えて、政府による大規模な経済対策の実施も年度前半にかけての景気を押し上げました。
金融情勢に目を転じますと、第3四半期までは、ドル円相場は横這い圏で推移し、世界経済の回復を支えに株価も上昇基調を辿りましたが、第4四半期には米国のインフレ懸念の台頭や通商政策を巡る不確実性の高まり等を背景に、円高、株安方向での調整が進みました。金利については、米国において平成29年6月と12月及び平成30年3月に利上げが行われ、ユーロ圏でも平成29年4月と平成30年1月に資産買入額の減額が実施された一方、我が国では「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」が維持され、長期金利は低位での推移が続きました。
中期経営計画では、「シンプル・スピーディー・トランスペアレント*なグループ一体型の経営」の実現を通じて、全てのステークホルダーに最善の価値を提供することをめざします。
グループ経営のあり方を、従来の「グループ協働」「グループ起点」から、「グループ一体型の経営」へとさらに進化させます。具体的には、変化するお客さまのニーズに的確に対応するため、7月にグループの事業本部を新たな顧客セグメントに再編するとともに、機能別再編によりグループ各社の役割を明確化し、商品・サービスの機能強化とソリューション提供能力向上を図ります。
この3年間は、特にその前半において変革に必要な経営資源を集中的に投入してまいります。未来志向の変革を通じて新たなステージへの足場をしっかりと固め、中期経営計画最終年度の3年目には確かな成果への手応えを掴み、そして次期中期経営計画が完了する6年後に向けて皆さまのご期待に応える新たなMUFGの成長モデルの確立をめざします。
* Transparent/事業会社間・営業拠点と本部・役職等の壁を意識せずオープンに話ができ、グループの向かう方向やその理由を分かりやすく共有できる組織を表したキーワード
MUFGグループのめざす姿 ~「再創造」の先にめざす経営の姿~ |
シンプル・スピーディー・トランスペアレントなグループ一体型の経営を通じ、全てのステークホルダーに最善の価値を提供するとともに、課題解決型ビジネスの展開により、持続的な成長を実現し、より良い社会の実現に貢献する (1) お客さま・社会のニーズや課題と向き合い最適なソリューションを提供 (2) 事業・グループのあり方を再構築し、MUFGならではの持続可能な成長モデルを構築 (3) 社員一人ひとりにプロフェッショナルとしての成長を実感できる場を提供 (4) 上記の結果として、株主の期待に応え、信頼関係を強化 |
中期経営計画では、内外における厳しい経営環境を打ち返し、持続的な成長へと回帰するための具体的な戦略として「11の構造改革の柱」を設定いたしました。いずれも、①将来に向けてのポテンシャルが大きく、②当社グループが持つ潜在力を十分に発揮することができ、③今後当社グループの基幹的なビジネスとなる、あるいはそれを支える戦略の柱です。
これらの戦略を当社グループの各事業会社、事業本部、コーポレートセンターが一体で推進し、営業純益で2,500億円程度の効果発現をめざします。
加えて、海外における個人・中堅中小企業領域では、新たに事業本部を設置し、米国と東南アジア地域の市場成長を着実に取り込んでまいります。前中期経営計画では、連結子会社であるタイのBank of Ayudhya Public Company Limitedの業容拡大に加え、フィリピンの大手商業銀行Security Bank Corporation及びインドネシアの大手商業銀行PT Bank Danamon Indonesia, Tbk.への戦略出資を実施し、東南アジアにおけるビジネスプラットフォーム構築に向けて、着実な成果をあげることができました。米国のMUFG Union Bank N.A.及びベトナムのVietinBankを含め、日本と米国、アジアのパートナーバンク間で各行の強み・知見を共有・横展開し、各行のバリューアップとシナジー効果の実現をめざします。
[11の構造改革の柱]
① デジタライゼーション戦略
デジタル技術の活用は構造改革全般を貫く柱であり、トップライン向上と効率化の両面で幅広く施策を立て推進していきます。ビッグデータ活用によるマーケティングとコンサルティング力のレベルアップのほか、法人向けオンライン・バンキングの刷新による店頭事務の効率化や住宅ローンのデジタルチャネル・シフト、ロボティクスやAIの積極活用を通じた生産性向上に取り組んでまいります。
② チャネル戦略・BPR
デジタル技術の徹底活用やBPR*1により、お客さまのUI/UX*2と生産性向上の両立をめざします。ネットチャネルでの取引操作性を向上させ、お客さまに一層活用して頂くとともに、銀行での機能特化型店舗(『MUFG NEXT』)の導入・店舗統合、銀信証*3の共同店舗化を進め、ネットとリアルを組み合わせたチャネル全体を進化させてまいります。
*1 Business Process Re-engineeringの略称。既存の業務内容や業務フロー等を全面的に見直す業務の抜本的改革のこと。
*2 User Interface(システムの操作性)とUser Experience(ユーザーのサービス体験)の略称。
*3 三菱UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJ証券ホールディングスの3社の略称。
③ ウェルスマネジメント戦略
法人・リテール一体、グループ一体のアプローチにより、少子高齢化の中で高まるお客さまの資産の運用・管理・承継ニーズをサポートし、ストックを重視した安定収益構造への転換をめざします。銀信証から結集したプロ人材が起点となり、様々なソリューションをワンストップで提供するビジネスモデルを構築します。
④ 法人営業におけるRM-POモデル高度化
機能別再編によって銀行と信託銀行の法人貸出等業務を統合し、RM*1は「MUFGのRM」としてお客さまの経営課題の把握に取り組み、PO*2は専門性にさらに磨きをかけることで、お客さまのニーズに最適なソリューションを提供してまいります。
*1 Relationship Managerの略称。取引先担当者のこと。
*2 Product Officeの略称。商品やサービスの企画・開発・提供を担う部署のこと。
⑤ 不動産バリューチェーン戦略
不動産バリューチェーン*にかかる様々なニーズに対し、グループ一体で継続的にソリューションを提供してまいります。営業拠点において不動産ニーズの把握に努め、これを「売買」や「運用」へと繋ぎ、MUFGとしての付加価値を高めます。運用ビジネスでは、不動産アセットマネジメント機能を強化してまいります。
* 「売買」から「開発」、「テナントリーシング」、「運用」等、不動産に係わる一連のビジネスの流れ。
⑥ 資産運用ビジネス
当社グループのお客さまに対し、グループ一体で資産運用サービスを提供してまいります。競争力ある運用商品の開発とラインアップの拡充、これを支える人材ポートフォリオの充実を図ります。また、グローバルに存在感のある運用機関をめざし、人材・プロダクト・ソリューション提供に磨きをかけることにより、アセットマネジメント事業を強化してまいります。
⑦ 機関投資家ビジネス
銀信証及び各事業本部が有する機関投資家のお客さまとのリレーションシップをグループベースに拡げながら、お客さまのプロフェッショナルかつ多様な運用・管理ニーズに応える幅広いサービスをグループ一体で提供してまいります。
⑧ グローバルCIBビジネスモデル変革
グローバルCIB*ビジネスの持続的な成長を実現するために、グローバルに事業を展開する非日系のお客さまのニーズに応えるとともに、貸出資産等を継続的に入れ替え、ポートフォリオ全体の採算性向上に取り組みます。銀行と証券一体での案件組成とディストリビューションに取り組み、量から質の経営への転換をめざします。
* Corporate and Investment Bankingの略称。預金や貸出等の通常の法人向け銀行業務(コーポレートバンキング)と企業の直接調達支援やM&A等の投資銀行業務(インベストメントバンキング)を一体的に捉え、高度な金融サービスを提供していくこと。
⑨ 海外運営高度化
「地域・事業会社」を軸とする運営から「顧客・事業」を軸とする運営にシフトし、グループ横断での事業軸運営を強化します。また、環境変化に柔軟に対応できる態勢の構築に向け、経費の抑制、海外拠点ネットワークの高度化、事務・システムの集中化・標準化を進めてまいります。
⑩ 人事戦略
事業戦略を支えるグループ横断の人員配置・人材交流を加速させるとともに、国内外人事を統括する人事部を設置し、グローバルベースでの一体的な人事運営をめざします。
⑪ コーポレートセンター運営高度化
コーポレートセンター機能は、「持株会社・銀行の一体運営」から信託銀行及び証券も加えた「持銀信証一体運営」へ移行し、グループ一体での経営資源の有効活用とローコストオペレーションの実現をめざします。
(組織改編)
7月1日をもって事業本部のセグメンテーションを見直し、銀信証がグループ一体運営を推進する体制を構築します。お客さまとの接点となる事業本部は、日系と非日系、個人・中堅中小企業と大企業にそれぞれの組織を設定し、受託財産と市場を加えた6事業本部制といたします。
当社グループは、引き続き国内に軸足をしっかりと置きつつ、海外の成長を取り込みながら、事業モデルの変革を着実に進め、お客さま・株主・社員をはじめとする全てのステークホルダーの皆さまの期待に応えてまいります。
本中期経営計画では、中期経営計画の最終年度である2020年度の財務目標の水準とともに、中長期的にめざす財務目標の水準を以下の通り設定しております。
当社及び当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。また、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項は、投資者に対する積極的な情報開示の観点から以下に開示しております。なお、当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存です。また、当社の子会社である株式会社三菱東京UFJ銀行(以下、「三菱東京UFJ銀行」といいます。)は、平成30年4月1日株式会社三菱UFJ銀行(以下、「三菱UFJ銀行」といいます。)に商号変更しております。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は、別段の記載のない限り、本有価証券報告書提出日現在において判断したものです。
1.当社の買収・出資・資本提携等に関するリスク
当社グループは、世界に選ばれる、信頼のグローバル金融グループを目指し、その戦略的施策の一環として、グローバルベースで買収・出資・資本提携等を実施しております。今後も買収・出資・資本提携等を行う可能性がある一方、相手先の属する業界の想定外の変化、相手先の関係する法令・会計基準の変更や経済の停滞、相手先の戦略や財務状況の変化、監督当局の承認が取得出来ないこと等により、買収・出資・資本提携等が当社グループの想定通り進展せず、若しくは変更・解消され、又は想定通りのシナジーその他の効果を得られず、当社グループの事業戦略、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
2.モルガン・スタンレーとの戦略的提携に関するリスク
当社は、平成23年6月末にモルガン・スタンレーの転換型優先株式の普通株式への任意転換を行い、その結果、現在、同社普通株式(転換直後の当社保有議決権比率22.4%、平成30年3月末時点では24.3%)及び償還型優先株式(無議決権)を保有するとともに、日本における証券業務について合弁会社を共同運営するほか、米州におけるコーポレートファイナンス業務において提携する等、モルガン・スタンレーと戦略的提携関係にあります。
当社は、モルガン・スタンレーとの協働の将来性等を見込んだうえで戦略的提携関係に入り、今後も戦略的提携関係の深化を図っていく予定ですが、それらの判断の前提となった認識とは異なる社会・経済・金融環境が生じた場合や人員、商品、サービスにおける協働又は合弁会社の運営・管理体制や事業戦略の構築・実施が想定通りにいかない場合等においては、提携関係から期待したとおりのシナジーその他の効果を得られない可能性があります。
モルガン・スタンレーとの戦略的提携関係が解消された場合には、当社グループの事業戦略、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、当社は上記のとおりモルガン・スタンレーに大規模な出資を行っているものの、支配株主ではなく、同社の事業等を支配し、また同社に関する決定をすることはできません。モルガン・スタンレーが当社グループの利益に合致しない決定を独自に行う場合、結果として当初想定したモルガン・スタンレーとの戦略的提携の目的が達成できない可能性があります。また、当社はモルガン・スタンレーの支配株主ではないものの、同社に対して大規模な投資を行っているため、同社の財政状態又は経営成績が悪化した場合、当社が多額の投資損失を被り、更に、当社グループの評判を損なう可能性があります。
当社は、平成23年6月末に実施した転換型優先株式の普通株式への任意転換により、モルガン・スタンレーの議決権の22.4%を取得するとともに、平成23年7月、当社からモルガン・スタンレーへの取締役派遣員数を2名に増員いたしました。これらにより、モルガン・スタンレーは当社の持分法適用関連会社となっております。
モルガン・スタンレーが当社の持分法適用関連会社となったことから、当社は、モルガン・スタンレーの損益の持分比率相当割合を持分法投資損益として認識することとなり、また、モルガン・スタンレーの流通株式の増減に伴って当社の同社に対する持分比率が増減した場合には持分変動損益を認識する場合もあることから、当社グループの業績は、モルガン・スタンレーの業績動向及び同社に対する持分比率変動の影響を受けることになります。
3.保有株式に係るリスク
当社グループは政策投資目的で保有するものを含め市場性のある株式を大量に保有しております。世界的なリスク資産圧縮の加速、金融政策及び財政政策の動向、その他の全般的な経済動向や保有先の業績悪化等により株価が下落した場合には、保有株式に減損又は評価損が発生若しくは拡大し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を与えるとともに、自己資本比率の低下を招くおそれがあります。
4.貸出業務に関するリスク
当社グループの不良債権及び与信関係費用は、今後、国内外の景気の悪化、資源価格の変動、不動産価格及び株価の下落、当社グループの貸出先の経営状況及び世界の経済環境の変動等によっては、増加するおそれがあり、その結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼし、自己資本の減少につながる可能性があります。
当社グループは、貸出先の状況、差入れられた担保の価値及び経済全体に関する前提及び見積りに基づいて、貸倒引当金を計上しております。実際の貸倒れが貸倒引当金計上時点における前提及び見積りと乖離し、貸倒引当金を大幅に上回り、貸倒引当金が不十分となることもありえます。また、経済状態全般の悪化により、設定した前提及び見積りを変更せざるを得なくなり、担保価値の下落、又はその他の予期せざる理由により、当社グループは貸倒引当金の積み増しを行う可能性があります。
当社グループの貸出先の中には業績不振の先が見られます。これらの企業の中には、法的手続又は「事業再生ADR(裁判外紛争解決手続)」などに沿って行われる債権放棄を含めた任意整理により、再建を行っている企業もあります。
このことは、当社グループの不良債権問題に悪影響を与えてきました。景気の悪化や業界内の競争激化、他の債権者からの支援の打ち切りや縮小等により、再建が奏功しない場合には、これらの企業の倒産が新たに発生するおそれがあります。これらの企業の経営不振その他の問題が続いたり拡大する場合や当社グループによる債権放棄を余儀なくされた場合には、当社グループの与信関係費用が増大し、当社グループの不良債権問題が悪化するおそれがあります。
