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<12/27更新>MUFGのスタートアップ支援「MUFG Digitalアクセラレータ」第3期の参加企業を募集中!

<12/27更新>MUFGのスタートアップ支援「MUFG Digitalアクセラレータ」第3期の参加企業を募集中!

三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、“MUFG”)は2017年11月10日、デジタル分野の起業家やベンチャービジネスの成長を支援するスタートアップ向けプログラム「MUFG Digitalアクセラレータ」第3期の実施を発表し、プログラム参加企業の募集を開始した。

MUFG Digitalアクセラレータは、邦銀初のスタートアップを対象としたMUFGのアクセラレータプログラムで、金融領域に留まらず幅広いデジタル領域でのビジネスを支援するプログラムだ。

プログラムに採択されたスタートアップに対して、革新的なアイデアや技術の事業化に向けて、4ヵ月間の集中プログラムが提供される。そのプログラムではビジネスの立ち上げに向けて、充実したメンター陣らからのメンタリングやコーチングを受けながら、ビジネスモデルのブラッシュアップを図る。さらにMUFG各社との事業提携や出資の可能性も得られるため、スタートアップにとっても飛躍する大きな機会となる。

第3期の実施にあたり、改めてプログラムの魅力や変更点について、プログラム実施責任者を務めるMUFG デジタル企画部の藤井達人氏に話を聞いた。

—11月10日に、アクセラレータプログラム第3期の実施が正式に発表されました。改めて、スタートアップ企業がこのプログラムに参加することの意義や魅力について教えてください。

藤井「2015年にスタートした本プログラムは、これまでに合計12社のスタートアップ企業を支援してきました。第3期も5〜7社の参加を予定しています。参加企業には、集中メンタリングプログラムを提供し、ビジネス専門家やMUFGの金融専門家など多彩なメンター陣が実践的なアドバイスを行ないます。」

「4ヶ月間という短い期間で大量のインプットを捌き、時にはピボットを行い、より成功の確度が高いビジネスモデルを確立することをめざします。プログラムに参加することにより、短期間でビジネスを立ち上げることができることは、スタートアップ企業がアクセラレータプログラムに参加する意義・魅力があるといえるでしょう。」

「また、多くの参加スタートアップ企業との協業も実現しましたし、数社に対しては出資も行なっています。」

—どのような分野の企業がプログラムの対象となるのでしょうか?

藤井「フィンテックに加えて、様々なデジタル領域でのビジネスが対象です。第3期は、従来の分野に加えて仮想通貨、不動産テック、フロンティアテックなども対象にしています。」

「MUFGは、銀行、証券、カード、リース、コンシューマファイナンス、ネット銀行など、様々な業態のグループ企業を有していますし、あらゆる領域のテクノロジーを活用できる余地があります。金融機関のビジネス環境が大きく変化していく中で、先を見据えて先進的なビジネスを積極的に支援していく考えです。」

—まさに多様なデジタル分野の企業が公募の対象となるのですね。応募するスタートアップ企業のステージや、応募資格に変更はありますか?

藤井「応募資格等については特に変更はありません。応募の目安として創業5年未満としていますが、必須要件ではありません。これまでに創業5年を超える企業も参加されましたし、創業間もない企業、またプログラム期間中に創業した企業もありました。私共としては、どちらかというとビジネスアイデア、また構成メンバーのプロフィールや熱意を重視していますね。」

「すでにお持ちのプロダクトがある場合、それをそのまま記載いただくのではなく、そのプロダクトを活用した新しいビジネス、サービスのアイデアをもって応募いただければと思います。」

—なるほど。MUFGはシリコンバレーやシンガポールなど、海外にイノベーション拠点も設立していますが、本プログラムをグローバルに展開する予定はあるのでしょうか?

