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グループ14業態から267名が参加!第1回MUFGデータサイエンスコンペ開催

グループ14業態から267名が参加!
第1回MUFGデータサイエンスコンペ開催

2022年3月22日、第1回MUFGデータサイエンスコンペの表彰式がオンライン形式で開催された。同コンペはPythonで機械学習モデルを作成してその予測精度を競うという難易度の高いものだったが、グループ内から募集枠を大幅に上回る267名が参加。DX推進に対する大きな関心とデジタル人材として社会課題の解決に取り組み、MUFGの成長の担い手になっていきたいという高いモチベーションがうかがえるものとなった。第1回データサイエンスコンペの概要と結果を紹介する。

実施概要

Pythonを使って機械学習モデルをつくり予測精度を競う

三菱UFJ信託銀行にてデータサイエンティストコンペティションを起案、MUFG全体で開催できないか、と打診されたのが企画のきっかけだった。三菱UFJ銀行と三菱UFJインフォメーションテクノロジーも、デジタル人材・データサイエンティスト候補者の発掘・育成は急務と考えMUFGとしての開催を決定。MUFG AIラボ(MUFGのAI技術活用を統括・推進するMUFGデジタルサービス企画部とシステム企画部の協働プロジェクトチーム)と、三菱UFJ信託銀行デジタル企画部、人事部、三菱UFJインフォメーションテクノロジーITアカデミーが連携して、2022年1月から3ヵ月間にわたって実施した。データサイエンスコンペは、与えられたビジネス課題に対してモデルの精度(正解率など)を競うもので、同一金融グループ内の10社以上が集う本格的なコンペ開催は業界初の試みとなった。
また、コンペ実施にあたっては、プログラムの詳細や審査、コンペ参加者が受講するe-ラーニングプログラムの提供について株式会社AVILENの全面的な協力を得た。

結果発表

グループ14業態から267名が参加、ハイレベルの上位争いを展開

開催前、コンペ事務局は50名から70名程度の参加を予想したが、それを大幅に上回る応募があり、一部抽選を実施し最終コンペ参加者は267名となった。上位入賞者はAUC0.986~0.987でのハイレベルな接戦であった。支店などに所属する初学者も奮闘し、e-ラーニングで100時間以上学習したり、100回以上の投稿を重ねたりして0.98以上のスコアを出し上位に食らいついた。

MUFGからのメッセージ

データサイエンティストの活躍の余地は大きい

表彰式に際して三菱UFJフィナンシャル・グループ執行役常務デジタルサービス事業本部長兼グループCDTO大澤正和は次のように述べた。
「MUFGにとってデータ分析を担う人材が非常に重要であることは明らかです。専門人材を外部から採用するということはもちろんありますが、より重要なのはMUFGの中でデータ分析ができる人材を育成していくことです。その意味でデータサイエンスコンペは重要であり、今回、多くの人が参加してくれただけでなく、初めて取り組む参加者も少なからず存在したと聞いて非常に頼もしく思いました。受賞した10名以外にも、データ分析に関して多くを学んだ人がたくさんいると思います。そういう人たちにMUFGがどういう活躍の場を提供していくことができるのかは経営側の大きなテーマです。それぞれがどこでどんな活躍をしたいのか、しっかりコミュニケーションをとってふさわしい場所を提供したいと思います。」


(三菱UFJフィナンシャル・グループ執行役常務デジタルサービス事業本部長兼グループCDTO 大澤 正和)

また、同じく三菱UFJフィナンシャル・グループ常務執行役員グループ Deputy CDTO兼グループ Deputy CIO木村智広は、今回のコンペを主催した立場から次のように述べた。
「データ分析がDXの柱になっていくことは明らかであり、データサイエンティストの育成や発掘は、MUFGグループの大きなテーマです。今回、非常に多くの応募があっただけでなく、グループ内のさまざまな業態から参加がありました。データサイエンスには遠いのではないかと感じていた部署からも参加があり、しかも好成績を残されています。日頃の業務の中で、データサイエンスが活かせる、お客さまに貢献できるという手応えをもちながら応募してくれたのではないかと思います。グル-プのさまざまな業務の中に、DXを通して大きく変革できるものがいろいろあると気づくことができたことは、私にとっても大きな収穫でした。
今回のコンペを通して高いスキルを持った人材を核に、MUFGの中でデータサイエンティストを育成していける可能性が見えてきました。今回はコロナ禍ということもありオンラインで実施しましたが、今後はグループ内にデータサイエンティスト同士の連携の場も設けていきたいと思っています。」


(三菱UFJフィナンシャル・グループ常務執行役員グループ Deputy CDTO兼グループ Deputy CIO 木村 智広)

今後の展望

データ分析のスキルが活かせるキャリアプランを考えていく

第1回データサイエンスコンペを実施した事務局は、イベント終了後、次のようなメッセージを残した。
「Pythonを使ったプログラミングを使ってAIモデルの精度を競うという今回のコンペは、専門外の人には難易度の高いものです。そのため、どれだけ人が集まるのかという点で不安もあり、数十名規模でのスモールスタートも想定していました。しかしふたを開けてみると、募集枠を大幅に超える応募がありDXやAIへの関心の高さ、取り組みに遅れてはいけないという危機感、そしてデジタル人材として成長していきたいという高いモチベーションがうかがえました。またシステム関連の部署以外、特に営業店からの応募が多く、年齢層も若手からシニアまでと幅広かったこともうれしく思いました。さらに、プログラミング未経験者であっても、積極的にe-ラーニングやフォローアップのイベント、Slackなどの情報交流の場を活用してチャレンジし、上位に食い込んでいます。MUFGの底力を感じました。
データサイエンスコンペは、デジタル人材の育成やデータサイエンティストの原石発掘に非常に意義のあるものだと実感するとともに、グループ内で切磋琢磨し競い合うイベントとしてMUFGグループの団結を強める意味でもいい機会となりました。
今後は本人のキャリア希望とも照らし合わせながら、異動も含めてデータサイエンスのスキルが活かせる進路を検討していく計画です。また、第2回目以降の開催については、参加者からの反響や人材育成効果、発掘した人材の活躍状況をモニタリングしつつ、前向きに検討していきたいと思います。」


(MUFGデータサイエンスコンペ運営事務局)