当社グループは、回収の効率・実効性その他の観点から、貸出先に債務不履行等が生じた場合においても、当社グループが債権者として有する法的な権利のすべてを必ずしも実行しない場合がありえます。
また、当社グループは、それが合理的と判断される場合には、貸出先に対して債権放棄又は追加貸出や追加出資を行って支援をすることもありえます。かかる貸出先に対する支援を行った場合は、当社グループの貸出残高が大きく増加し、与信関係費用が増加する可能性や追加出資に係る株価下落リスクが発生する可能性もあります。
当社グループは、不動産市場における流動性の欠如又は価格の下落、有価証券の価格の下落等の事情により、担保権を設定した不動産若しくは有価証券を換金し、又は貸出先の保有するこれらの資産に対して強制執行することが事実上できない可能性があります。
当社グループは、貸出その他の与信に際しては、特定の業種、特定の与信先への偏りを排除すべくポートフォリオ分散に努めておりますが、エネルギーや不動産業種向けの与信は、相対的に割合が高い状況にあります。個々の与信先の状況や、業界特有の動向については継続的にモニタリング・管理を実施しておりますが、国内外の景気動向や不動産・資源価格の動向等によっては、想定を上回る信用力の悪化が生じる可能性があります。その結果、当社グループの与信関係費用が増加し、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
① 将来、金利が上昇する局面では、日本国債等保有債券の価格下落、貸出スプレッドの変化、金利負担に耐えられなくなる貸出先の出現による不良債権の増加等により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
② 将来、為替が大幅に変動する局面では、これに伴うコスト上昇、売上の減少、為替系デリバティブ(通貨オプション等)の評価損発生に伴う財務負担等による与信先の業績悪化、及びこのようなデリバティブ取引の決済負担に耐えられなくなる与信先の出現による不良債権の増加等により、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
③ 原油や鉄鋼等の原材料価格の高騰などによる仕入れや輸送などのコスト上昇を販売価格に十分に転嫁できない貸出先等を中心に不良債権が増加した場合、逆に、資源価格の下落を受けた関連産業の業績悪化により不良債権が増加した場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
④ 国内外の金融機関(銀行、ノンバンク、証券会社及び保険会社等を含みます。)の中には、資産内容の劣化及びその他の財務上の問題が引き続き存在している可能性があり、今後悪化する可能性やこれらの問題が新たに発生する可能性もあります。こうした金融機関の財政的困難が継続、悪化又は発生すると、それらの金融機関の流動性及び支払能力に問題が生じるおそれもあり、以下の理由により当社グループに悪影響を及ぼす可能性があります。
・当社グループは、一部の金融機関へ信用を供与しております。
・当社グループは、一部の金融機関の株式を保有しております。
・経営破綻に陥った金融機関に対する支援に当社グループが参加を要請されるおそれがあります。
・問題の生じた金融機関が貸出先に対して財政支援を打ち切る又は減少させるかもしれません。その結果、当該貸出先の破綻や、当該貸出先に対して貸出をしている当社グループの不良債権の増加を招くかもしれません。
・政府が経営を支配する金融機関の資本増強や、収益拡大等のために、規制上、税務上、資金調達上又はその他の特典を当該金融機関に供与するような事態が生じた場合、当社グループは競争上の不利益を被るかもしれません。
・預金保険の基金が不十分であることが判明した場合、当社グループの支払うべき預金保険の保険料が引き上げられるおそれがあります。
・金融機関の破綻又は政府による金融機関の経営権取得により、金融機関に対する預金者の信任が全般的に低下する、又は金融機関を取巻く全般的環境に悪影響を及ぼすおそれがあります。
・銀行業に対する否定的・懐疑的なマスコミ報道(内容の真偽、当否を問いません。)により当社グループの評判、信任等が低下するおそれがあります。
5.市場業務に伴うリスク
当社グループは、デリバティブを含む様々な金融商品を取り扱う広範な市場業務を行っており、大量の金融商品を保有しています。従いまして、当社グループの財政状態及び経営成績は、かかる活動及び保有に伴うリスクにさらされております。かかるリスクとしては、特に、内外金利、為替レート、有価証券等の市場変動等が挙げられます。例えば、内外金利が上昇した場合、当社グループの保有する債券ポートフォリオの価値に悪影響を及ぼす可能性があります。このような上昇が生じるケースとしては、例えばデフレ脱却の進行による本邦における長短金利操作付き量的・質的金融緩和の解除観測、本邦財政及び日本国債への信認低下等から日本国債金利が上昇する場合、米国の利上げペースの加速等により、米国債金利が上昇する場合などが想定しえます。これらを含む、何らかの理由により内外金利が上昇した場合、当社グループの保有する大量の国債等に売却損や評価損が生じる可能性があります。また、円高となった場合は、当社グループの外貨建て投資の財務諸表上の価値が減少し、売却損や評価損が発生する可能性があります。当社グループでは、このような内外金利、為替レート、有価証券等の様々な市場の変動により損失が発生するリスクを市場リスクとして、市場全体の変動による損失を被るリスクである「一般市場リスク」と、特定の債券・株式等の金融商品の価格が市場全体の変動と異なって変動することにより損失を被るリスクである「個別リスク」に区分して管理しております。これらのリスク計測には、過去の市場変動に基づきポートフォリオの市場価値が今後一定期間でどの程度減少し得るかを統計的に推計する手法を採用しており、この手法により計測した一般市場リスク量と個別リスク量の合算値を市場リスク量としております。ただし、このように計算された市場リスク量は、その性質上、実際のリスクを常に正確に反映できるわけではなく、またこのように示されたリスク量を上回る損失が実現する可能性もあります。
また、本邦における長短金利操作付き量的・質的金融緩和が長期化する、又はマイナス金利幅が更に拡大した場合、市場金利の一段の低下を引き起こし、当社グループが保有する国債等の金融商品の再投資利回りが低下する可能性があります。
なお、市場業務に関連して保有する金融商品の時価に関する見積方法その他の会計上の取扱いは、当社グループの判断又は会計基準の変更等により、今後変更される可能性もあり、そのような場合には、結果的に損益に影響を与える可能性があります。
6.為替リスク
当社グループの業務は為替レートの変動の影響を受けます。為替レートの変動により、三菱UFJ銀行の重要な子会社であるMUFG Americas Holdings Corporation(その銀行子会社であるMUFG Union Bank, N.A.を含め、以下、「MUFG Americas Holdings」といいます。)及びBank of Ayudhya Public Company Limited(以下、「アユタヤ銀行」といいます。)の資産及び負債の円貨換算額も変動することになります。更に、当社グループの資産及び負債の一部は外貨建てであり、資産と負債の額が通貨毎に同額で為替レートによる変動の影響が相殺されない場合、又は適切にヘッジされていない場合、当社グループの自己資本比率、財政状態及び経営成績は、為替レートの変動により、悪影響を受ける可能性があります。
7.当社グループの格付低下等に伴う資金流動性等の悪化リスク
格付機関が当社グループの格付けを引き下げた場合、当社グループの市場業務及びその他の業務は悪影響を受けるおそれがあります。当社グループの格付けが引き下げられた場合、当社グループの市場業務では、取引において不利な条件を承諾せざるを得なくなる、又は一定の取引を行うことができなくなるおそれがあり、加えて当社グループの資本・資金調達にも悪影響を及ぼすことがあります。かかる事態が生じた場合には、当社グループの市場業務及び他の業務の収益性に悪影響を与え、当社グループの財政状態及び経営成績にも悪影響を与えます。
8.当社グループのビジネス戦略が奏功しないリスク
当社グループは、収益力増強のためにグローバルベースで様々なビジネス戦略を実施しております。しかしながら、以下に述べるものをはじめとする様々な要因が生じた場合には、これら戦略が功を奏しない、当初想定していた結果をもたらさない、又は変更を余儀なくされる可能性があります。
・優良取引先への貸出ボリュームの増大が想定通りに進まないこと。
・既存の貸出についての利鞘拡大が想定通りに進まないこと。
・本邦における長短金利操作付き量的・質的金融緩和の長期化、又はマイナス金利幅の更なる拡大により、貸出利鞘の縮小が進行すること。
・当社グループが目指している手数料収入の増大が想定通りに進まないこと。
・海外事業の拡大等が想定通りに進まないこと。
・効率化を図る戦略が想定通りに進まないこと。
・現在実施中又は今後実施するグループ内の事業の統合・再編等の遅延により、顧客やビジネスチャンスの逸失若しくは想定を上回る費用が生じること、又は効率化戦略若しくはシステム統合において想定していた結果をもたらさないこと。
・当社グループの出資先が、財務上・業務上の困難に直面したり、戦略を変更したり、又は当社グループを魅力的な提携先ではないと判断した結果、かかる出資先が当社グループとの提携を望まず、提携を縮小又は解消すること。また、当社グループの財政状態の悪化等により、出資先との提携を縮小又は解消せざるをえないこと。
9.業務範囲の拡大に伴うリスク
当社グループは、法令その他の条件の許す範囲内で、子会社及び関連会社も含めた業務範囲をグローバルベースで大幅に拡大しております。当社グループがこのように業務範囲を拡大していけばいくほど、新しくかつ複雑なリスクにさらされます。当社グループは、拡大した業務範囲に関するリスクについては全く経験を有していない、又は限定的な経験しか有していないことがあります。変動の大きい業務であれば、大きな利益を期待できる反面、大きな損失を被るリスクも伴います。当該業務に対して、適切な内部統制システム及びリスク管理システムを構築するとともに、リスクに見合った自己資本を有していなければ、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。更に業務範囲の拡大が予想通りに進展しない場合、又は熾烈な競争により当該業務の収益性が悪化した場合、当社グループの業務範囲拡大への取組みが奏功しないおそれがあります。
10.新興市場国に対するエクスポージャーに係るリスク
当社グループは支店や子会社のネットワークを通じてアジア、中南米、中東欧、中東等、新興市場地域でも活動を行っており、これらの国々に関係する様々な信用リスク及び市場リスクにさらされております。具体的には、これらの国の通貨が更に下落した場合、当該国における当社グループの貸出先の信用に悪影響が及ぶおそれがあります。当社グループの新興市場国の貸出先への貸付の多くは米ドル、ユーロ又はその他の外国通貨建てです。かかる貸出先は、現地通貨の為替変動に対してヘッジをしていないことが多いため、現地通貨が下落すれば、当社グループを含めた貸出人に債務を弁済することが困難となるおそれがあります。更に、これらの国は、国内金利を引き上げて、自国通貨の価値を支えようとする場合もあります。そうなった場合、貸出先は国内の債務を弁済するために更に多くの経営資源を投入せざるを得なくなり、当社グループを含めた外国の貸出人に対して債務を弁済する能力に悪影響が及ぶおそれがあります。更に、かかる事態又はこれに関連して信用収縮が生じれば、経済に悪影響を与え、当該国の貸出先及び銀行の信用が更に悪化し、当社グループに損失を生じさせるおそれがあります。
また、各地域、国に固有又は共通の要因により、不安定な政治・社会情勢、テロや紛争等、様々なリスクがあり、それらが顕在化した場合には、当社グループにおいてそれに応じた損失その他の悪影響が発生するおそれがあります。
11.MUFG Americas Holdingsに関するリスク
当社グループの重要な子会社であるMUFG Americas Holdingsの事業又は経営の悪化により、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。MUFG Americas Holdingsの財政状態及び経営成績に悪影響を与える要因には、カリフォルニア州を中心とした米国の不動産・住宅業界等の市況の悪化、米国における銀行間の熾烈な競争、米国経済の不確実性、テロ攻撃の可能性、石油等の資源価格の変動とそれに伴う与信関係費用の発生、金利の急激な変動、米国金融制度上の制約、訴訟に伴う損失、貸出先の格付け低下及び株価の低下、及びその結果生じる可能性のある企業の倒産、並びにMUFG Americas Holdings及びその子会社の内部統制及び法令等遵守態勢の不備に起因する費用の発生等が含まれます。
当社グループの重要な子会社であるアユタヤ銀行の事業又は経営の悪化により、当社グループの財政状態及び経営成績は影響を受ける可能性があります。アユタヤ銀行の財政状態及び経営成績に悪影響を与える要因には、タイを中心とした東南アジアの景気の悪化や銀行間の熾烈な競争、不安定な政治や社会情勢、洪水等を含む自然災害、テロや紛争等、金融制度や法律による制約、金利・為替・株価・商品市場の急激な変動、同地域に投資や進出をする企業の業績やそれらの企業が所在する国の景気・金融制度・法律・金融市場の状況、訴訟に伴う損失、貸出先の格付け低下及び株価の低下、及びその結果生じる可能性のある企業の倒産、個人向け貸出の焦げ付き、他の大株主との協力関係の悪化等、並びにアユタヤ銀行及びその子会社の内部統制及び法令等遵守態勢の不備に起因する費用の発生等が含まれます。
13.消費者金融業務に係るリスク
当社グループは、消費者金融業に従事する子会社や関連会社を有すると同時に消費者金融業者に対する貸出金を保有しております。消費者金融業に関しては、いわゆるみなし弁済を厳格に解するものを含め、過払利息の返還請求をより容易にする一連の判例が出され、これらに伴い過払利息の返還を求める訴訟が引き続き発生しております。更に、平成19年12月より改正「貸金業法」が段階的に施行され、平成22年6月にはみなし弁済制度の廃止や総量規制の導入等の改正が施行されました。同時に、「出資の受入れ、預り金及び金利等の取締りに関する法律」の改正の施行により、金銭消費貸借契約の上限金利が29.2%から20%に引き下げられました。このような中、業界大手を含む消費者金融業者に多数の破綻事例が生じたことから、消費者金融業を取り巻く環境は依然として注視していかなければならない状況であり、これらを含む要因により、消費者金融業に従事する当社の子会社や関連会社等が悪影響を受けた場合、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、消費者金融業を営む当社グループの貸出先が悪影響を受けた場合、当社グループの消費者金融業者に対する貸出金の価値が毀損する可能性があります。
14.世界経済の悪化・金融危機の再発により損失を計上するリスク
世界経済は、米国においては量的緩和解除後も内需主導で景気は底堅く推移しているものの、各国・各地域における保護主義的な通商政策への転換が国際的な自由貿易体制をゆるがすという懸念、英国のEU離脱の手続に関する懸念、中国における経済政策転換に伴う成長鈍化とそれに伴う新興国・資源国の景気低迷、更に世界各地域における政治的混乱等の要因もあり、先行き不透明感が払拭された状況には至っておりません。再び状況が悪化すると、当社グループの一部の投資ポートフォリオや貸出に悪影響が出るおそれがあります。例えば、当社グループが保有する有価証券の市場価格が下落することにより損失が拡大する等の可能性があります。また、クレジット市場の環境変化が、当社グループの貸出先に財務上の問題や債務不履行を生じさせる要因となり、当社グループの不良債権及び与信関係費用が増加する可能性があります。更に、有価証券の価格下落や資本市場での信用収縮の動き等により、国内外の金融機関の信用力が低下、資本不足や資金繰り悪化から破綻に追い込まれるケースが増加する可能性もあります。かかる問題により、これらの金融機関との間の取引により当社グループが損失を被り、当社グループの財政状態及び経営成績が悪影響を受ける可能性もあります。加えて、世界的な金融危機の再発が世界の債券・株式市場や外国為替相場の大幅な変動を招くことなどにより、市場の混乱が世界経済に長期的な影響を及ぼす場合には、当社グループへの悪影響が深刻化する可能性があります。
