主な取り組み
スタートアップ支援
MUFGは、スタートアップ支援の決意を表明するタグライン「さぁ、世界を驚かせに行こう!」のもと、スタートアップに対し資金・事業成長の両面でさまざまなバリューアップ支援をグループ一体で実施しています。
国内の活動目標として、⽀援するスタートアップの時価総額合計を2026年度に20兆円まで⾼めていくことを掲げ、産業発展や社会課題解決に挑戦するスタートアップの活動をサポートしていきます。
ベンチャーデットファンドへの出資
近年、次世代エネルギー、バイオテクノロジー、航空・宇宙といったディープテック領域では、多額の研究開発投資や長期にわたる事業化までの期間を必要とすることから、エクイティファイナンスに加え、ベンチャーデット(新株予約権付融資等)への期待が高まっています。
こうした中、銀行は2026年6月にFunds Startupsが運営するベンチャーデットファンドへアンカーLP投資家として出資しました。本ファンドでは、補助金ブリッジファイナンスに加え、大型の設備資金や研究開発費を資金使途とする新株予約権付社債に取り組み、ディープテックをはじめとしたスタートアップへの多様な資金供給の実現を目指しています。
ベンチャークライアントモデルの普及を推進
2025年度、銀行は大企業とスタートアップの連携促進に関するNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の実証事業を受託し、実証に参加した40社を超える大企業の事業課題を深掘りし、その課題を解決しうるスタートアップとのマッチングを多数実現しました。
大企業がスタートアップの顧客となるベンチャークライアントモデルの普及を通じ、本邦のオープンイノベーション創出に向けた取り組みを強化しています。
MUFG Startup Summit開催
2025年度はMUFG Startup Summitを全国5か所で開催し、延べ6,000名が参加しました。
2025年12月に東京で2日間開催した本イベントでは、80社超のスタートアップによるブース展示、26社のスタートアップによるピッチ、参加者同士のネットワーキングなどを通じて、事業会社との「出会いの場」を提供しました。
海外展開支援
2026年7月に、MUFGグループのタイ現地銀行であるKrungsri(アユタヤ銀行)と共同で、タイ・バンコクにて「Japan-ASEAN Startup Business Matching Fair 2026」を開催しました。
日本を含む7ヵ国・72社のスタートアップ、200社超の投資家・事業会社が参加し、555件の商談をアレンジするなど、スタートアップのASEANでの事業展開につながる支援を行いました。
ビジネスマッチング
宇宙産業の未来を開拓
宇宙産業の市場規模は、2023年の68兆円から、2030年には101兆円に達する見通し(注)であり、世界で最も成長する産業の一つです。
今後、人工衛星を通じた通信や測位、地球観測データの利活用はさらに幅広い分野で拡大していくことが想定され、さまざまな社会課題の解決に貢献することが期待されています。
宇宙産業を構成する上流から下流までのバリューチェーンに対して、金融機関としてさまざまな機能を提供し、日本の宇宙産業の発展に貢献しています。
上流への取り組みとして、輸送機器、衛星や射場などの次世代産業インフラ創出に向けた金融支援を行っています。また、民間ロケット打上げを行うスタートアップや衛星軌道上サービス(宇宙ゴミ回収など)を提供する事業者への出資やファイナンスも実施しています。さらに、事業会社や官公庁、自治体、研究機関とも連携して、さまざまな取り組みを進めています。
下流では、衛星データを用いて、お客さまの事業はもちろんのこと、MUFG 自身の事業創出にも取り組んでいます。具体的には、GHG 排出量削減のための企業努力の見える化やカーボンクレジット組成に向けたGHG 削減・吸収量計測などがあります。
- 三菱UFJリサーチ&コンサルティング株式会社による試算
「日本と地球低軌道を繋ぐエコシステム構築-宇宙往還機Dream Chaser®の大分空港着陸に向けて-」が、第7回日本オープンイノベーション大賞「選考委員会特別賞」を受賞
2025年2月、銀行と日本航空株式会社、兼松株式会社、大分県、東京海上日動火災保険株式会社、Sierra Space Corporation、一般社団法人Space Port Japanとの共同の取り組みである「日本と地球低軌道を繋ぐエコシステム構築 -宇宙往還機Dream Chaser®の大分空港着陸に向けて-」が、内閣府主催の第7回日本オープンイノベーション大賞において「選考委員会特別賞」を受賞しました。
