デジタル化の進展に欠かせない技術の一つがAI(人工知能)です。既にさまざまなシーンで活躍するAIは今後どのように進化していくのでしょうか。
MUFGの取り組みを紹介します!

「デジタルMU(ミュー)*」がデジタルサービス企画部 小島さん(左) 斎藤さん(右) にインタビューします。
*デジタル化された社会での金融機関のあるべき役割を探るために、MUFGの某部署が極秘に開発したAI搭載の人型ロボット。いろんな従業員にインタビューして、学びを深めていきます。
AIは「お客さまの頼れるコンシェルジュ」「ビジネスパーソンの敏腕な助手」に
デジタルMU 「AI技術が進展した未来において、AIと人の関係はどうなっていくのでしょうか。」
小島 「AI」と聞くと何でもできるロボットを想像されるかもしれません。しかし、今は特定の用途で期待されるアウトプットを出すことができるレベルにとどまっています。でも、その品質・対応範囲は日進月歩で向上・拡大しており、活用の幅は今後大きく広がっていくでしょう。
斎藤 将来のAIは、お客さまのお悩みを解決する執事やコンシェルジュのような存在に。また、ビジネスパーソンの敏腕な助手になってくれるでしょう。ただし、最初はかわいい赤ちゃんのようなもの。AIを活用する私たちが「教育者・保護者」になって、継続的にメンテナンスしていくことで、どんどん賢くなって得意なことがより得意になっていく。そんなイメージで付き合っていけたらいいですよね。
デジタルMU 「AI活用によって、MUFGや銀行の業務、お客さまに提供するサービスはどのように進化していくのでしょうか?」

AIがパートナーになった世界
小島 既に実用化されている技術の例として、問い合わせに応対するチャットボットなどの自然言語処理技術系、手書きの情報をテキスト化する画像認識系などさまざまなものがあります。今は、こうした技術を通じてより良いサービスの提供や業務効率化を図る「AI活用の拡大期」フェーズに入ってきています。
斎藤 AIの主な特長として、①24時間365日対応できること、②一度に多くの処理が可能なため人よりも効率的に業務を進められること、③人では処理しきれない膨大な情報から答えを導けることなどが挙げられます。
これらは従来の情報システムでも実現できたことですが、AIの良いところは、学習することによって精度をより高めていくことができる点にあります。銀行のホームページやアプリ上にあるチャットボットのAI解決率(お客さまの質問に対して正しく回答できる割合)は、2019年3月のリリース以来大幅に向上しています。
人とAIがそれぞれの強みを活かして
デジタルMU 「将来は、人に変わって多くの仕事を肩代わりできるようになりますか?」
小島 でも、AIにも苦手なことってあるんです。例えば、お客さまの「考え・思い」に寄り添った応対です。痒いところに手が届くというか、要所要所ではやはり人が関わっていくことも必要になります。人にとって代わるというよりは、人とAIとで役割分担が進んでいく形になるのではないでしょうか。
デジタルMU 「MUFGではAIの活用をどのように進めていくのですか?」
小島 融資審査や市場トレーディング業務、マーケティングなどの各分野で、既にAIは広く活用されています。また、MUFGでは、グループ内でのAI製品・サービス適用の状況を定期的に情報共有・意見交換することで、効率的にAI製品・サービスの展開ができるようにしています。
斎藤 AIを活用していく上では、推進だけではなく、管理や運用の仕方(ガバナンス)も意識しなければなりません。例えば、AIが下した判断の「透明性」や「公平性」などが求められます。活用方針や管理手続などの態勢構築も進めています。
デジタルMU AIをグループ全体で、うまく活用していく仕組みが確立されているのですね!