藤井「はい、タイにある子会社であるアユタヤ銀行でも年1回、“Krungsri RISE”というフィンテックを対象としたアクセラレータプログラムを実施しており、こうした海外プログラムとの連携を考えています。米国の子会社であるMUFGユニオンバンクにおいてもイノベーションへの取り組みを行なっていますし、こうしたグローバル拠点を活用して、グローバル市場に挑戦するスタートアップ企業の支援をしていきます。」

「また、第3期は海外スタートアップ企業の誘致も行ないます。英語圏で展開するスタートアップ企業は、対象市場が広いことから、様々な種類のサービスを実用化しており、日本に存在しないビジネスを展開する興味深い会社も多いです。また、香港、シンガポール、インド、イスラエルなどでもフィンテックをはじめとするスタートアップ企業が数多く生まれており、1〜2社はぜひ参加して欲しいと考えています。」

—最後に、第3期への応募を考えている方々へのメッセージをお願いします。

藤井「まず、本プログラムに興味を持っていただき、誠にありがとうございます。ここ数年で企業主催のアクセラレータプログラムが数多く立ち上がり、スタートアップ企業にとっての選択肢が広がっていることは、日本のベンチャーエコシステムにおいて歓迎すべきことです。本プログラムではMUFGが持つリソースを活用し、参加企業に対して他のプログラムに負けない最大限の支援を行なっていきますのでぜひご応募ください。」

「MUFGは金融機関ではありますが、本プログラムでは必ずしも金融と直結しないデジタルビジネスも募集の対象としています。応募を迷われている方は、ぜひ説明会やミートアップに参加して事務局スタッフと相談していただきたいですし、遠方の方は問合せフォームから事務局宛に気軽にご連絡ください。お待ちしております!」

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【MUFG各社からのメッセージ】
※各社メッセージは随時追加予定です

質問項目

①イノベーションを推進する立場として、現在どのような課題を解決したいと思っていますか?

②気になっている技術や、ビジネスモデルがありましたら教えてください。

③これから応募を考えているスタートアップ・起業家の皆さまに対するメッセージがありましたらお願いします。

 

三菱UFJ国際投信(ネット直販開業準備室、商品開発部)

①私たち三菱UFJ国際投信は、投資信託というツールを使ってお客さまの資産形成・活用のお手伝いをすることで、お客さまの将来における選択肢を増やしたり、不安を解消したりすることにつなげたいと考えています。
投資や資産運用と聞くと、「難しい」、「損しそう」とか「まとまったお金が出来てから」という人もまだまだ多いと思います。しかし、そこに共通するのは「そもそも知らない、わからない」のではないかという課題感を持っています。
「若い人や資産形成層にも資産運用サービスを」という業界としては言い古された課題ですが、新しいテクノロジーやマーケティング手法など様々な手段を活用し、投資や資産運用がより身近で誰にとっても当たり前のサービスになるよう取り組んでいきたいと思っています。

②今、当社でもネットでの直販サービスについて検討しています。これまで当社商品は銀行や証券会社等を通じてお客さまにご提供していたので、直販サービスを開始するとなると様々な機能を自前で揃える必要性に直面しています。例えば、口座開設時の本人確認やお客さまからの送金を含む資金決済等、プロセス改善が必要な部分は多いと感じています。またひとりひとりのお客さまにone-to-oneサービスを提供するため、お客さまとのコミュニケーションを改善・促進するサービスや手段等には関心があります。

③自社の強み、やりたいことなどを明確にしたうえで応募いただくのがベストですが、協業領域についてはまだ見当がつかないという場合もあると思います。そんな場合でも、事前説明会で直接ご質問いただく、あるいは選考過程でお話をさせていただく中で見えてくるものもあると思っています。MUFGは様々な事業体を抱えており、業容の幅広さには自信を持っております。皆さまの強みを活かせる領域が必ずあると思いますので、ぜひ遠慮せず、飛び込んでいただければと思います。
また約4ヶ月のメンタリング期間は非常に強いコミットが求められると思います。自社サービスの延長なのか、全く新しい事業領域なのか、新規事業度合いや既存事業との兼ね合いなども考慮しながら、期間中は可能な限り集中できるようご準備をお願い致します。
最後に、アクセラレータプログラムは、我々が金融機関以外の企業ともコラボレーションできる重要な機会だと捉えています。私たちも全力で向き合いますので、ぜひ一緒に良いサービスを作りましょう。主役はスタートアップの皆さまです!