本取り組みは、官民連携および国際的な連携の下、大分空港を宇宙往還機のアジア拠点化をめざすものです。異業種間の専門知識を組み合わせた協業を行い、宇宙事業への新規参入を推進する先駆的な連携体制を構築しており、今後の展開という観点で高く評価されました。
食産業の課題解決に挑む、Food-X Project
2022 年に立ち上げたFood-X Project は、日本の食産業が抱える構造的な課題の解決を通じて、持続可能なフードシステムの構築および個人にとっての豊かな食生活実現をめざす取り組みです。
MUFGは、食領域に関わる生産・加工・小売・外食などの多岐にわたるお客さまや官公庁、アカデミアなどのステークホルダーとともに、「食」の未来に向けて協働を進めています。生産者から消費者に至るバリューチェーンの再構築、国際競争力の強化、食の課題を解決する新技術や新規事業創出のサポートに取り組んでいます。
地方創生に向けた取り組み
「MUIC Kansai」
MUFGは観光産業の課題解決および関⻄経済の活性化をめざす取り組みとして、2021年2⽉に会員制イノベーション創出拠点「MUIC Kansai」を⼤阪に開設しました。
MUIC Kansaiでは、イノベーション創出に向けた「課題解決プログラム」を中核機能に位置づけ、会員⼤企業とスタートアップ企業を掛け合わせ、社会課題の発掘、ソリューションの実証実験、社会実装を⼀貫して⾏えるプラットフォームを提供。創業以来、数多くのユニークな事業アイデアを起案し、各種メディアからも注⽬が集まっています。
2025⼤阪・関⻄万博を機に多⽤な技術シーズ(万博レガシー)の社会実装が期待される中、テーマを従来の「観光・インバウンド」に加え、「環境」「健康」「⾷」「エンタメ」等といった領域に拡張。⼤企業とスタートアップ企業との連携による「社会課題解決モデル」によるスタートアップ企業へのより包括的な⽀援体制を構築し、関⻄スタートアップエコシステムのハブ組織となることをめざします。また、それらの活動を通じて、万博レガシーの社会実装プラットフォームの⼀つとして社会に貢献していきます。
エスコンフィールド北海道
銀行と株式会社ファイターズ スポーツ&エンターテイメント(以下、ファイターズ)は金融とスポーツを掛け合わせた事業共創をめざして、2023年にパートナーシップ契約を締結しました。
ファイターズは、2023年3月に開業した新球場「ES CON FIELD HOKKAIDO」(以下、エスコンフィールド)を核にした「HOKKAIDO BALLPARK F VILLAGE」の開発・事業運営を行う企業です。エスコンフィールドを中核に、宿泊施設や商空間、農業学習施設、認定こども園、レジデンスなどを設けた持続可能な街づくりを進めています。
銀行はエスコンフィールドにおけるスポーツを中心とした新しい街づくり・事業づくりに参画しています。その象徴としてインタビュールームのネーミングライツを取得し、「MUFG Co-Creation Room」と命名。地域の皆さまや、さまざまなステークホルダーとのハブ機能担いつつ、MUFGのめざすスポーツを通じたイノベーションの社会実装・社会課題解決を推進しています。
ファンドを活用した投融資ALL-JAPAN観光立国ファンド
観光は、「地方創生の切り札」「GDP600兆円に向けた成長戦略の柱」とされる日本の最重要施策の一つであり、また、訪日外国人観光客の増加等を受け、新たなマーケットが創出される成長産業です。一方で、観光産業は、観光資源発掘、宿泊施設の不足や老朽化・多様化するニーズへの対応、施設運営者の高齢化・事業承継等、多くの課題を抱えています。
銀行は、このような課題の解決に向け、2018年4月に、さまざまな業界のリーディングカンパニーと地域金融機関が連携し、地域の枠を超えて47都道府県全てを投資対象とした、民間では日本初かつ最大規模の観光立国ファンド「ALL-JAPAN観光立国ファンド」を組成しました。本ファンドを通じて、観光の活性化や地方創生に向けた取り組みを推進し、日本の産業・経済の発展に貢献しています。
1号ファンドの投資実績は計37件(不動産投資15件、ベンチャー投資22件)となっており、投資案件の事例は以下の通りです。
また、2023年6月に2号ファンドを設立しました。2号ファンドには新スポンサーとして株式会社JTBを招聘し、ファンドのソリューション機能を強化しました。2号ファンドの2026年6月現在の投資実績は、計12件(不動産投資5件、ベンチャー投資7件)となっており、今後も観光産業や地方創生のプラットフォームとして活動していきます。