加えて、当社グループの貸借対照表上の資産の多くは、時価で計上する金融商品からなっています。一般的に、当社グループは市場価格を参照してこれらの金融商品の時価を定めています。時価で計上される金融商品の価値が下落した場合、対応する減損等が損益計算書上認識される可能性があります。世界金融危機・同時不況が再発すること等により、金融商品の市場価格が大きく下落し、又は適切な価格を参照できない状況が発生する可能性があり、市場における大きな変動又は市場における機能不全は、当社グループが保有する金融商品の時価に悪影響を及ぼす可能性があります。
更に、金融商品の時価に関する会計上の取扱いについて、今後、制度・基準等が見直された場合には、当社グループが保有する金融商品の時価に悪影響を及ぼす可能性があります。
15.外的要因(紛争・テロ・自然災害等)に関するリスク
紛争(深刻な政情不安を含みます。)、テロや誘拐、地震・風水害・感染症の流行等の自然災害等の外的要因により、社会インフラに重大な障害が発生、又は当社グループの店舗、ATM、システムセンターその他の施設が直接被災、又は業務の遂行に必要な人的資源の損失、又はその他正常な業務遂行を困難とする状況が発生することで、当社グループの業務の全部又は一部が停止するおそれがあります。また、これらの事象に対応するため、追加の費用等が発生するおそれがあります。更に、かかる要因に起因して、景気の悪化、当社グループの貸出先の経営状況の悪化、株価の下落等の事由が生じ、これにより、当社グループの不良債権及び与信関係費用が増加する、又は、保有する金融商品において減損若しくは評価損が生じるおそれがあります。
上記の場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
当社グループは、自然災害の中でも特に地震による災害リスクにさらされております。例えば、当社グループの重要な機能並びに我が国の企業、金融市場等が集中する首都圏において首都直下地震が発生した場合、有形資産や人的資産の直接損失のほか、市場混乱、景気悪化、復興費用発生見込みによる国債格下げ又はこれらの懸念などが生じる可能性があります。
当社グループでは、このような災害リスクに対し必要な業務継続計画を整備し、常にレベルアップを図っておりますが、必ずしもあらゆる事態に対応できるとは限りません。例えば、平成23年3月に発生した東日本大震災のような大規模災害に伴う津波、液状化現象、火災、計画停電や節電対応等により、当社グループの店舗、ATM、システムセンターその他の施設の運営が悪影響を受けるおそれがあります。
16.システムに関するリスク
当社グループの事業において、情報通信システムは非常に重要な要素の一つであり、インターネット又はATMを通じた顧客サービスはもとより、当社グループの業務・勘定等の根幹をなしております。紛争(深刻な政情不安を含みます。)、テロ、地震・風水害・感染症の流行等の自然災害等の外的要因に加えて、人為的ミス、機器の故障、停電、通信事業者等の第三者の役務提供の瑕疵、新技術、新たなシステムや手段への不十分な対応等により、情報通信システムの不具合や不備が生じ、取引処理の誤りや遅延等の障害、情報の流出等が生じる可能性があります。また、金融機関に対する規制強化の高まりからくる、金融取引を管理するシステムの高度化への要請を十分に満たせない可能性があります。この場合、その程度によっては、業務の停止及びそれに伴う損害賠償の負担その他の損失が発生し、また、行政処分の対象となる可能性、並びにこれらの事象に対応するため追加の費用等が発生する可能性があるほか、当社グループの信頼が損なわれ又は評判が低下し、当社グループの事業、 財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
当社グループの情報通信システム(業務委託先等の第三者のシステムを含みます。)は、当社グループの業務・勘定等の根幹をなしており、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウィルス感染等により、情報の流出、情報通信システム機能の停止や誤作動等が生じる可能性があります。この場合、その程度によっては、業務の停止及びそれに伴う損害賠償の負担その他の損失が発生する可能性、当社グループの信頼が損なわれ又は評判が低下する可能性、行政処分の対象となる可能性、並びにこれらの事象に対応するため追加の費用等が発生する可能性があります。また、サイバー攻撃、不正アクセス、コンピュータウィルス感染等のリスクに対処するための対策や、厳格化する関連規制への対応は、多額のコストを要する可能性があるほか、当社グループの事業上の制約となる可能性があります。これらの可能性が実現した場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
18.競争に伴うリスク
金融業界では、地域金融機関をはじめとした統合・再編の進展や、欧米金融機関の競争力回復等に伴い、競争が激化してきております。また、AIやブロックチェーンといった新たな技術の進展等に伴い、他業種から金融業界への参入が加速しており、今後も競争環境は益々厳しさを増す可能性があります。当社グループが、こうした競争的な事業環境において競争優位を得られない場合、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
19.不公正・不適切な取引その他の行為が存在したとの指摘や、これらに伴う処分等を受けるリスク
当社グループは、現行の規制及び規制に伴うコンプライアンス・リスク(当社グループが事業を営んでいる本邦及び海外市場における法令、政策、自主規制等の変更による影響を含みます。)のもとで事業を行っており、また、国内外の規制当局による昨今の規制運用実態の下で、継続的に内外規制当局による検査、調査等の対象となっております。当社グループのコンプライアンス・リスク管理態勢及びプログラムは、全ての法令及び規則に抵触することを完全に防止する効果を持たない可能性があります。
当社グループが、マネー・ローンダリング、金融犯罪その他の不公正・不適切な取引に関するものを含む、適用ある法令及び規則の全てを遵守できない場合、罰金、課徴金、懲戒、評価の低下、業務改善命令、業務停止命令、更に極端な場合には業務についての許認可の取消しを受けることが考えられます。また、これらにより当社グループのレピュテーション・リスクが顕在化し、顧客やマーケット等の信頼を失うなど事業環境が悪化する可能性もあり、当社グループの事業及び経営成績が悪影響を受けるおそれがあります。将来、当社グループが戦略的な活動を実施する場面で当局の許認可を取得する際にも、悪影響を及ぼすおそれがあります。
なお、三菱東京UFJ銀行は、平成18年~平成19年の期間に米国の経済制裁規制に対する違反と見られ得る行為があったものとして、平成24年12月に米国財務省外国資産管理局(Office of Foreign Assets Control。以下、「OFAC」といいます。)との間で和解金を支払うことで合意し、また、平成14年~平成19年に取り扱ったイラン関連の米ドル建決済取引における適切性を欠いた事務処理があった等として、平成25年6月に米国ニューヨーク州金融サービス局(New York State Department of Financial Services。以下、「NYDFS」といいます。)との間で、和解金の支払と、同行の経済制裁対応に関する現状の内部管理態勢について同行が第三者機関に検証を委託すること等につき合意しました。更に、三菱東京UFJ銀行が平成19年~平成20年に自主的に社内調査を実施した、米国の定める経済制裁国向けの決済取引に関する報告書の調査・作成過程において、委託先であるPricewaterhouseCoopers LLPに対して行った指示及びNYDFSに対する説明に関し、同行は、平成26年11月にNYDFSとの間で、①合意した金額の支払、②当時の関係者に対する対応、③米国のマネー・ローンダリング防止対策機能等(OFAC規制対応を含みます。)のニューヨークへの移転並びに、④第三者機関に委託中の米国の経済制裁対応に関する同行の内部管理態勢検証についてNYDFSが必要と認めた場合に期間延長を行うことを合意しました。三菱東京UFJ銀行は、平成29年11月9日付(米国時間)で、米国通貨監督庁(Office of Currency Comptroller。以下、「OCC」といいます。)との間で、OCCが同行の米国の経済制裁対応に関する内部管理態勢の監視を行っていくこと等で合意しました。本合意は、平成29年11月7日付(米国時間)で同行のニューヨーク支店を含む同行及び三菱UFJ信託銀行株式会社(以下、「三菱UFJ信託銀行」といいます。)の米国内支店・代理店の銀行免許の監督機関がNYDFSを含む州当局からOCCに変更されたことに伴うもので、NYDFSとの間で平成25年6月及び平成26年11月に行った上記の合意を実質的に継承するものです。なお、三菱UFJ銀行は、上述の事象に関連する事項について、必要な対応を行っております。また、三菱UFJ銀行は現在、ニューヨーク支店の銀行免許の監督機関変更、並びに当該監督機関変更前に法令違反があったとする主張に関し、NYDFSと訴訟を行っております。今後、新たな展開又は類似の事象が生じた場合には、関係当局より更なる処分等を受け、又は関係当局との間で新たな和解金の支払合意を行うなどの可能性があります。
また、当社グループは、当社の銀行子会社を含むパネル行が各種銀行間指標金利の算出機関に呈示した内容等を調査している各国の政府当局から、情報提供命令等を受けております。また為替業務に関しても、当局から同様の情報提供要請を受けております。当社グループは、これらの調査に対して協力を行い、独自の調査等を実施しております。上記に関連して、当社グループは、指標金利であれば他のパネル行、為替業務であればその他金融機関とともに、米国におけるクラスアクションを含む、複数の民事訴訟の被告となっております。今後、新たな展開又は類似の事象により、当社グループに重大な財務上その他の悪影響が生じる可能性があります。
20.規制変更のリスク
当社グループは、現時点の規制(日本及び当社グループが事業を営むその他の地域における法律、規則、会計基準、政策、実務慣行及び解釈、並びに国際的な金融規制等を含みます。以下、本項において同じ。)に従って、また、規制の変更等によるリスクを伴って、業務を遂行しております。そのため、将来における規制の変更等及びそれによって発生する事態が、当社グループの事業、財政状況及び経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。しかし、具体的にどのような影響が発生しうるかについては、将来において決定される規制の内容によるため、現時点でその種類・内容・程度等を予測することは困難であるとともに、当社グループがコントロールしうるものではありません。
当社グループは、銀行子会社を通じて、イラン・イスラム共和国(以下、「イラン」といいます。)等、米国国務省が「テロ支援国家」と指定している国における法主体又はこれらの国と関連する法主体との間の取引を実施しております。また、当社の銀行子会社はイランに駐在員事務所を設置しております。
米国法は、米国人が当該国家と取引を行うことを、一般的に禁止又は制限しております。更に、米国政府及び年金基金をはじめとする米国の機関投資家が、イラン等のテロ支援国家と事業を実施する者との間で取引や投資を行うことを規制する動きがあるものと認識しております。このような動きによって、当社グループが米国政府及び年金基金をはじめとする機関投資家、あるいは規制の対象となる者を、当社グループの顧客又は投資家として獲得、維持できない結果となる可能性があります。加えて、社会的・政治的な状況に照らして、上記国家との関係が存在することによって、当社グループの評判が低下することも考えられます。上記状況は、当社グループの財政状態、経営成績及び当社の株価に対して悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、米国による対イラン制裁措置により、米国人の関与するイランとの取引の禁止などが実施されています。また、平成30年5月に米国がイランに関する包括的共同行動計画(Joint Comprehensive Plan of Action)から離脱したことにより、米国が、広範なイラン関連取引や活動について、関与した非米国人に対する厳格な二次制裁を再度適用する可能性があります。当社グループでは、二次制裁を含む米国による措置が適用されるリスクの増加を受けて、今後とも当該リスクのモニタリングと対応策を実施してまいります。
更に、米国証券取引所に登録している企業(米国外企業を含みます。)には、特定のイラン関連の取引の開示が引き続き義務づけられています。本邦においても、イランの拡散上機微な核活動・核兵器運搬手段開発に関与する者に対する資産凍結等の措置が実施されています。当社グループでは、これらの規制を遵守するための態勢の改善に努めています。しかしながら、かかる態勢が適用される規制に十分対応できていないと政府当局に判断された場合には、何らかの規制上の措置の対象となる可能性があります。なお、これに関連する処分等については、「19.不公正・不適切な取引その他の行為が存在したとの指摘や、これらに伴う処分等を受けるリスク」をご参照下さい。
22.自己資本比率等に関するリスク
当社グループには、平成25年3月期より「バーゼルⅢ:より強靭な銀行及び銀行システムのための世界的な規制の枠組み」(以下、「バーゼルⅢ」といいます。)に基づく自己資本比率規制が適用されております。バーゼルⅢは、従前の自己資本比率規制(バーゼルⅡ)と比べ資本の質を重視するとともに、自己資本比率の最低水準の引き上げにより資本の水準を向上させ、また、自己資本比率が一定水準を下回った場合には配当等の社外流出が抑制される資本バッファーを導入することなどを内容とするものであり、平成25年3月期から段階的に適用されています。当社グループは、海外営業拠点を有しておりますので、連結自己資本比率は「銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第20号)に定められる国際統一基準が適用されます。また、当社の銀行子会社である三菱UFJ銀行及び三菱UFJ信託銀行も、海外営業拠点を有しておりますので、連結自己資本比率及び単体自己資本比率は「銀行法第14条の2の規定に基づき、銀行がその保有する資産等に照らし自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準」(平成18年金融庁告示第19号)に定められる国際統一基準が適用されます。
当社グループ又は銀行子会社の自己資本比率が要求される水準を下回った場合、金融庁から社外流出額の制限、業務の全部又は一部の停止等を含む様々な命令を受ける可能性があります。
また、当社グループ内の一部銀行子会社には、米国を含む諸外国において、自己資本比率規制が適用されており、要求される水準を下回った場合には、現地当局から様々な命令を受けることになります。
当社グループ及び銀行子会社の自己資本比率に影響を与える要因には以下のものが含まれます。
・債務者及び株式・債券の発行体の信用力の悪化に際して生じうるポートフォリオの変動による信用リスクアセット及び期待損失の増加
・調達している資本調達手段の償還・満期等に際して、これらを同等の条件で借り換え又は発行することの困難性
・有価証券ポートフォリオの価値の低下
・為替レートの不利益な変動
・自己資本比率規制の不利益な改正
・繰延税金資産計上額の減額
・その他の不利益な事象の発生