三菱UFJ信託銀行(伊藤昌彦氏 経営企画部副部長、FinTech推進室長)

(3つの質問をまとめて回答しています)

信託銀行は、預金や振込といった銀行業務に加え、お客さまの資産を「信託財産」として管理、保管、運用するなど、長期金融と財産管理の両機能を持った銀行です。「信託」は、価値を転換、共有(シェア)する機能を有し、古くから「社会的課題解決のプラットフォーム」として活用されてきましたが、「信託」と「テクノロジー」(Trust×Technology)を組み合わせると、これまで取り組むことが難しかった資産を「信託」していくことが可能となり、社会への貢献は無限大に広がります。
「IoT技術」「ビッグデータ解析技術」「ブロックチェーン技術」などは特に信託の「社会的課題の解決」との親和性が高く、このような技術を持った企業との協業が重要と考えています。
三菱UFJ信託銀行は、独自の技術やビジネスモデルを持っている企業の方と一緒に、社会の“不”(不満・不安)解消を進めていきます。
ご応募をお待ちしております。

三菱UFJニコス(熊田健一氏 デジタル企画部長)

①最も解決したい領域は「現金中心の決済領域の変革=キャッシュレス化」です。政府の「未来投資戦略2017」の中で明言され、カード業界でも何十年も言われ続けておりますが、現金に取って代わるためには、テクノロジーの面だけでなく、人の行動も含め大きなパラダイムシフトが必要です。この領域で新たな決済スキームを創造できればと考えています。

②キーワードとなるのは、「認証」「ブロックチェーン」「UX」です。「認証」は、決済の領域では必須の機能・技術となりますが、支払手段として現金以上に信頼性が高く安全で経済合理性に見合った決済スキームを実現するための技術が欠かせません。つまり、使える「ブロックチェーン」の登場により、その応用や派生で決済以外の領域でも様々なコトに変化が訪れると考えます。「UX」は言うまでもなく、ユーザーにとって最も重要な要素でしょう。技術というよりは行動心理に近い分野のため「UX」のためのAI等がもっと活用されても不思議では無いですし、これらを基盤から支えることになるであろう分散コンピューティング、量子コンピュータも加速度的に進化すると思います。

③少々厳しいコメントになるかもしれません。アイデア、ビジネスモデルも大事ですが、核となる技術を持って臨んで頂きたいと考えています。強みとなる技術が明確であれば、MUFG各社の課題に対する活用だけでなく、スタートアップの皆さんの事業の拡大・協業等様々なオプションを一緒に考える基盤があるのがMUFGだと思います。ぜひ本プログラムへチャレンジしてください。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券(佐伯信一氏 経営企画部フィンテック推進室室長)

①国内証券営業では、スマートフォンの普及による生活シーンの変化がもたらすお客様との新しい接点を上手く活用して、証券投資、投資相談に於ける新しいサービス・商品をご提供していきたいと考えております。

②AIスピーカーの登場が新しいコミュニケーション・シーンをもたらす可能性があると期待しているほか、VR・MRを活用した新しいお客様サービスの開発に関心があります。

③資産運用、証券投資分野で、これまでの私どもの対面証券営業を革新するビジネスモデルのご提案を期待しています。

三菱UFJリース(岡嶋力也氏 新事業研究開発室 室長)

(3つの質問をまとめて回答しています)

三菱UFJリースは、MUFGにおける中核リース会社の一社として、コア事業であるリースビジネスを通じて培った「モノ」に対する専門性や、ノンバンクならではの柔軟性と機動力を活かし、ビジネスモデルを進化・変革させながら、多様な事業領域においてソリューションを提供しております。
リースの機能として、お客さまに代わって「モノ」を保有しているといった特徴があることから、「モノ」を起点とするIoTやビッグデータ、ロボティクスなどといった技術との親和性が高く、それらの技術を活用した新しいサービスの構築を進めて参りたいと考えております。
このMUFG Digital アクセラレータといったオープンイノベーションの取り組みを通じて、特有な技術やビジネスモデルをお持ちの企業様との協業を進めて参りたいと考えております。多くの企業様のご応募をお待ちしております。

