第1部 Spark X 2025 表彰式
不動産業界の変革、若者の起業支援に挑む特別賞の2案件
丸ビルホール(東京・丸の内)において多数の来場者およびオンライン視聴者が見守る中、6組のファイナリストの入場で幕を開けた「Spark X Award 2025」。MUFGグループCDTO山本忠司による開会の挨拶後、早速審査に臨む各チームのプレゼンテーションが行われた。
プレゼンテーションを受けて山本は「自分のビジネスとして社会課題を解決したいという熱意を感じた。Spark Xを通じて挑戦する力がMUFG全体に広がっていることを、心強く思う」と述べた。

(MUFGグループCDTO山本 忠司)
その後、これまでの入賞チームの中からすでに事業化のフェーズに移行して2年目以降となる3チームが登壇。事業化活動の中で直面した課題なども交え、進捗状況についての報告が行われた。
「理事会のないマンション管理組合を実現~PROTHIRD~」(第1回特別賞)はマネタイズの難しさを乗り越えて、2025年12月にサービス提供をスタート。中小企業向けエンベデッド型のファイナンスサービスを提供する「SaaFin」(第2回特別賞)では2026年のサービスインに向けた準備が進行中で、障がい者従業員の活躍を本気でめざす企業を支援する「障がい者雇用共創事業~チャレンジドバンク~」(第2回グランプリ)は、MUFG自体の障がい者雇用にも寄与していきたいとしている。
報告に対してMUFGグループCEO亀澤宏規は「受賞後、ピボットしながらも事業化に突き進んでいることを素晴らしく思う」と語った。

(第1回、第2回受賞者の皆さん)
そして、いよいよ審査結果の発表が行われた。
まず、最終審査会のプレゼンテーション動画を視聴した方からの投票によって決定されるオーディエンス賞には「エムット不動産」が選ばれた。本件は、部屋探しにおいて不動産業界特有の商流により入居可能な物件の比較検討がしにくいことや、仲介業者都合で部屋が紹介されてしまいがちな現状を変えることで、妥協しない部屋探しを支援しようとするもの。受賞者を代表して藤澤は「コンシューマ向けということでイメージしやすい事業だったかと思います。光栄です」と喜びを述べた。

(オーディエンス賞・特別賞 「エムット不動産」チーム)
続いて、特別賞が発表された。今年度は残念ながら受賞基準に到達した事業案がなかったことからグランプリ選出は見送られたが、特定の課題を解決すれば事業化への期待が持てると認められたプログラム2件に特別賞が贈られることになった。
1件目が「学生起業創出サービス『Promote』」である。本件は、若者が起業に挑戦できる環境を整備することで日本経済をより強くすることをめざすプログラムで、今回が二度目の挑戦となった。
リーダーの廣瀬が「事業化に向けて進んでいけることをうれしく思います。昨年落選して諦めかけたのですが、多くの方に応援していただいたおかげで続けることができました」と、こみ上げるものをこらえながら喜びを語った。
2件目が「エムット不動産」で、オーディエンス賞とのダブル受賞となった。リーダーの藤澤は「不動産業界の方々も不合理さを感じていた現状について変革できれば」と今後の事業化に向けて抱負を述べた。

(特別賞 「学生起業創出サービス『Promote』」チーム)
事業化に向けて大きな一歩を
受賞チームにはMUFGグループCEO亀澤宏規より表彰が行われ「学生起業創出サービス『Promote』」に対しては「昨年度悔しい思いをした中で、諦めずによくトライしてくれた。残念ながらグランプリに至らなかった理由である現時点で抱える課題と向き合いぜひ事業化に挑んでほしい」、「エムット不動産」に対しては「不動産業界を揺るがす可能性がある。ひるまずに一石を投じてほしい」とのエールが送られた。
そして、受賞者を含むファイナリストに向けて盛大な拍手が送られ、表彰式の幕が閉じられた。

(MUFGグループCEO亀澤宏規)
第2部 Spark X 2025 スペシャルトークセッション
事業化の前に立ちはだかる現実と熱い想い
続く第2部ではスペシャルゲストを招き、トークセッションが行われた。
スペシャルゲスト
麻生 要一氏(株式会社アルファドライブ 代表取締役社長 兼 CEO)
山本 忠司(MUFG 執行役常務 リテール・デジタル事業本部長 兼 グループCDTO)
ステージにはスペシャルゲストの各氏および6組のファイナリスト、さらに「Spark X 2024」グランプリの「AI-kata~アイカタ~(現:Mekata AI)」受賞者、特別賞の「寺社Connect」受賞者が登壇。新規事業への挑戦をテーマに本音を語るトークセッションが行われた。
まずは「Spark X 2024」受賞の2組が活動状況を報告。事業化に向けた感触や壁に直面した際の苦悩など、モチベーションの起伏も含めてリアルな思いが語られた。それに対して「Spark X Award 2025」ファイナリストからは、事業化に向けてチャレンジする姿勢への強い共感の言葉が送られた。山本は「こんなにもモチベーションがアップダウンしていたとは」と驚きの言葉を述べた。

(トークセッションの様子)
続いてファイナリストの困難や苦悩をリアルな言葉で紹介。「大企業の中での新規事業に難しさを感じた」との振り返りに対して、麻生氏は「確かにさまざまな事情による難しさはあるが、組織の力を利用することで世の中に大きなインパクトを与えられる」とエールを送った。
その後、新しい試みとして導入されたサポーター制度が紹介された。これは本業や家庭の都合で応募が難しい人や選考過程で非通過となった人も、起案者をサポートする形で「Spark X」に参画できるもので、「学生起業創出サービス『Promote』」「障がい者と企業を繋ぐ『Link Ability』」の2チームからサポーターへの感謝の言葉が語られた。
そして、麻生氏から「MUFGにしか解決できない社会課題があると改めて感じた。諦めずに何度も挑戦することで、世の中を変えていくことができるはず」とエールが送られ、山本が「挑戦することでしか見えない景色がある。ぜひ多くの方に挑戦していただきたい」と締めくくった。

(トークセッションに参加したファイナリスト6組)
Spark Xが挑戦を加速させる
本プログラムは今年度で4期目を迎え、リベンジを期した応募が際立つなど、「Spark X」を通じたチャレンジする姿勢が着実に浸透してきたことを印象づける開催となった。事務局では、一過性のイベントにとどまることなく、プログラムの期間や構造そのものを見直し、より高いギアで新規事業創出に挑める環境を整備していく予定だ。
今後も、起案者やサポーター、事務局といったすべてのステークホルダーが、それぞれの形で挑戦を重ねることで、MUFGのパーパス「世界が進むチカラになる。」の体現をめざしていく。

(Spark X運営事務局)



