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Story08

寄附金の活用に
運用の発想をプラス。
持続可能な奨学金支給の
実現へ

三菱UFJ信託銀行給付型奨学金ファンド
「サステナブル奨学金」の組成

  • 成長を
    つかむ
  • 未来に
    つなぐ

Story08

三菱UFJ信託銀行は、日本最大の奨学金プラットフォームを運営する株式会社ガクシーと連携した給付型奨学金の新たなスキーム構築を進めています。寄附する企業・個人と支援を受ける学生をつなぎ、ファンド運用によって得た収益を持続的に給付していくことをめざしています。二人三脚で事業化に取り組んできたお二人にフォーカスしました。

社会的格差の負の連鎖を防ぎたい

今や、学生の二人に一人が利用していると言われる奨学金制度。その中でも返済義務が生じる貸与型奨学金は、卒業後の返済の負担や心理的な負担が社会的格差の一因にもなっています。
信託の力を活用して給付型の奨学金ファンドを作りたい――。5年前、最初に着想を得たのは、大学時代に教員免許を取得し、2年間ティーチングアシスタントを務めた経歴を持つ平野さんでした。「教育現場で、優秀でありながら家庭の事情で進学を諦める子どもたちを見ました。『親ガチャ』などという嫌な言葉もありますが、子どもの能力や頑張りに関係なく、生まれてきた環境で挑戦の道が閉ざされてしまうようなことがあってはいけないと感じました。それが出発点です」。
社内ビジネスコンテストでグランプリを受賞し、フロンティア事業開発部(旧フロンティア戦略企画部)に異動を果たした平野さん。しかし、アイデアをカタチにするためのノウハウに乏しく、また、奨学金と学生をつなぐ仕組みの構築が困難なことから一時検討はストップを余儀なくされました。

三菱UFJ信託銀行株式会社 フロンティア事業開発部 事業開発室 インキュベーショングループ 調査役 平野允哉さん

三菱UFJ信託銀行株式会社
フロンティア事業開発部 事業開発室
インキュベーショングループ
調査役

平野 允哉さん

2018年三菱UFJ信託銀行入社。RPAを活用した事務企画、業務効率化を担当後、不動産テックベンチャーに派遣され不動産ビックデータの分析サービスなどを手掛ける。2023年に帰任し奨学金ファンドの組成ビジネスに取り組む。

三菱UFJ信託銀行株式会社 フロンティア事業開発部 事業開発室 インキュベーショングループ 上級調査役 中尾元彦さん

三菱UFJ信託銀行株式会社
フロンティア事業開発部 事業開発室
インキュベーショングループ
上級調査役

中尾 元彦さん

2011年三菱UFJ信託銀行入社。証券代行の基幹システム更改、証券代行企画、ストックビジネス開拓などに携わった後、2020年より再生可能エネルギーや地方創生などの新規事業の開発や戦略策定に取り組む。

給付をずっと続けられる仕組みづくり

事態が変わったのは、2023年の年末のこと。奨学金の給付・貸与を受ける学生数30万人、日本で最大の奨学金プラットフォームを運営するベンチャー企業「ガクシー」の関係者と知己になる機会を得て、突然プロジェクトが動き出したのです。「当社の顧問から突然『奨学金が好きなヤツがいるからって紹介しておいたよ』と声を掛けられて。新しい事業って、そういう人とのつながりから話が進んだりするんですよね。MUTBの受託運用の強みとガクシーさんのプラットフォームを掛け合わせる。まさにオープンイノベーションだとワクワクしました」と平野さんは振り返ります。「ガクシーさんとの話で印象的だったのは、寄附をしたいと考えているある方のお話で、『100万円を寄付して100万円給付するのでは面白くない。1億円出して、運用収益から自分が亡くなった後も100万円を毎年給付し続けられるような持続的な仕組みがほしい』と。税制などの問題で日本に根付いていない仕組みだからこそ実現したいと思いました」。

MUTBの総合力でファンド組成をめざす

そんな平野さんを先輩・上司として、また相棒としてリードしてきたのが中尾さんです。新規事業と社会貢献にかける思いは平野さんに勝るとも劣りません。「僕自身、奨学金の利用者だったので問題意識は理解できました。やっぱり学生さんには機会の平等を保障してあげたいです。また、故郷の熊本で地震の被害を目の当たりにして地方創生に関わりたいと思って本部署に異動してきた経緯もありました。平野さんの挑戦を一緒に成功させたいと強く思いました」と話します。
その後の展開はまさに急ピッチ。中尾さんは社内外へのPRなど主に戦略面を担い、平野さんは寄附先候補のあたりをつけてのヒアリングを進めました。「運用方法やスキーム構築、マネー・ローンダリング対策やリーガルチェックなど、各部署にも協力いただきました。MUTBの総合力が新規事業のベースを支えてくれています」と中尾さんは言います。 そして、わずか半年後の2024年5月に、「サステナブル奨学金」ファンドの設立に向けた検討の開始を公表しました。当面の目標は10億円の拠出を集めること。そして5年後にめざすのは受託残高1,000億円です。それが実現できれば、元本を取り崩すことなく、4,000人の学生に年120万円の給付が可能になると試算しています。

MUTBの総合力でファンド組成をめざす 画像1
MUTBの総合力でファンド組成をめざす 画像2
経済活動と社会課題解決が一体となった社会の実現へ 画像1

経済活動と社会課題解決が一体となった社会の実現へ

新規事業は「誰かの役に立ちたい」という気持ちが推進のエンジンになると二人は実感しています。
平野さんは「社会課題の解決と本業を活用したビジネスモデルの構築を両立して利益を上げることで、経済活動と社会課題解決が一体となった持続可能な社会の実現に貢献していきたい」と胸を張ります。
一方、中尾さんは「VUCAの時代、社会が多様化・複雑化するにつれて、信託のニーズがますます高まっていると感じます。金融や信託のスキームは目には見えませんが、社会で困っている人を助けられるような手触り感のある新規事業を創っていきたいです」と話しています。

まさに社会的価値と経済的価値をつなぎ、より良い社会に向かっていくためのチカラになる。日本最大の奨学金ファンドをMUTBが創り出すという壮大な夢への挑戦は、今始まったばかりです。

※VUCA:Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)という4つの単語の頭文字をとった言葉。物事の不確実性が高く、将来の予想が困難な状況のこと

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