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「CEATEC JAPAN 2018」レポート:情報銀行やcoinなどMUFGが示した金融サービス未来像

CEATEC JAPANではMUFGのブースにたくさんの人が訪れた

「CEATEC JAPAN 2018」レポート:情報銀行やcoinなどMUFGが示した金融サービス未来像

「つながる社会、共創する未来」をテーマに2018年10月16日(火)から10月19日(金)まで開催されたCEATEC JAPAN。株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(以下、MUFG)は、昨年よりもブースの規模を拡大して出展した。『先進技術を活用した金融サービスの未来像』をコンセプトに、MUFGは、今年もIoTタウンのエリアに最先端のソリューションを展示した。今回はその中から特に注目を集めた出展内容についてレポートする。

世界初の情報銀行として注目を集める「情報信託プラットフォーム『DPRIME』」

ブースの中で最も注目を集めていたのが、三菱UFJ信託銀行の情報信託プラットフォーム『DPRIME』だ。多くのメディアに取り上げられ、来場者が多数押し寄せた。


情報信託プラットフォーム『DPRIME』

DPRIMEを紹介する動画や、実証実験に参画する株式会社no new folk studio(以下、nnf)のスマートフットウェアなどを展示。
シューズに内蔵されるデバイスで計測した歩行データや、行動履歴データ、資産データをアプリ上に保管し、ユーザーの同意を得た上で、民間企業などにデータを提供。その見返りとしてサービスや対価をデータ提供者に還元することで、データに新たな資産価値をもたらすという新しいプラットフォームを紹介。来場者からは、「データが資産価値になることの具体的なイメージがつきやすかった。ぜひ試してみたい。」「わくわくするサービスですね。」などといった声が多く聞かれた。
nnfは、第3期のMUFGデジタルアクセラレータに参加したスタートアップ企業の1社であり、アクセラレータープログラムの最終日のDemoDayではおしゃれに光るフットウェアと歩行データを計測・収集するテクノロジーの紹介を行い、多くのメディアに取り上げられた。

ユースケースを示すデジタル通貨「MUFGコイン」⇒「coin」 今後は名称変更の可能性も

昨年までの「MUFGコイン」からロゴを改め「coin」となったデジタル通貨の展示もあった。ハッカソンで出たアイディアを元にcoinを用いた5つのユースケースが紹介され、coinで投げ銭投票を行うことができ、多くのお客様が実際にデモを体験した。

ユースケースの興味深い事例の一つとして、飲食店などの予約を直前でキャンセルする「ドタキャン」をcoinで防ぐ仕組みが展示された。顧客が予約する際に、coinを用いて先払いすることで、ドタキャンの発生率を下げる狙いだ。ブロックチェーンに記録されるため、予約の履歴も明確に残せる。顧客も、coinで飲食店の予約をするとクーポンがもらえるなどの特典を受けられる。
coinのユースケースが、今後どのように実ビジネスで利活用されていくのかは見どころだ。


ドタキャンをcoinで防ぐ

驚異の超高速ブロックチェーンがマイクロペイメントを実現する?

ブロックチェーン関連では、マイクロペイメントに関する展示も注目を集めていた。MUFGがCDN(コンテンツ・デリバリネットワーク)提供事業者として有名なAkamai Technologiesと共同開発中の新型ブロックチェーンは、プロトタイプながら毎秒100万件の処理速度を達成する目途をつけ、既存決済ネットワークの処理能力を超える可能性を示した。

また、西海岸のスタートアップ企業「Afero」と共同で、IoT決済のデモを展示。おもちゃの洗濯機や扇風機、照明などがブロックチェーン上で管理される様子は大変好評を得た。展示では、1円に満たない電気利用料を支払えるマイクロペイメントが体験できた。将来的には、シェアハウスなどでも利用されると面白いなどの意見も聞かれた。

次世代の取引はVRが舞台に カブドットコム証券の「VR-Station」とは

株式や為替の取引といえば、プロのトレーダーがデスクに複数のディスプレイを設置して取引しているシーンを思い浮かべる人も多いだろう。ニュースなどでたびたび見るこの景色は、数年後大きく変化しているかもしれない・・・。そんな可能性を示したのが、カブドットコム証券が展示したVR(バーチャル・リアリティ)を用いた取引システム「VR-Station」だ。実際にヘッドマウントディスプレイを装着すると、目の前には株価や為替の情報、そして実際の取引画面が出てくる。VRなので画面を設置するスペースが制限されず、多くの情報を一度に把握することができる。

プロトタイプなので解像度は低く、誤発注を防ぐ仕組みなど機能面の課題も残っている。しかし、わずか3ヵ月間で開発したことを考えると今後の進化が期待できそうだ。


カブドットコム証券の「VR-Station」

第4期の開催が決定!MUFG Digital アクセラレータは11月から説明会を開始

2018年11月12日(月)から第4期の募集を開始したMUFG Digital アクセラレータプログラムも展示されており、第3期の参加スタートアップ企業の取組みやMUFGとの協業の情報などが注目を集めた。
過去のアクセラレータ参加企業xenodata.lab(ゼノデータ・ラボ) CEOの関氏もブースで多くの来場者と話し、アクセラレータプログラムでの経験や自社の事業について紹介した。

アクセラレータプログラムを聞いたことがなかった方からも「スタートアップとMUFGの距離が近いように思った。これをきっかけに新しいサービスやイノベーションが起きてほしいですね。」「フィンテック企業だけでなくnnfさんなどスマートフットウェアの企業も採択されているのは面白い。」などと、ポジティブな感想が多く聞かれた。今年も大盛況で幕を閉じたCEATEC JAPAN。来年のMUFGのブースにも期待していただきたい。

第4期 MUFG Digitalアクセラレータについて募集開始

MUFG DigitalアクセラレータはMUFGのスタートアップ支援プログラムです。
説明会・ミートアップで詳しいご案内をします。
アクセラレータサイトURL:https://www.mufg.jp/profile/strategy/dx/accelerator/
第4期スタートアップ企業を11月12日より募集開始!!
プログラム応募はこちら

説明会スケジュール

第1回説明会 2018年11月27日(火)

@イノベーションスペースDEJIMA
東京都品川区東五反田2-10-2 東五反田スクエア13階
18:30~20:30(18:00受付開始)
第1回説明会の参加登録はこちら

第2回説明会 2018年12月4日(火)

@Plug and Play Shibuya powerd by 東急不動産
東京都渋谷区道玄坂一丁目10番8号 渋谷道玄坂東急ビル1階
18:30~20:30(18:00受付開始)
第2回説明会の参加登録はこちら

第3回説明会 2018年12月17日@Freee社

東京都品川区西五反田2-8-1 五反田ファーストビル 9F
18:30~20:30(18:00受付開始)
第3回説明会の参加登録はこちら

ミートアップも開催

①2018年12月11日(火) @The Garage

東京都中央区日本橋兜町9-1 1階
18:00~19:30(17:45受付開始)
※参加登録はアクセラレータサイトで順次アップ予定

②2018年1月8日(火) @The Garage

東京都中央区日本橋兜町9-1 1階
18:00~19:30(17:45受付開始)
※参加登録はアクセラレータサイトで順次アップ予定