金融安定理事会(FSB)は、当社グループをグローバルなシステム上重要な金融機関(G-SIBs)としています。G-SIBsに対しては、平成28年から段階的により高い資本水準が求められています。G-SIBsに該当する金融機関のリスト及び追加的に求められる資本水準は毎年更新されることから、今後、当社グループに対して更に高い資本水準を求められるおそれがあります。
バーゼルⅢの適用開始に伴い改正された上記の告示においては、繰延税金資産は普通株式等Tier1資本の基礎項目並びに調整項目から計算される一定の基準額まで自己資本に算入することができます。この基準額を超過する場合には、その超過額が普通株式等Tier1資本に算入することができなくなり、当社グループ及び銀行子会社の自己資本比率が低下するおそれがあります。
バーゼルⅢの適用開始に伴い改正された上記の告示には、平成25年3月以前に調達した資本調達手段(適格旧資本調達手段)の資本算入に関する経過措置が設けられており、当該経過措置の範囲内で自己資本に算入することができます。これらの資本調達手段については、自己資本への算入可能期限到来に際し、借り換え等が必要となる可能性がありますが、上記の告示では普通株式等による場合を除き、新たに調達する資本調達手段について自己資本への算入が認められる要件として、その調達を行った金融機関が実質的な破綻状態にあると認められる場合等に、元本削減又は普通株式への転換が行われる旨の特約が定められていること等が必要とされており、市場環境等の状況によっては、同等の条件で借り換え又は発行することができないおそれがあります。かかる場合、当社グループ及び銀行子会社の自己資本の額は減少し、自己資本比率が低下することとなります。
平成27年11月にFSBは、G-SIBsに対して適用される新たな規制である総損失吸収力(TLAC)規制の枠組みを公表しました。当該規制に基づき、G-SIBsは、平成31年から一定比率以上の総損失吸収力(TLAC)を維持することが求められることになります。当該規制は、自己資本比率規制に加えて追加的に適用される規制であり、当該規制により、今後、当社グループの事業、財務状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
なお、金融庁が平成28年4月に公表し平成30年4月に改訂したTLACに係る枠組み整備の方針に従い、当社は、本邦におけるTLAC規制の実施を目的とした法令に基づく規制が導入された後も、当該規制上、銀行持株会社である当社が発行する社債は、TLACとして適格な負債として扱われることを意図しておりますが、所要の法令等の改正の内容は不確定であり、今後の国際的な議論の動向等によって当該枠組み整備の方針が変更される可能性もあります。
23.退職給付債務に係るリスク
当社グループの年金資産の時価及び運用利回りが下落・低下した場合、予定給付債務を計算する前提となる保険数理上の前提・仮定に変更があった場合、又は退職給付に係る会計基準が改正された場合には、損失が発生する可能性があります。また、年金制度の変更により未認識の過去勤務費用が発生する可能性があります。金利環境の変動その他の要因も年金の未積立債務及び年間積立額にマイナスの影響を与える可能性があります。これらの結果、当社グループの財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
24.情報紛失・漏洩に係るリスク
当社グループは、銀行法や金融商品取引法等に基づき、顧客情報を適切に取り扱うことが求められております。また、個人情報の保護に関する法律(個人情報保護法)や行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律(番号法)に基づき、当社グループも個人情報取扱事業者や個人番号関係事務実施者として個人情報・個人番号・特定個人情報の保護に係る義務等の遵守を求められております。
不適切な管理、外部からのサイバー攻撃その他の不正なアクセス、若しくはコンピュータウィルスへの感染等により、顧客情報や当社グループの機密情報が紛失・漏洩した場合、罰則や行政処分の対象となるほか、顧客の経済的・精神的損害に対する損害賠償等、直接的な損失が発生する可能性があります。加えて、かかる事件が報道され、当社グループのレピュテーション・リスクが顕在化し、顧客やマーケット等の信頼を失うなど事業環境が悪化することにより、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼすおそれがあります。
25.風評に関するリスク
当社グループの評判は、顧客、投資家、監督官庁、及び社会との関係を維持する上で極めて重要です。当社グループの評判は、法令遵守違反、役職員の不正行為・不祥事、潜在的な利益相反に対する不適切な処理、訴訟、システム障害、当社グループの名称を騙った第三者による不正行為・犯罪、コントロールすることが困難又は不可能な顧客や相手方の行動、並びに顧客との取引における不適切な取引慣行及び優越的地位の濫用等の様々な原因により損なわれる可能性があります。これらを避けることができず、又は適切に対処することができなかった場合には、当社グループは、現在又は将来の顧客及び投資家を失うこととなり、当社グループの事業、財政状態及び経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。
26.人材確保に係るリスク
当社グループは、事業のグローバル化・複雑化に伴い、有能な人材の確保・育成の必要性が高まっていますが、必要な人材を確保・育成できない場合には、当社グループの業務運営や業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度の業績につきましては、以下のとおりとなりました。
資産の部につきましては、当連結会計年度中3兆6,399億円増加して、当連結会計年度末残高は306兆9,374億円となりました。主な内訳は、貸出金108兆909億円、現金預け金74兆7,136億円、有価証券59兆2,661億円となっております。負債の部につきましては、当連結会計年度中3兆33億円増加して、当連結会計年度末残高は289兆6,423億円となりました。主な内訳は、預金・譲渡性預金187兆1,670億円となっております。
損益の状況につきましては、経常収益は前連結会計年度比884億円増加して、6兆680億円となりました。主な内訳は、資金運用収益が3兆949億円、役務取引等収益が1兆5,499億円となっております。また、経常費用は前連結会計年度比131億円減少して、4兆6,056億円となりました。主な内訳は、資金調達費用が1兆1,882億円、営業経費が2兆6,933億円となっております。
この結果、経常利益は前連結会計年度比1,016億円増加して、1兆4,624億円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度比632億円増加して、9,896億円となりました。
(セグメント別の状況)
キャッシュ・フローにつきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは、特定取引負債の減少及び預け金(現金同等物を除く)の増加などにより、前連結会計年度比998億円収入が減少して、6兆9,131億円の収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有価証券の取得による支出が増加したことなどにより、前連結会計年度比9兆4,734億円支出が増加して、5,658億円の支出となりました。また、財務活動によるキャッシュ・フローは、優先株式等の償還等による支出が減少したことなどにより、前連結会計年度比3,800億円支出が減少して、2,905億円の支出となりました。
現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末比5兆9,763億円増加して39兆9,447億円となりました。
当連結会計年度末の連結自己資本比率(バーゼルⅢ:国際統一基準)は、普通株式等Tier1比率12.58%、Tier1比率14.32%、総自己資本比率16.56%となりました。
国内・海外別収支の内訳は次のとおりであります。
当連結会計年度の資金運用収支・信託報酬・役務取引等収支・特定取引収支・その他業務収支の合計は国内が3兆2,174億円で前年度比586億円の減益、海外が1兆6,901億円で前年度比109億円の減益となり、合計では3兆8,542億円で前年度比1,575億円の減益となりました。
種類 |
期別 |
国内 |
海外 |
相殺消去額(△) |
合計 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
資金運用収支 |
前連結会計年度 |
1,736,315 |
1,051,541 |
763,369 |
2,024,487 |
当連結会計年度 |
1,702,959 |
1,066,336 |
862,464 |
1,906,831 |
|
うち資金運用収益 |
前連結会計年度 |
2,141,373 |
1,680,454 |
933,693 |
2,888,134 |
当連結会計年度 |
2,233,074 |
1,931,153 |
1,069,238 |
3,094,990 |
|
うち資金調達費用 |
前連結会計年度 |
405,058 |
628,913 |
170,324 |
863,647 |
当連結会計年度 |
530,115 |
864,817 |
206,773 |
1,188,159 |
|
信託報酬 |
前連結会計年度 |
115,042 |
13,865 |
6,857 |
122,050 |
当連結会計年度 |
115,915 |
13,652 |
7,033 |
122,533 |
|
役務取引等収支 |
前連結会計年度 |
1,038,953 |
464,455 |
174,918 |
1,328,490 |
当連結会計年度 |
1,042,159 |
452,739 |
167,700 |
1,327,198 |
|
うち役務取引等収益 |
前連結会計年度 |
1,349,883 |
560,963 |
378,871 |
1,531,974 |
当連結会計年度 |
1,364,204 |
550,155 |
364,366 |
1,549,993 |
|
うち役務取引等費用 |
前連結会計年度 |
310,929 |
96,508 |
203,953 |
203,484 |
当連結会計年度 |
322,044 |
97,416 |
196,665 |
222,795 |
|
特定取引収支 |
前連結会計年度 |
218,738 |
97,328 |
26,031 |
290,035 |
当連結会計年度 |
208,929 |
90,589 |
7,046 |
292,472 |
|
うち特定取引収益 |
前連結会計年度 |
223,505 |
139,563 |
70,307 |
292,761 |
当連結会計年度 |
211,822 |
125,746 |
44,075 |
293,494 |
|
うち特定取引費用 |
前連結会計年度 |
4,766 |
42,234 |
44,275 |
2,725 |
当連結会計年度 |
2,892 |
35,157 |
37,029 |
1,021 |
|
その他業務収支 |
前連結会計年度 |
167,110 |
73,985 |
△5,648 |
246,744 |
当連結会計年度 |
147,522 |
66,860 |
9,187 |
205,195 |
|
うちその他業務収益 |
前連結会計年度 |
427,633 |
255,163 |
106,859 |
575,937 |
当連結会計年度 |
277,843 |
175,919 |
82,285 |
371,477 |
|
うちその他業務費用 |
前連結会計年度 |
260,523 |
181,177 |
112,507 |
329,193 |
当連結会計年度 |
130,320 |
109,058 |
73,097 |
166,281 |
(注) 1 「国内」とは、当社及び国内に本店を有する連結子会社(海外店を除く。以下、「国内連結子会社」という。)であります。「海外」とは、国内連結子会社の海外店及び海外に本店を有する連結子会社(以下、「海外連結子会社」という。)であります。
2 「資金調達費用」は金銭の信託運用見合費用を控除して表示しております。
3 「相殺消去額」とは、連結会社間の内部取引等に係る消去額合計であります。
国内における資金運用/調達の状況は次のとおりであります。
当連結会計年度の国内の資金運用勘定平均残高は前年度比2兆9,505億円減少して178兆2,630億円となりました。利回りは0.07ポイント上昇し1.25%となり、受取利息合計は2兆2,330億円で前年度比917億円の増加となりました。資金調達勘定平均残高は前年度比11兆5,996億円増加して193兆8億円となりました。利回りは0.05ポイント上昇し0.27%となり、支払利息合計は5,301億円で前年度比1,250億円の増加となりました。
種類 |
期別 |
平均残高 |
利息 |
利回り |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
(%) |
||
資金運用勘定 |
前連結会計年度 |
181,213,556 |
2,141,373 |
1.18 |
当連結会計年度 |
178,263,011 |
2,233,074 |
1.25 |
|
うち貸出金 |
前連結会計年度 |
74,457,957 |
828,375 |
1.11 |
当連結会計年度 |
74,266,712 |
890,702 |
1.19 |
|
うち有価証券 |
前連結会計年度 |
63,849,840 |
1,225,836 |
1.91 |
当連結会計年度 |
59,552,853 |
1,231,081 |
2.06 |
|
うちコールローン及び |
前連結会計年度 |
80,357 |
514 |
0.64 |
当連結会計年度 |
489,809 |
753 |
0.15 |
|
うち買現先勘定 |
前連結会計年度 |
83,474 |
△43 |
△0.05 |
当連結会計年度 |
77,576 |
△80 |
△0.10 |
|
うち債券貸借取引 |
前連結会計年度 |
5,975,088 |
1,071 |
0.01 |
当連結会計年度 |
7,176,113 |
1,671 |
0.02 |
|
うち預け金 |
前連結会計年度 |
31,882,779 |
27,183 |
0.08 |
当連結会計年度 |
32,280,585 |
26,387 |
0.08 |
|
資金調達勘定 |
前連結会計年度 |
181,401,168 |
405,058 |
0.22 |
当連結会計年度 |
193,000,847 |
530,115 |
0.27 |
|
うち預金 |
前連結会計年度 |
127,869,224 |
50,865 |
0.03 |
当連結会計年度 |
136,351,430 |
63,539 |
0.04 |
|
うち譲渡性預金 |
前連結会計年度 |
3,719,086 |
784 |
0.02 |
当連結会計年度 |
3,771,524 |
409 |
0.01 |
|
うちコールマネー及び |
前連結会計年度 |
2,785,734 |
△452 |
△0.01 |
当連結会計年度 |
3,542,195 |
△345 |
△0.00 |
|
うち売現先勘定 |
前連結会計年度 |
12,676,893 |
63,132 |
0.49 |
当連結会計年度 |
9,577,668 |
96,290 |
1.00 |
|
うち債券貸借取引 |
前連結会計年度 |
9,191,740 |
1,318 |
0.01 |
当連結会計年度 |
7,187,837 |
912 |
0.01 |
|
うちコマーシャル・ |
前連結会計年度 |
3,999 |
2 |
0.05 |
当連結会計年度 |
29,997 |
16 |
0.05 |
|
うち借用金 |
前連結会計年度 |
18,818,232 |
136,493 |
0.72 |
当連結会計年度 |
24,332,273 |
163,721 |
0.67 |
