企業価値を支えるコーポレート・ガバナンス態勢のさらなる強化

2016年6月29日三菱UFJフィナンシャル・グループ取締役会

2016年6月29日三菱UFJフィナンシャル・グループ取締役会

基本的な考え方

MUFGは、株主をはじめお客さま、従業員、地域社会などのステークホルダーの立場を踏まえて、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上をめざします。またMUFGは、公明正大かつ透明性の高い経営を行い、2015年5月に定めた「MUFGコーポレートガバナンス方針」を指針として、実効的なコーポレート・ガバナンスの実現を図ります。

ガバナンス態勢高度化への歩み

MUFGは設立以来、「社外の視点」を重視し、安定的で実効性の高いコーポレート・ガバナンス態勢を構築してきました。2015年6月には、「指名委員会等設置会社」に移行し、執行と監督の分離による取締役会の監督機能の強化、実効的・効率的なガバナンス態勢の構築、そしてG-SIB(グローバルにシステム上、重要な銀行)として、海外のステークホルダーがより理解しやすいコーポレート・ガバナンス態勢の構築をめざしています。

2016年5月には、「米国リスク委員会」を新設しました。また、6月には傘下の三菱東京UFJ銀行、三菱UFJ信託銀行、三菱UFJ証券ホールディングスが「監査等委員会設置会社」に移行するとともに、各社のコーポレート・ガバナンスの考え方や枠組みを示す「コーポレートガバナンス方針」を制定しました。

コーポレート・ガバナンス態勢の推移

コーポレート・ガバナンス態勢の推移

取締役会の実質的な機能強化

MUFGでは、2015年6月の「指名委員会等設置会社」への移行後、コーポレート・ガバナンス、取締役会の実質的な機能の強化に取り組んでいます。

取締役会の運営状況

取締役会は、経営の基本方針を決定するとともに、経営監督機能を担っています。法令で定められた専決事項以外の業務執行の決定は、原則として執行役へ委任していますが、以下の特に重要な業務執行の決定については、取締役会が行っています。

  • • グループ全体の経営戦略、リスク管理方針、資本政策、資源配分などの経営の基本方針の決定
  • • 取締役および執行役の職務執行の監督
  • • グループの内部統制システムの内容決定と、構築・運用の監督
  • • 執行役の選任
  • • コーポレート・ガバナンスの態勢の整備や健全な企業文化の醸成の監督

2015年6月の「指名委員会等設置会社」への移行後、取締役会の審議事項および運営の見直し(開催頻度など)を行った結果、開催回数は半減し、議案数も約6割減となりましたが、定例取締役会の1回あたりの時間は2.5時間から5時間に増加、また審議時間が増加するなど、成果が表れています。

取締役会の運営状況

また、取締役会終了後に、社外取締役のみで構成される「独立社外取締役会議」が開催されます。「独立社外取締役会議」では、取締役会および委員会の運営に関する事項、取締役会と執行役との連携に関する事項、社外取締役の機能発揮に関する事項などが審議されます。ここで審議された事項は、筆頭独立社外取締役により、取締役会議長である会長および社長に報告されます。

取締役会年間スケジュール

取締役会のタイムテーブル例

社外取締役へのサポート強化

独立社外取締役に、取締役会の議題以外にも必要とされる情報が提供されるよう、就任時を含め継続的にMUFGの事業内容や経営環境に関する「ボード・エデュケーショナル・セッション」を開催しています。

2015年度は、取締役会や「独立社外取締役会議」における意見なども踏まえ、「米州戦略」「Morgan Stanley」「アユタヤ銀行」「システム概要」「平成28年度経営計画」といったテーマで計4回開催されました。

また、新任の社外取締役には、「ガバナンス態勢」、「経営ビジョン」、「中期経営計画」などに関する「ボード・エデュケーショナル・セッション」を7月に開催しました。

取締役会評価

MUFGは、2013年より、毎年、取締役会全体の実効性を分析・評価し、洗い出された課題に対する改善策を検討・実施しています。その進捗状況をレビューするPDCAサイクルを回すことにより、取締役会の機能向上に継続的に取り組んでいます。

評価の手法として、第三者の外部コンサルタントにより、すべての取締役に対して取締役会の構成、議案・議論、運営、貢献等に関するインタビューを実施しています。その分析・評価結果について指名・ガバナンス委員会および取締役会に報告し、審議を行っています。

取締役会評価

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