アコム(齊藤雄一郎氏 経営企画部 イノベーション企画室 課長)

①私は、アコムの経営企画部イノベーション企画室に所属しておりますが、ミッションが2つあります。1つ目は、カードローン事業や信用保証事業などの当社の既存ビジネスを、最新のテクノロジーを駆使し、高度化・効率化させることです。具体的には、現在30-40分の時間を要しているカードローンの「申込から融資まで」の時間を数分単位まで短縮する取り組みや、ビッグデータやAIによる与信モデルの精度向上やビジネスモデルの高度化を検討しています。また、2つ目は、新規事業開発として、レンディングとの親和性の高いペイメント事業者や新興ビジネスを行う企業と協働事業の検討を行っております。

②当社アコムは、カードローン事業を中心にビジネス展開をしておりますが、このビジネスの本質的な価値は、現金を融資することではなく、ご利用頂く方が、本来は叶わなかった「欲しい商品やサービス」を手にすることが出来る「喜び」や「安心」の提供だと思っています。新興サービスである「後払い」や「給与前借り」等は、当社と顧客提供価値が一緒であり、現在、非常に興味のある分野です。
また、将来的には、有形・無形を問わず、あらゆる価値を金銭的価値に換えられる時代になると思っていますので、あらゆる価値の信用供与ビジネスを行うことで、時代に即した「喜び」や「安心」の提供に繋がるビジネス開発を行いたいと思っています。

③前回のアクセラレータもMUFGメンターとして参加をさせて頂きましたが、超強力なプロメンターとMUFGの経営基盤をフル活用できる充実したプログラムだと感じました。だからこそ、スタートアップの皆様は、我々MUFGメンターを使い倒す勢いで参加して欲しいと思っています。当社アコムは、ビジネスモデルの転換期に差し掛かっており、ローンを「再発明」するタイミングに差し掛かっていると思っています。このプログラムで新たなビジネスを一緒に検討できる刺激的な方に出会えるのを楽しみにしています!

カブドットコム証券(伊藤充淳氏 イノベーション推進部 フロント事業グループ長)

①当社は2012年から証券システムのAPI公開を開始しており事業規模を問わず、さまざまな企業との連携を行っております。改正銀行法によるAPI開放の努力義務化にみられるように、基幹業務レイヤーとインターフェイスのアンバンドリング化によりどのような証券システムが実現可能かを模索しております。

②スマートコントラクトのRPA適用等のビジネス領域の拡大について。また、量子コンピューティング等による大規模演算によるマーケット分析等。

③カブドットコム証券は、2015年のMUFG Fintech Challenge 2015の参加企業を含めスタートアップ7社との協業によるサービスローンチを実施いたしました。アクセラレータについては、アドバイザーというより、事業化・協業の実現を前提に参加をさせていただいており、パートナーとして協業サービスのローンチとビジネスとしての成功までをゴールとしております。

じぶん銀行(榊原一弥氏 執行役員、決済・商品開発ユニット長兼商品開発部長)

①じぶん銀行は、MUFGメンターとして毎回参加をしています。イノベーションによって課題を解決するというよりは、デジタルバンキングを通じて新たなExperienceを顧客に提供できそうな新たなテーマを探しています。第1回では、優れた人工知能(AI)技術を有するAlapaca Japan社と協業で「AI外貨予測」というサービスを顧客提供するに至りました。第2回でも、AnyPay社との本格協業を発表しました。単にメンタリングを行うだけでなく、協業で具体的なアウトプットを出すところまでを目標にしています。

②特に技術やビジネスモデルの分野を特定するつもりはありません。いかなるイノベーションも、メンタリングの場を通じてB2Cモデルでの協業に昇華できるようアイデアを出し合いたいと思っています。

③これからご参加される皆さまは、資金調達や顧客開拓など様々な目的を持って本プログラムに取り組まれると思いますが、”未来のバンキングスタイルを創る”ことに夢を持っていらっしゃる方は、是非、私たちと一緒にチャレンジしましょう。