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、一部の連結子会社については、月末毎の残高等に基づく平均残高を利用しております。
2 「国内」とは、当社及び国内連結子会社(海外店を除く)であります。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。
海外における資金運用/調達の状況は次のとおりであります。
当連結会計年度の海外の資金運用勘定平均残高は前年度比6,458億円増加して80兆156億円となりました。利回りは0.29ポイント上昇し2.41%となり、受取利息合計は1兆9,311億円で前年度比2,506億円の増加となりました。資金調達勘定平均残高は前年度比8,762億円増加して78兆8,894億円となりました。利回りは0.29ポイント上昇し1.09%となり、支払利息合計は8,648億円で前年度比2,359億円の増加となりました。
種類 |
期別 |
平均残高 |
利息 |
利回り |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
(%) |
||
資金運用勘定 |
前連結会計年度 |
79,369,717 |
1,680,454 |
2.11 |
当連結会計年度 |
80,015,603 |
1,931,153 |
2.41 |
|
うち貸出金 |
前連結会計年度 |
44,662,316 |
1,171,450 |
2.62 |
当連結会計年度 |
44,307,803 |
1,301,930 |
2.93 |
|
うち有価証券 |
前連結会計年度 |
10,355,964 |
226,371 |
2.18 |
当連結会計年度 |
10,558,856 |
223,280 |
2.11 |
|
うちコールローン及び |
前連結会計年度 |
697,899 |
10,496 |
1.50 |
当連結会計年度 |
613,306 |
11,532 |
1.88 |
|
うち買現先勘定 |
前連結会計年度 |
8,338,344 |
49,356 |
0.59 |
当連結会計年度 |
7,779,380 |
64,672 |
0.83 |
|
うち債券貸借取引 |
前連結会計年度 |
1,414,273 |
5,637 |
0.39 |
当連結会計年度 |
1,641,976 |
10,843 |
0.66 |
|
うち預け金 |
前連結会計年度 |
9,437,748 |
64,655 |
0.68 |
当連結会計年度 |
10,138,239 |
118,197 |
1.16 |
|
資金調達勘定 |
前連結会計年度 |
78,013,211 |
628,913 |
0.80 |
当連結会計年度 |
78,889,461 |
864,817 |
1.09 |
|
うち預金 |
前連結会計年度 |
39,303,104 |
253,672 |
0.64 |
当連結会計年度 |
40,558,432 |
365,806 |
0.90 |
|
うち譲渡性預金 |
前連結会計年度 |
6,790,737 |
64,326 |
0.94 |
当連結会計年度 |
7,037,635 |
89,666 |
1.27 |
|
うちコールマネー及び |
前連結会計年度 |
342,837 |
3,288 |
0.95 |
当連結会計年度 |
514,228 |
7,684 |
1.49 |
|
うち売現先勘定 |
前連結会計年度 |
10,483,368 |
20,513 |
0.19 |
当連結会計年度 |
9,881,625 |
50,981 |
0.51 |
|
うち債券貸借取引 |
前連結会計年度 |
119,706 |
886 |
0.74 |
当連結会計年度 |
225,405 |
1,806 |
0.80 |
|
うちコマーシャル・ |
前連結会計年度 |
1,888,636 |
15,171 |
0.80 |
当連結会計年度 |
2,152,825 |
28,183 |
1.30 |
|
うち借用金 |
前連結会計年度 |
2,590,502 |
31,277 |
1.20 |
当連結会計年度 |
2,423,465 |
33,269 |
1.37 |
(注) 1 平均残高は、原則として日々の残高の平均に基づいて算出しておりますが、一部の連結子会社については、月末毎の残高等に基づく平均残高を利用しております。
2 「海外」とは、国内連結子会社の海外店及び海外連結子会社であります。
3 資金運用勘定は無利息預け金の平均残高を、資金調達勘定は金銭の信託運用見合額の平均残高及び利息を、それぞれ控除して表示しております。
種類 |
期別 |
平均残高 |
利息 |
利回り |
||||
小計 |
相殺 |
合計 |
小計 |
相殺 |
合計 |
|||
資金運用勘定 |
前連結会計年度 |
260,583,273 |
27,171,080 |
233,412,193 |
3,821,828 |
933,693 |
2,888,134 |
1.23 |
当連結会計年度 |
258,278,614 |
28,646,184 |
229,632,429 |
4,164,228 |
1,069,238 |
3,094,990 |
1.34 |
|
うち貸出金 |
前連結会計年度 |
119,120,273 |
8,375,255 |
110,745,018 |
1,999,826 |
137,736 |
1,862,089 |
1.68 |
当連結会計年度 |
118,574,516 |
9,430,660 |
109,143,856 |
2,192,632 |
158,741 |
2,033,891 |
1.86 |
|
うち有価証券 |
前連結会計年度 |
74,205,804 |
13,708,232 |
60,497,572 |
1,452,207 |
776,773 |
675,434 |
1.11 |
当連結会計年度 |
70,111,709 |
14,083,003 |
56,028,706 |
1,454,362 |
876,114 |
578,247 |
1.03 |
|
うちコールローン |
前連結会計年度 |
778,257 |
196,419 |
581,837 |
11,011 |
487 |
10,523 |
1.80 |
当連結会計年度 |
1,103,116 |
544,495 |
558,620 |
12,286 |
1,509 |
10,776 |
1.92 |
|
うち買現先勘定 |
前連結会計年度 |
8,421,819 |
1,391,526 |
7,030,292 |
49,312 |
2,481 |
46,831 |
0.66 |
当連結会計年度 |
7,856,957 |
992,366 |
6,864,590 |
64,592 |
4,001 |
60,590 |
0.88 |
|
うち債券貸借取引 |
前連結会計年度 |
7,389,362 |
885,469 |
6,503,892 |
6,709 |
462 |
6,246 |
0.09 |
当連結会計年度 |
8,818,090 |
518,377 |
8,299,712 |
12,514 |
304 |
12,209 |
0.14 |
|
うち預け金 |
前連結会計年度 |
41,320,527 |
2,301,157 |
39,019,370 |
91,839 |
12,092 |
79,746 |
0.20 |
当連結会計年度 |
42,418,824 |
2,775,783 |
39,643,041 |
144,585 |
20,994 |
123,591 |
0.31 |
|
資金調達勘定 |
前連結会計年度 |
259,414,379 |
14,261,976 |
245,152,403 |
1,033,972 |
170,324 |
863,647 |
0.35 |
当連結会計年度 |
271,890,309 |
15,608,605 |
256,281,703 |
1,394,932 |
206,773 |
1,188,159 |
0.46 |
|
うち預金 |
前連結会計年度 |
167,172,329 |
2,392,565 |
164,779,764 |
304,537 |
7,963 |
296,574 |
0.17 |
当連結会計年度 |
176,909,862 |
2,767,982 |
174,141,880 |
429,346 |
15,538 |
413,807 |
0.23 |
|
うち譲渡性預金 |
前連結会計年度 |
10,509,824 |
13,324 |
10,496,499 |
65,110 |
102 |
65,008 |
0.61 |
当連結会計年度 |
10,809,160 |
9,766 |
10,799,393 |
90,075 |
56 |
90,019 |
0.83 |
|
うちコールマネー |
前連結会計年度 |
3,128,571 |
90,846 |
3,037,725 |
2,836 |
792 |
2,043 |
0.06 |
当連結会計年度 |
4,056,424 |
521,982 |
3,534,442 |
7,338 |
2,479 |
4,859 |
0.13 |
|
うち売現先勘定 |
前連結会計年度 |
23,160,262 |
1,256,648 |
21,903,613 |
83,646 |
2,246 |
81,400 |
0.37 |
当連結会計年度 |
19,459,294 |
1,026,211 |
18,433,082 |
147,272 |
4,443 |
142,829 |
0.77 |
|
うち債券貸借取引 |
前連結会計年度 |
9,311,446 |
998,993 |
8,312,453 |
2,204 |
100 |
2,104 |
0.02 |
当連結会計年度 |
7,413,242 |
533,938 |
6,879,304 |
2,719 |
108 |
2,611 |
0.03 |
|
うちコマーシャル・ |
前連結会計年度 |
1,892,635 |
3,199 |
1,889,436 |
15,173 |
1 |
15,172 |
0.80 |
当連結会計年度 |
2,182,823 |
16,798 |
2,166,024 |
28,199 |
8 |
28,190 |
1.30 |
|
うち借用金 |
前連結会計年度 |
21,408,735 |
8,232,985 |
13,175,749 |
167,770 |
133,629 |
34,140 |
0.25 |
当連結会計年度 |
26,755,739 |
9,347,756 |
17,407,982 |
196,991 |
158,203 |
38,788 |
0.22 |
(注) 「相殺消去額」とは、連結会社間の内部取引等に係る消去額合計であります。
国内及び海外の役務取引等収支の状況は次のとおりであります。
当連結会計年度の国内の役務取引は、役務取引等収益が1兆3,642億円で前年度比143億円の増収、役務取引等費用が3,220億円で前年度比111億円増加した結果、役務取引等収支では、前年度比32億円増加して1兆421億円となりました。海外の役務取引は、役務取引等収益が5,501億円で前年度比108億円の減収、役務取引等費用が974億円で前年度比9億円増加した結果、役務取引等収支では、前年度比117億円減少して4,527億円となりました。
この結果、役務取引等収支合計では前年度比12億円減少して1兆3,271億円となりました。
種類 |
期別 |
国内 |
海外 |
相殺消去額(△) |
合計 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
役務取引等収益 |
前連結会計年度 |
1,349,883 |
560,963 |
378,871 |
1,531,974 |
当連結会計年度 |
1,364,204 |
550,155 |
364,366 |
1,549,993 |
|
うち為替業務 |
前連結会計年度 |
151,463 |
13,159 |
2,394 |
162,228 |
当連結会計年度 |
152,020 |
13,163 |
2,449 |
162,734 |
|
うちその他 |
前連結会計年度 |
273,078 |
271,115 |
57,391 |
486,802 |
当連結会計年度 |
261,152 |
250,722 |
56,766 |
455,109 |
|
うち信託関連業務 |
前連結会計年度 |
91,005 |
― |
4,429 |
86,576 |
当連結会計年度 |
92,708 |
― |
4,717 |
87,991 |
|
うち保証業務 |
前連結会計年度 |
111,843 |
32,523 |
41,519 |
102,847 |
当連結会計年度 |
120,398 |
33,708 |
44,056 |
110,049 |
|
うち証券関連業務 |
前連結会計年度 |
165,045 |
58,293 |
26,300 |
197,039 |
当連結会計年度 |
175,319 |
71,342 |
23,143 |
223,518 |
|
役務取引等費用 |
前連結会計年度 |
310,929 |
96,508 |
203,953 |
203,484 |
当連結会計年度 |
322,044 |
97,416 |
196,665 |
222,795 |
|
うち為替業務 |
前連結会計年度 |
33,840 |
10,004 |
419 |
43,424 |
当連結会計年度 |
33,592 |
11,777 |
399 |
44,970 |
(注) 1 「国内」とは、当社及び国内連結子会社(海外店を除く)であります。「海外」とは、国内連結子会社の海外店及び海外連結子会社であります。
2 「その他商業銀行業務」には、預金・貸出業務、代理業務、保護預り・貸金庫業務等を含んでおります。
3 「相殺消去額」とは、連結会社間の内部取引等に係る消去額合計であります。
国内及び海外の特定取引収支の状況は次のとおりであります。
当連結会計年度の国内の特定取引は、特定取引収益が2,118億円で前年度比116億円の減収、特定取引費用が28億円で前年度比18億円減少した結果、特定取引収支では、前年度比98億円減少して2,089億円となりました。海外の特定取引は、特定取引収益が1,257億円で前年度比138億円の減収、特定取引費用が351億円で前年度比70億円減少した結果、特定取引収支では、前年度比67億円減少して905億円となりました。
この結果、特定取引収支合計では前年度比24億円増加して2,924億円となりました。
種類 |
期別 |
国内 |
海外 |
相殺消去額(△) |
合計 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
特定取引収益 |
前連結会計年度 |
223,505 |
139,563 |
70,307 |
292,761 |
当連結会計年度 |
211,822 |
125,746 |
44,075 |
293,494 |
|
うち商品有価 |
前連結会計年度 |
164,784 |
24,420 |
22,492 |
166,711 |
当連結会計年度 |
159,332 |
49,231 |
28,385 |
180,178 |
|
うち特定取引 |
前連結会計年度 |
1,392 |
△733 |
658 |
― |
当連結会計年度 |
― |
― |
― |
― |
|
うち特定金融 |
前連結会計年度 |
56,581 |
115,876 |
46,597 |
125,859 |
当連結会計年度 |
51,580 |
76,514 |
14,964 |
113,131 |
|
うちその他の |
前連結会計年度 |
748 |
0 |
557 |
190 |
当連結会計年度 |
909 |
― |
725 |
184 |
|
特定取引費用 |
前連結会計年度 |
4,766 |
42,234 |
44,275 |
2,725 |
当連結会計年度 |
2,892 |
35,157 |
37,029 |
1,021 |
|
うち商品有価 |
前連結会計年度 |
― |
22,594 |
22,594 |
― |
当連結会計年度 |
― |
25,761 |
25,761 |
― |
|
うち特定取引 |
前連結会計年度 |
― |
3,384 |
658 |
2,725 |
当連結会計年度 |
1,029 |
△8 |
― |
1,021 |
|
うち特定金融 |
前連結会計年度 |
4,766 |
15,698 |
20,465 |
― |
当連結会計年度 |
1,863 |
8,678 |
10,541 |
― |
|
うちその他の |
前連結会計年度 |
― |
557 |
557 |
― |
当連結会計年度 |
― |
725 |
725 |
― |
(注) 1 「国内」とは、当社及び国内連結子会社(海外店を除く)であります。「海外」とは、国内連結子会社の海外店及び海外連結子会社であります。
2 「相殺消去額」とは、連結会社間の内部取引等に係る消去額合計であります。
国内及び海外の特定取引の状況は次のとおりであります。
当連結会計年度末の国内の特定取引資産は、前年度比2兆655億円減少して10兆9,370億円、特定取引負債は、前年度比2兆3,782億円減少して8兆2,718億円となりました。海外の特定取引資産は、前年度比3兆8,362億円減少して5兆7,042億円、特定取引負債は、前年度比4兆4,872億円減少して3兆9,851億円となりました。
種類 |
期別 |
国内 |
海外 |
相殺消去額(△) |
合計 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
特定取引資産 |
前連結会計年度 |
13,002,571 |
9,540,538 |
1,496,742 |
21,046,367 |
当連結会計年度 |
10,937,066 |
5,704,270 |
1,394,179 |
15,247,156 |
|
うち商品有価証券 |
前連結会計年度 |
2,511,439 |
1,775,758 |
△64,625 |
4,351,823 |
当連結会計年度 |
1,501,928 |
2,491,450 |
△77,287 |
4,070,666 |
|
うち商品有価証券 |
前連結会計年度 |
189,660 |
63,915 |
35,939 |
217,636 |
当連結会計年度 |
217,253 |
63,622 |
42,043 |
238,832 |
|
うち特定取引 |
前連結会計年度 |
― |
1,872 |
― |
1,872 |
当連結会計年度 |
32,839 |
1,083 |
― |
33,923 |
|
うち特定取引 |
前連結会計年度 |
2,919 |
― |
― |
2,919 |
当連結会計年度 |
3,261 |
― |
― |
3,261 |
|
うち特定金融派生 |
前連結会計年度 |
8,179,842 |
7,629,243 |
1,442,453 |
14,366,632 |
当連結会計年度 |
7,057,958 |
3,071,470 |
1,356,302 |
8,773,126 |
|
うちその他の |
前連結会計年度 |
2,118,708 |
69,748 |
82,974 |
2,105,482 |
当連結会計年度 |
2,123,824 |
76,643 |
73,121 |
2,127,346 |
|
特定取引負債 |
前連結会計年度 |
10,650,070 |
8,472,418 |
1,421,871 |
17,700,617 |
当連結会計年度 |
8,271,817 |
3,985,190 |
1,358,083 |
10,898,924 |
|
うち売付商品債券 |
前連結会計年度 |
2,135,607 |
1,057,850 |
12,263 |
3,181,194 |
当連結会計年度 |
1,189,192 |
1,212,273 |
△1,114 |
2,402,579 |
|
うち商品有価証券 |
前連結会計年度 |
159,683 |
76,876 |
36,036 |
200,522 |
当連結会計年度 |
197,861 |
70,152 |
42,898 |
225,115 |
|
うち特定取引 |
前連結会計年度 |
1,496 |
15 |
― |
1,511 |
当連結会計年度 |
947 |
― |
― |
947 |
|
うち特定金融 |
前連結会計年度 |
8,353,283 |
7,333,795 |
1,373,570 |
14,313,507 |
当連結会計年度 |
6,866,461 |
2,691,625 |
1,316,299 |
8,241,787 |
|
うちその他の |
前連結会計年度 |
― |
3,880 |
― |
3,880 |
当連結会計年度 |
17,354 |
11,139 |
― |
28,493 |
(注) 1 「国内」とは、当社及び国内連結子会社(海外店を除く)であります。「海外」とは、国内連結子会社の海外店及び海外連結子会社であります。
2 「相殺消去額」とは、連結会社間の内部取引等に係る消去額合計であります。
種類 |
期別 |
国内 |
海外 |
相殺消去額(△) |
合計 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
預金合計 |
前連結会計年度 |
134,821,387 |
38,874,054 |
2,965,220 |
170,730,221 |
当連結会計年度 |
139,104,415 |
41,820,793 |
3,612,898 |
177,312,310 |
|
うち流動性預金 |
前連結会計年度 |
93,354,154 |
22,119,467 |
1,349,484 |
114,124,138 |
当連結会計年度 |
99,211,009 |
23,246,623 |
1,293,347 |
121,164,284 |
|
うち定期性預金 |
前連結会計年度 |
34,257,595 |
16,700,857 |
1,141,974 |
49,816,478 |
当連結会計年度 |
33,675,560 |
18,511,687 |
2,295,756 |
49,891,491 |
|
うちその他 |
前連結会計年度 |
7,209,637 |
53,729 |
473,761 |
6,789,604 |
当連結会計年度 |
6,217,845 |
62,482 |
23,794 |
6,256,534 |
|
譲渡性預金 |
前連結会計年度 |
3,907,835 |
7,442,406 |
8,670 |
11,341,571 |
当連結会計年度 |
3,418,295 |
6,448,998 |
12,552 |
9,854,742 |
|
総合計 |
前連結会計年度 |
138,729,222 |
46,316,461 |
2,973,890 |
182,071,793 |
当連結会計年度 |
142,522,711 |
48,269,792 |
3,625,451 |
187,167,052 |
(注) 1 「国内」とは、当社及び国内連結子会社(海外店を除く)であります。「海外」とは、国内連結子会社の海外店及び海外連結子会社であります。
2 流動性預金=当座預金+普通預金+貯蓄預金+通知預金
3 定期性預金=定期預金+定期積金
4 「相殺消去額」とは、連結会社間の内部取引等に係る消去額合計であります。
業種別 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
金額(百万円) |
構成比(%) |
金額(百万円) |
構成比(%) |
|
国内(除く特別国際金融取引勘定分) |
65,915,519 |
100.00 |
64,874,927 |
100.00 |
製造業 |
10,584,030 |
16.06 |
9,616,787 |
14.82 |
建設業 |
766,766 |
1.16 |
736,340 |
1.14 |
卸売業、小売業 |
6,474,396 |
9.82 |
6,446,816 |
9.94 |
金融業、保険業 |
6,464,300 |
9.81 |
6,437,980 |
9.92 |
不動産業、物品賃貸業 |
10,969,354 |
16.64 |
11,073,025 |
17.07 |
各種サービス業 |
2,582,557 |
3.92 |
2,762,382 |
4.26 |
その他 |
28,074,112 |
42.59 |
27,801,593 |
42.85 |
海外及び特別国際金融取引勘定分 |
43,089,712 |
100.00 |
43,216,066 |
100.00 |
政府等 |
886,841 |
2.06 |
790,924 |
1.83 |
金融機関 |
10,520,824 |
24.42 |
9,950,077 |
23.02 |
その他 |
31,682,045 |
73.52 |
32,475,064 |
75.15 |
合計 |
109,005,231 |
― |
108,090,994 |
― |
(注) 「国内」とは、当社及び国内連結子会社(海外店を除く)であります。「海外」とは、国内連結子会社の海外店及び海外連結子会社であります。
期別 |
国別 |
金額(百万円) |
前連結会計年度 |
エジプト |
3,423 |
モンゴル |
269 |
|
アルゼンチン |
120 |
|
エクアドル |
2 |
|
合計 |
3,816 |
|
(資産の総額に対する割合) |
(0.00%) |
|
当連結会計年度 |
ラオス |
32,664 |
アンゴラ |
3,264 |
|
エジプト |
2,753 |
|
モンゴル |
248 |
|
エクアドル |
1 |
|
合計 |
38,933 |
|
(資産の総額に対する割合) |
(0.01%) |
(注) 特定海外債権等は、国内銀行連結子会社の特定海外債権引当勘定の引当対象とされる債権、並びに当該引当勘定の引当対象国に対する海外連結子会社の債権のうち、当該引当勘定の引当対象に準ずる債権であります。
種類 |
期別 |
国内 |
海外 |
相殺消去額(△) |
合計 |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
金額(百万円) |
||
国債 |
前連結会計年度 |
25,204,998 |
14,353 |
107,785 |
25,111,566 |
当連結会計年度 |
22,901,811 |
757,045 |
107,487 |
23,551,369 |
|
地方債 |
前連結会計年度 |
1,009,875 |
― |
― |
1,009,875 |
当連結会計年度 |
1,536,392 |
― |
― |
1,536,392 |
|
社債 |
前連結会計年度 |
2,678,599 |
250,500 |
260,523 |
2,668,576 |
当連結会計年度 |
3,003,753 |
250,500 |
260,560 |
2,993,693 |
|
株式 |
前連結会計年度 |
6,179,235 |
507 |
198,818 |
5,980,924 |
当連結会計年度 |
6,572,370 |
337 |
194,174 |
6,378,533 |
|
その他の証券 |
前連結会計年度 |
17,961,457 |
9,475,444 |
2,768,948 |
24,667,953 |
当連結会計年度 |
18,102,065 |
9,378,984 |
2,674,867 |
24,806,181 |
|
合計 |
前連結会計年度 |
53,034,167 |
9,740,805 |
3,336,075 |
59,438,897 |
当連結会計年度 |
52,116,392 |
10,386,866 |
3,237,089 |
59,266,170 |
(注) 1 「国内」とは、当社及び国内連結子会社(海外店を除く)であります。「海外」とは、国内連結子会社の海外店及び海外連結子会社であります。
2 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
3 「相殺消去額」とは、連結会社間の内部取引等に係る消去額合計であります。
(参考)
自己資本比率は、銀行法第52条の25の規定に基づき、銀行持株会社が銀行持株会社及びその子会社の保有する資産等に照らしそれらの自己資本の充実の状況が適当であるかどうかを判断するための基準(平成18年金融庁告示第20号)に定められた算式に基づき、連結ベースについて算出しております。
当社は、国際統一基準を適用のうえ、信用リスク・アセットの算出においては先進的内部格付手法、オペレーショナル・リスク相当額の算出においては先進的計測手法を採用するとともに、マーケット・リスク規制を導入しております。
(単位:億円、%)
|
平成30年3月31日 |
1. 連結総自己資本比率(4/7) |
16.56 |
2. 連結Tier1比率(5/7) |
14.32 |
3. 連結普通株式等Tier1比率(6/7) |
12.58 |
4. 連結における総自己資本の額 |
187,954 |
5. 連結におけるTier1資本の額 |
162,517 |
6. 連結における普通株式等Tier1資本の額 |
142,849 |
7. リスク・アセットの額 |
1,134,636 |
8. 連結総所要自己資本額 |
90,770 |
(注) 当社のモルガン・スタンレーに対する出資の大半(平成30年3月末基準:14,987億円)は、ダブルギアリングによる自己資本控除額を算出する際の対象資産から除外しています。この取り扱いは、金融庁長官の承認を受けたものであり、平成25年3月31日から平成35年3月30日の期間(ただし、平成31年3月31日以降は対象金額が毎年20%ずつ逓減)に限る取り扱いです。
「生産、受注及び販売の状況」は、銀行持株会社としての業務の性格上、該当する情報がないため記載しておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、以下のとおりであります。
なお、本項に記載した将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであり、リスクと不確実性を内包しているため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意下さい。また、当社の子会社である株式会社三菱東京UFJ銀行(以下、「三菱東京UFJ銀行」といいます。)は、平成30年4月1日株式会社三菱UFJ銀行(以下、「三菱UFJ銀行」といいます。)に商号変更しております。
当連結会計年度の連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前・信託勘定償却前)は、前連結会計年度比1,854億円減少して1兆2,328億円となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は632億円増加して9,896億円となりました。
当社グループは、お客さまの様々な金融ニーズに対応するため、既存の業態の枠を超え、グループ一体となって金融商品・サービスを提供するグループ融合型の組織体制を構築しており、グループ各社の連携のもと一元的な戦略を定め事業を推進する事業本部制度を導入しております。当連結会計年度における事業本部別の事業の取組みは次の通りです。
(リテール事業本部)
主要施策の1つである「貯蓄から資産形成へ」の取組みに関しては、お客さまのライフステージに応じた資産運用ニーズや資産形成ニーズへの対応を強化しました。昨年11月より三菱東京UFJ銀行の全店でファンドラップの取扱いを開始しました。また、今年1月から「つみたてNISA」の取扱いも開始しました。その他のつみたて商品も伸長し、預かり資産残高は前連結会計年度末比約0.6兆円増加の26.4兆円となりました。
「個人消費の活性化」への貢献に関しては、お客さまの多様な決済ニーズにお応えするため、デビットカードのラインアップ拡充に向けて、昨年11月より「三菱UFJ-JCBデビット」の取扱いを開始しました。
(法人事業本部)
大企業のお客さま向けビジネスでは、M&A関連のイベントファイナンスが好調でした。また、株式・債券の引受けでトップクラスの実績を残しました。
中堅・中小企業のお客さま向けビジネスでは、企業の成長段階に応じて、事業の円滑な承継や成長戦略に資する資本戦略提案に注力しました。また、大規模商談会や特定のニーズにフォーカスしたテーマ別商談会を開催しました。大阪で実施した大規模商談会には、中国、インドネシア、マレーシアなどから投資誘致機関が参加したほか、米国のMUFGユニオンバンク、タイのアユタヤ銀行もブースを出展し、多くの参加企業からご好評をいただきました。
(国際事業本部)
アジア・オセアニアにおける成長戦略の一環として、三菱東京UFJ銀行は昨年12月にインドネシアの大手商業銀行であるバンクダナモンへの戦略出資を発表し、19.9%の株式を取得しました。今後、関連当局による許認可取得等を前提に、更に2回にわたって追加の株式取得を実行する予定であり、完了すれば三菱UFJ銀行はバンクダナモン株式のマジョリティを取得する見込みです。バンクダナモンへの戦略出資を通じ、インドネシアにおいて確固たる事業基盤を構築するとともに、アジア・オセアニアにおけるネットワークを強化し、更なる発展と成長加速をめざします。
(受託財産事業本部)
グローバルの分野では、資産管理領域で「MUFGインベスターサービス」ブランドの下、グローバルな運用機関に対して、各種サービスをワンストップで提供するなど、お客さまの多様化するニーズにお応えする体制を整えました。また、資産運用領域では、MUFGのグローバルなネットワークを活用し、顧客基盤の拡大を進めました。
年金の分野では、年金信託残高でトップクラスのシェアを維持し、確定拠出年金でも資産管理残高・運用商品販売残高を伸ばしました。また、世界最大規模の機関投資家より、国内不動産の運用受託機関に選定されるなど伝統商品以外の領域にも積極的に取組みました。
投資信託の分野では、三菱UFJ国際投信が提供する「つみたてNISA」適格商品数が業界で最多となるなど、「貯蓄から資産形成へ」の流れを推進する取組みに注力しました。
(市場事業本部)
銀行と証券会社のセールス機能と国内外トレーディング機能の一体運営が本格的にスタートしました。事業法人から機関投資家のお客さままで、ワンストップで質の高いサービスや商品をグローバルに提供しました。
ALM業務では、米ドルのグローバルな一元管理・外貨流動性管理の更なる強化など、グループ一体で環境変化への対応力強化・バランスシート運営高度化に取組みました。また、ICT・Fintechを活用した事業基盤の強化も進めました。
当社グループは、引続き国内にしっかりと軸足を置きつつ、グローバルな成長を取込みながら、事業モデルの変革を着実に進め、お客さま・株主・役職員をはじめとするステークホルダーの皆さまの期待に応えてまいります。
当連結会計年度における主な項目は、以下のとおりであります。
|
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
資金運用収益 |
① |
28,881 |
30,949 |
2,068 |
資金調達費用(金銭の信託運用見合費用控除後) |
② |
8,636 |
11,881 |
3,245 |
信託報酬 |
③ |
1,220 |
1,225 |
4 |
うち信託勘定償却 |
④ |
△0 |
― |
0 |
役務取引等収益 |
⑤ |
15,319 |
15,499 |
180 |
役務取引等費用 |
⑥ |
2,034 |
2,227 |
193 |
特定取引収益 |
⑦ |
2,927 |
2,934 |
7 |
特定取引費用 |
⑧ |
27 |
10 |
△17 |
その他業務収益 |
⑨ |
5,759 |
3,714 |
△2,044 |
その他業務費用 |
⑩ |
3,291 |
1,662 |
△1,629 |
連結業務粗利益 |
⑪ |
40,118 |
38,542 |
△1,575 |
営業経費(臨時費用控除後) |
⑫ |
25,935 |
26,214 |
278 |
連結業務純益 (一般貸倒引当金繰入前・信託勘定償却前 |
|
14,182 |
12,328 |
△1,854 |
その他経常費用のうち一般貸倒引当金繰入額 |
⑬ |
2,102 |
― |
△2,102 |
連結業務純益(=⑪-⑫-⑬) |
|
12,079 |
12,328 |
248 |
その他経常収益 |
⑭ |
5,687 |
6,355 |
668 |
うち株式等売却益 |
|
1,718 |
1,746 |
27 |
うち償却債権取立益 |
|
644 |
788 |
143 |
資金調達費用(金銭の信託運用見合費用) |
⑮ |
0 |
0 |
0 |
営業経費(臨時費用) |
⑯ |
699 |
718 |
19 |
その他経常費用(一般貸倒引当金繰入額控除後) |
⑰ |
3,459 |
3,340 |
△119 |
うち与信関係費用 |
|
146 |
1,938 |
1,791 |
うち株式等売却損 |
|
443 |
344 |
△99 |
うち株式等償却 |
|
25 |
70 |
44 |
臨時損益(=⑭-⑮-⑯-⑰) |
|
1,527 |
2,296 |
768 |
経常利益 |
|
13,607 |
14,624 |
1,016 |
特別損益 |
|
△575 |
△530 |
44 |
うち減損損失 |
|
△101 |
△761 |
△659 |
税金等調整前当期純利益 |
|
13,032 |
14,093 |
1,061 |
法人税等(△) |
|
3,421 |
3,134 |
△287 |
非支配株主に帰属する当期純利益(△) |
|
346 |
1,062 |
716 |
親会社株主に帰属する当期純利益 |
|
9,264 |
9,896 |
632 |
① 経営成績の分析
連結業務粗利益は前連結会計年度比1,575億円減少して3兆8,542億円となりました。
海外預貸金収益が堅調に推移した一方、国内預貸金収益や債券利息等が減少したことにより、資金運用収支は同1,176億円減少しました。役務取引等収支及び特定取引収支は同略不変となった一方、国債等債券関係損益の減少によりその他業務収支は同415億円減少しました。
一方、営業経費(臨時費用控除後)は同278億円増加しました。連結業務純益(一般貸倒引当金繰入前・信託勘定償却前)は同1,854億円減少し、1兆2,328億円となりました。
|
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
資金運用収支 |
|
20,244 |
19,068 |
△1,176 |
資金運用収益 |
① |
28,881 |
30,949 |
2,068 |
資金調達費用(金銭の信託運用見合費用控除後) |
② |
8,636 |
11,881 |
3,245 |
信託報酬 |
③ |
1,220 |
1,225 |
4 |
うち信託勘定償却 |
④ |
△0 |
― |
0 |
役務取引等収支 |
|
13,284 |
13,271 |
△12 |
役務取引等収益 |
⑤ |
15,319 |
15,499 |
180 |
役務取引等費用 |
⑥ |
2,034 |
2,227 |
193 |
特定取引収支 |
|
2,900 |
2,924 |
24 |
特定取引収益 |
⑦ |
2,927 |
2,934 |
7 |
特定取引費用 |
⑧ |
27 |
10 |
△17 |
その他業務収支 |
|
2,467 |
2,051 |
△415 |
その他業務収益 |
⑨ |
5,759 |
3,714 |
△2,044 |
その他業務費用 |
⑩ |
3,291 |
1,662 |
△1,629 |
連結業務粗利益 |
⑪ |
40,118 |
38,542 |
△1,575 |
営業経費(臨時費用控除後) |
⑫ |
25,935 |
26,214 |
278 |
連結業務純益 (一般貸倒引当金繰入前・信託勘定償却前 |
|
14,182 |
12,328 |
△1,854 |
与信関係費用総額は、一般貸倒引当金繰入額が減少したことを主因に、前連結会計年度比1,092億円減少し、461億円の費用計上となりました。
|
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
信託報酬のうち信託勘定償却 |
① |
△0 |
― |
0 |
その他経常費用のうち一般貸倒引当金繰入額 |
② |
2,102 |
― |
△2,102 |
その他経常費用のうち与信関係費用 |
③ |
146 |
1,938 |
1,791 |
貸出金償却 |
|
1,364 |
1,611 |
247 |
個別貸倒引当金繰入額 |
|
△1,815 |
― |
1,815 |
その他の与信関係費用 |
|
597 |
326 |
△271 |
その他経常収益のうち貸倒引当金戻入益 |
④ |
― |
602 |
602 |
その他経常収益のうち償却債権取立益 |
⑤ |
644 |
788 |
143 |
その他経常収益のうち偶発損失引当金戻入益(与信関連) |
⑥ |
― |
― |
― |
その他経常収益のうちその他の与信関係費用 |
⑦ |
50 |
86 |
36 |
与信関係費用総額(=①+②+③-④-⑤-⑥-⑦) |
|
1,553 |
461 |
△1,092 |
株式等関係損益は、政策保有株式の売却進捗により前連結会計年度比82億円増加し、1,331億円となりました。
|
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
株式等関係損益 |
|
1,249 |
1,331 |
82 |
その他経常収益のうち株式等売却益 |
|
1,718 |
1,746 |
27 |
その他経常費用のうち株式等売却損 |
|
443 |
344 |
△99 |
その他経常費用のうち株式等償却 |
|
25 |
70 |
44 |
② 財政状態の分析
貸出金は、国内店の政府等向け貸出や住宅ローンが減少したことや、為替影響により海外店が減少したことにより、前連結会計年度末比8,117億円減少して108兆3,977億円となりました。
|
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
貸出金残高(末残) |
|
1,092,094 |
1,083,977 |
△8,117 |
うち国内店 |
|
650,457 |
645,118 |
△5,338 |
うち住宅ローン |
|
157,202 |
154,539 |
△2,663 |
うち海外店 |
|
284,844 |
272,639 |
△12,204 |
うち国内子会社〔アコム〕 |
|
10,197 |
10,782 |
585 |
うち国内子会社〔三菱UFJニコス〕 |
|
2,449 |
2,205 |
△243 |
うち海外子会社〔MUAH〕 |
|
88,029 |
88,090 |
60 |
うち海外子会社〔アユタヤ銀行〕 |
|
36,628 |
40,224 |
3,596 |
○リスク管理債権の状況
当社グループのリスク管理債権(除く信託勘定)は、前連結会計年度末比2,674億円減少して1兆2,717億円となりました。
貸出金残高に対するリスク管理債権(除く信託勘定)の比率は、同0.23ポイント低下して1.17%となりました。
債権区分別では、破綻先債権額が同38億円増加しましたが、延滞債権額が同1,231億円、3ヵ月以上延滞債権額が同171億円、貸出条件緩和債権額が同1,310億円それぞれ減少しました。
部分直接償却後 未収利息不計上基準(資産の自己査定基準)
|
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
|
破綻先債権額 |
464 |
503 |
38 |
|
延滞債権額 |
7,381 |
6,149 |
△1,231 |
リスク管理債権 |
3ヵ月以上延滞債権額 |
463 |
291 |
△171 |
|
貸出条件緩和債権額 |
7,083 |
5,772 |
△1,310 |
|
合計 |
15,392 |
12,717 |
△2,674 |
|
|
|
|
|
貸出金残高(末残) |
|
1,090,052 |
1,080,909 |
△9,142 |
|
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
|
破綻先債権額 |
0.04% |
0.04% |
0.00% |
|
延滞債権額 |
0.67% |
0.56% |
△0.10% |
貸出金残高比率 |
3ヵ月以上延滞債権額 |
0.04% |
0.02% |
△0.01% |
|
貸出条件緩和債権額 |
0.64% |
0.53% |
△0.11% |
|
合計 |
1.41% |
1.17% |
△0.23% |
○リスク管理債権のセグメント情報
地域別セグメント情報
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
国内 |
10,647 |
8,870 |
△1,776 |
海外 |
4,745 |
3,846 |
△898 |
アジア |
1,423 |
1,558 |
134 |
インドネシア |
59 |
86 |
27 |
シンガポール |
145 |
143 |
△1 |
タイ |
1,065 |
1,259 |
193 |
香港 |
2 |
7 |
4 |
その他 |
150 |
61 |
△89 |
米州 |
2,160 |
1,575 |
△585 |
欧州、中近東他 |
1,160 |
713 |
△447 |
合計 |
15,392 |
12,717 |
△2,674 |
(注) 「国内」「海外」は債務者の所在地により区分しております。
業種別セグメント情報
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
国内 |
10,647 |
8,870 |
△1,776 |
製造業 |
4,253 |
3,295 |
△958 |
建設業 |
162 |
126 |
△36 |
卸売業、小売業 |
1,357 |
1,146 |
△211 |
金融業、保険業 |
7 |
9 |
2 |
不動産業、物品賃貸業 |
673 |
499 |
△174 |
各種サービス業 |
519 |
429 |
△89 |
その他 |
238 |
256 |
18 |
消費者 |
3,434 |
3,106 |
△327 |
海外 |
4,745 |
3,846 |
△898 |
金融機関 |
76 |
37 |
△39 |
商工業 |
3,295 |
2,995 |
△299 |
その他 |
1,372 |
813 |
△559 |
合計 |
15,392 |
12,717 |
△2,674 |
(注) 「国内」「海外」は債務者の所在地により区分しております。
○リスク管理債権の状況
直接償却(実施後)延滞債権基準(延滞期間基準)
|
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
|
破綻先債権額 |
0 |
0 |
△0 |
|
延滞債権額 |
0 |
0 |
△0 |
リスク管理債権 |
3ヵ月以上延滞債権額 |
0 |
0 |
△0 |
|
貸出条件緩和債権額 |
2 |
2 |
△0 |
|
合計 |
2 |
2 |
△0 |
|
|
|
|
|
貸出金残高(末残) |
|
182 |
161 |
△21 |
○リスク管理債権のセグメント情報
地域別セグメント情報
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
国内 |
2 |
2 |
△0 |
業種別セグメント情報
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
国内 |
2 |
2 |
△0 |
製造業 |
― |
― |
― |
建設業 |
― |
― |
― |
卸売業、小売業 |
― |
― |
― |
金融業、保険業 |
― |
― |
― |
不動産業 |
2 |
1 |
△0 |
物品賃貸業 |
― |
― |
― |
各種サービス業 |
― |
― |
― |
その他 |
― |
― |
― |
消費者 |
0 |
0 |
0 |
合計 |
2 |
2 |
△0 |
金融再生法開示債権は、前連結会計年度末比2,475億円減少して9,257億円となりました。
また、開示債権比率は、同0.22ポイント低下して0.88%となりました。
債権区分別では、破産更生債権及びこれらに準ずる債権が同9億円減少、危険債権が同821億円減少、また、要管理債権が同1,644億円減少しております。
当連結会計年度末の開示債権の保全状況は、開示債権合計9,257億円に対し、貸倒引当金による引当が2,805億円、担保・保証等による保全が4,694億円であり、開示債権全体の保全率は81.01%となっております。
不良債権処理に関しましては、従来から重要課題として取組んでおり、今後とも償却・売却等による最終処理、又は再建可能な先の正常化を図ることで、不良債権残高を削減したいと考えております。
金融再生法開示債権[2行合算+信託勘定]
債権区分 |
開示残高 |
貸倒引当金 |
うち担保・ |
非保全部分に |
保全率 |
破産更生債権及び |
1,188 |
79 |
1,108 |
―――― |
100.00% |
(1,198) |
(107) |
(1,090) |
(100.00%) |
||
危険債権 |
3,441 |
956 |
1,738 |
78.29% |
|
(4,262) |
(1,049) |
(2,442) |
(81.90%) |
||
要管理債権 |
4,627 |
1,769 |
1,847 |
78.15% |
|
(6,271) |
(2,359) |
(2,354) |
(75.15%) |
||
小計 |
9,257 |
2,805 |
4,694 |
81.01% |
|
(11,732) |
(3,516) |
(5,886) |
(80.14%) |
||
正常債権 |
1,037,400 |
―――― |
―――― |
―――― |
―――― |
(1,042,406) |
|||||
合計 |
1,046,657 |
―――― |
―――― |
―――― |
―――― |
(1,054,138) |
|||||
開示債権比率 |
0.88% |
―――― |
―――― |
―――― |
―――― |
(1.11%) |
(注) 上段は当連結会計年度末の計数、下段(カッコ書き)は前連結会計年度末の計数を掲載しております。「2行合算」とは、株式会社三菱東京UFJ銀行と三菱UFJ信託銀行株式会社の単体数値の単純合計を示しております。
その他有価証券は、国債が前連結会計年度末比1兆5,600億円減少した一方、その他の証券が同9,160億円増加したことなどにより、同5,841億円増加して、55兆3,973億円となりました。
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
満期保有目的の債券 |
35,608 |
35,930 |
322 |
その他有価証券 |
548,131 |
553,973 |
5,841 |
国債 |
240,106 |
224,505 |
△15,600 |
地方債 |
10,098 |
15,363 |
5,265 |
社債 |
26,683 |
29,936 |
3,253 |
株式 |
51,646 |
55,410 |
3,763 |
その他の証券 |
219,596 |
228,756 |
9,160 |
(注) 「その他の証券」には、外国債券及び外国株式を含んでおります。
繰延税金資産の純額は、前連結会計年度末比1,599億円減少して△7,787億円となりました。
2行合算の発生原因別では、繰延税金資産は貸倒引当金の減少を主因に同194億円減少して5,599億円となりました。また、繰延税金負債は、その他有価証券評価差額金の増加を主因に同779億円増加して1兆2,427億円となりました。
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
繰延税金資産の純額 |
△6,188 |
△7,787 |
△1,599 |
(注) 連結財務諸表上の繰延税金資産から繰延税金負債を差し引いたものです。
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
繰延税金資産 |
5,794 |
5,599 |
△194 |
貸倒引当金 |
2,622 |
2,065 |
△557 |
有価証券有税償却 |
1,094 |
1,050 |
△44 |
その他 |
3,644 |
3,988 |
344 |
評価性引当額(△) |
1,567 |
1,504 |
63 |
繰延税金負債 |
11,648 |
12,427 |
779 |
その他有価証券評価差額金 |
8,911 |
9,906 |
995 |
その他 |
2,737 |
2,521 |
216 |
繰延税金資産の純額 |
△5,854 |
△6,828 |
△974 |
(注) 「2行合算」とは、株式会社三菱東京UFJ銀行と三菱UFJ信託銀行株式会社の単体数値の単純合計を示しております。
預金(2行合算)は、国内個人預金が前連結会計年度末比2兆2,092億円、国内法人預金その他が同2兆843億円、海外店が1兆260億円増加した結果、同5兆3,009億円増加して160兆7,997億円となりました。
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
預金 |
1,554,987 |
1,607,997 |
53,009 |
うち国内個人預金 |
730,933 |
753,025 |
22,092 |
うち国内法人預金その他 |
610,503 |
631,346 |
20,843 |
うち海外店 |
206,965 |
217,226 |
10,260 |
(注) 1 「2行合算」とは、株式会社三菱東京UFJ銀行と三菱UFJ信託銀行株式会社の単体数値の単純合計を示しております。
2 譲渡性預金及び特別国際金融取引勘定分を除いております。
純資産の部合計は、利益剰余金が前連結会計年度末比7,861億円、その他の包括利益累計額合計が同1,824億円それぞれ増加した一方、資本剰余金が自己株式の償却を主因に同2,152億円、非支配株主持分が同1,075億円それぞれ減少した結果、同6,366億円増加の17兆2,950億円となりました。
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
純資産の部合計 |
166,583 |
172,950 |
6,366 |
株主資本合計 |
123,188 |
128,808 |
5,619 |
資本金 |
21,415 |
21,415 |
― |
資本剰余金 |
14,120 |
11,968 |
△2,152 |
利益剰余金 |
92,785 |
100,646 |
7,861 |
自己株式 |
△5,132 |
△5,221 |
△88 |
その他の包括利益累計額合計 |
29,613 |
31,438 |
1,824 |
うちその他有価証券評価差額金 |
21,845 |
23,882 |
2,036 |
うち為替換算調整勘定 |
5,583 |
4,995 |
△587 |
新株予約権 |
4 |
2 |
△1 |
非支配株主持分 |
13,777 |
12,701 |
△1,075 |
③ セグメント別の状況
「(1)経営成績等の状況の概要 (財政状態及び経営成績の状況)」に記載しております。
④ キャッシュ・フローの状況の分析
「(1)経営成績等の状況の概要 (キャッシュ・フローの状況)」に記載しております。
総自己資本比率は、前連結会計年度末比0.70ポイント上昇し16.56%となりました。また、Tier1比率は同0.95ポイント上昇し14.32%、普通株式等Tier1比率は同0.82ポイント上昇して12.58%となりました。
|
|
前連結 |
当連結 |
前連結 |
総自己資本比率(=①÷④) |
|
15.85% |
16.56% |
0.70% |
Tier1比率(=②÷④) |
|
13.36% |
14.32% |
0.95% |
普通株式等Tier1比率(=③÷④) |
|
11.76% |
12.58% |
0.82% |
総自己資本の額 |
① |
180,761 |
187,954 |
7,193 |
Tier1資本の額 |
② |
152,324 |
162,517 |
10,192 |
普通株式等Tier1資本の額 |
③ |
134,138 |
142,849 |
8,710 |
リスク・アセットの額 |
④ |
1,139,863 |
1,134,636 |
△5,227 |
総所要自己資本額(=④×8%) |
|
91,189 |
90,770 |
△418 |
(注) 自己資本比率は、銀行法第52条の25の規定に基づく平成18年金融庁告示第20号に定められた算式に基づき算出しております。
当社は、当社グループの経営目標の達成並びに業務の健全かつ適切な運営の確保のため、株式会社三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行株式会社、三菱UFJ証券ホールディングス株式会社、三菱UFJニコス株式会社、アコム株式会社、Japan Digital Design株式会社との間で、経営管理に関する契約を締結しております。
当社の子会社である株式会社三菱東京UFJ銀行(以下、「三菱東京UFJ銀行」という。)は、シンガポール共和国(以下、「シンガポール」という。)に拠点を置くFullerton Financial Holdings Pte.Ltd.(以下、「FFH」という。)の完全子会社であるAsia Financial(Indonesia)Pte.Ltd.(以下、「AFI」という。)及びその他関連会社(AFIと併せて、以下、「売り手」という。)と、売り手が保有するインドネシア共和国(以下、「インドネシア」という。)の大手商業銀行PT Bank Danamon Indonesia,Tbk.(以下、「バンクダナモン」という。)株式の合計73.8%を取得(以下、「本株式取得」という。)することを目的に、関係当局等からの許認可取得を条件として、条件付株式売買契約(以下、「本契約」という。)を平成29年12月26日に締結しました。
本株式取得は、3段階にわたって実行される予定であり、本株式取得の完了により三菱東京UFJ銀行はバンクダナモンの筆頭株主となる見込みです。
当社グループは、バンクダナモンへの出資により、アジア・オセアニア地域の事業戦略において、新たな重要な節目を迎えたことになります。当社グループ及び三菱東京UFJ銀行は、これまでに、同地域においてプレゼンスを大幅に拡大し、事業内容の多様化に取組むとともに、グループ傘下の商業銀行を通じ、バンクダナモンと同様のアジアの有力銀行との戦略的提携を通じて同地域の商業銀行業務を強化してまいりました。インドネシアにおいて、当社グループは50年の歴史を有し、現在、三菱東京UFJ銀行においては、 ジャカルタ支店、スラバヤ出張所、及び同国内におけるその他の9つの出張所を有しています。
インドネシアは、ASEAN最大の経済規模を誇り、魅力的な人口構成や豊かな資源、安定した政治情勢などを背景に、今後更なる経済成長が期待されております。当社グループは、バンクダナモンへの出資により、拡大する同国内のリテール並びに中堅中小企業取引の基盤を確立し、インドネシアへ進出を目指すお客さま、及び同地域での事業拡大を目指すお客さまにとって、より幅広い総合的なサービスを提供する事業基盤を確立してまいります。
バンクダナモンは、現在当期利益でインドネシア第5位の大手商業銀行であり、インドネシアの地場の銀行業界において、豊富な経験と高い能力を有する経営陣、健全な事業基盤、高い収益性を誇る金融機関です。本株式取得により、当社グループの財務基盤、日系企業取引基盤、グローバルネットワーク、及びグループの業界知見等を享受することが可能となります。長期的かつ友好な株主として、当社グループは、バンクダナモンとのシナジーを発揮するとともに、現在のインドネシアの有力な地場銀行としてのポジションを更に強化させ、バンクダナモンのお客さまに対し、より質の高いサービスを提供してまいります。
(ⅰ) 第一段階
三菱東京UFJ銀行は、バンクダナモン発行済株式総数の19.9%を一株あたり8,323インドネシアルピア*2(以下、「IDR」という。)(約US$0.61、約70円) 、取得価額総額約15.875兆IDR(約US$11.71億、約1,334億円)にて、平成29年12月29日に売り手より取得しました。第一段階での株式取得完了後もAFIはバンクダナモン発行済株式総数の過半を保有する見込みです。
(ⅱ) 第二段階*2*3
三菱東京UFJ銀行は、関係当局等からの許認可取得を条件として、バンクダナモン発行済株式総数の20.1%を売り手より追加取得し、その結果、バンクダナモン発行済株式総数の40%を取得することになる予定です。当該許認可取得の状況次第ですが、第二段階は平成30年度第2から第3四半期に実施される見込みです。
(ⅲ) 第三段階*2*3
第二段階での株式取得完了後、三菱東京UFJ銀行は、バンクダナモン発行済株式総数の40%超を保有することに関する関係当局等からの許認可取得を条件として、AFIを含めた全てのバンクダナモン株主にバンクダナモン株式を保有し続けるか現金を対価として譲渡するか選択する機会を提供する予定です*4。第三段階の株式取得の完了により、三菱東京UFJ銀行はバンクダナモン発行済株式の73.8%以上を保有する見込みです。
*1 本株式取得の実施には、関係当局からの許認可の取得、バンクダナモンにおける株主総会決議の取得を要するほか、この種の取引に一般的なクロージング条件の充足を条件としております。
*2 第二段階及び第三段階にて取得するバンクダナモン株式の価格は、第一段階と類似した手法に基づく予定です。各段階の価格が、前段階の価格より高くなるか、低くなるか、同一となるかは未定です。第二段階と第三段階の価格は未定です。
*3 インドネシア当局規制に基づき、第二段階及び第三段階で強制的公開買付は生じない予定です。
*4 第三段階の取引の詳細については未定です。
FFHは、新興市場における金融機関及び関連サービスに対する戦略的投資を行っております。マスマーケット及び中小企業の顧客セグメントに重点を置いたユニークなビジネスモデルの構築及び投資先企業のデジタルイノベーションの実現を通して、株主価値の向上を図っております。
FFHはシンガポールに拠点を置く投資会社であるTemasek Holdings (Private) Limitedの完全子会社です。
当社は、当事業年度において、子会社からの借入について、継続しております。なお、当事業年度末時点における概要は以下のとおりであります。
(ⅰ)借入先 |
: 株式会社三菱東京UFJ銀行 |
(ⅱ)当初借入実施日 |
: 平成17年7月1日 |
(ⅲ)当初借入金額 |
: 228,498,188,490円 |
(ⅳ)期末時点借入金額 |
: 180,152,058,545円 |
(ⅰ)借入先 |
: 株式会社三菱東京UFJ銀行 |
(ⅱ)当初借入実施日 |
: 平成20年9月25日 |
(ⅲ)当初借入金額 |
: 238,500,000,000円 |
(ⅳ)期末時点借入金額 |
: 238,500,000,000円 |
(ⅰ)借入先 |
: 株式会社三菱東京UFJ銀行 |
(ⅱ)当初借入実施日 |
: 平成20年10月14日 |
(ⅲ)当初借入金額 |
: US$9,000,000,000.00 |
(ⅳ)期末時点借入金額 |
: (イ) US$3,678,684,572.20 |
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(ロ) 324,811,157,100円 |
(ⅰ)借入先 |
: 株式会社三菱東京UFJ銀行 |
(ⅱ)当初借入実施日 |
: 平成20年10月27日 |
(ⅲ)当初借入金額 |
: 152,500,000,000円 |
(ⅳ)期末時点借入金額 |
: 135,660,446,577円 |
なお、当社の子会社である株式会社三菱東京UFJ銀行は、平成30年4月1日付で株式会社三菱UFJ銀行に商号変更いたしました。
該当事項はありません。