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社会インフラ整備

MUFGは、災害に強いインフラ構築に向け、国内外の老朽インフラの強化や、途上国を中心とした社会インフラ整備の需要に、プロジェクトファイナンスやファンド等の組成を通じて対応しています。

またデジタル化が急速に拡大しているなか、サイバーセキュリティ強化による堅牢な金融システムの構築や利便性の向上等に取り組み、社会全体の安心・安全なデジタルシフトに貢献しています。



MUFGの認識
機会 国内外のインフラの老朽化対策や途上国を中心とした社会インフラ整備はサステナブルな社会実現の基盤
リスク 社会インフラである金融において、安心・安全の脅威への対応は信頼・信用の大前提。情報資産のセキュリティを強化し、複雑化・巧妙化する金融犯罪に対応することが不可欠

取り組み事例

「ソーシャルローン」を活用した社会課題を解決

MUFGは、渋滞の低減や排気ガスの削減に向けた鉄道インフラや水関連のインフラ整備、病院建設等、社会課題解決をめざすプロジェクトへの充当に資金使途が限定される、ソーシャルローンの提供を推進しています。

米国ニューヨーク市におけるジョン・F・ケネディ国際空港拡張プロジェクト

2022年6月に、MUFGは米国におけるジョン・F・ケネディ国際空港の拡張に対するプロジェクトファイナンスに調印しました。利用者増加により、拡張のニーズが高まったことから、既存のターミナル1と2を再開発し、新ターミナルとして統合するプロジェクトです。米国最大級の国際空港として、世界中の人々の往来を支えるインフラ事業において、MUFGはフィナンシャルアドバイザーおよび主幹事行として案件を推進し、66億米ドル(約8,800億円)の融資を取りまとめました。

インフラやエネルギー事業を対象とするプロジェクトファイナンスは、景気が変動する局面でも安定した収入が見込める分野であり、MUFGは長年にわたりマーケットリーダーとして市場をけん引してきました。特に近年は、積極的な資産回転型ビジネス(注)の推進や、より付加価値の高い金利ヘッジなどにより、バランスシートコントロールと手数料収益拡大の両立を実現させています。

このような2022年の取り組みが評価され、MUFGは、プロジェクトファイナンスの業界誌(PFI誌)から、『Global Bank of the Year』(2022)を受賞しました。

今後も、世界トップレベルの専門性と豊富な経験、海外ネットワークを活かして、ステークホルダーのチカラになるプロジェクトをサポートしていきます。

  1. プロジェクトファイナンスなどをシンジケートローンとして組成し、機関投資家などに販売するビジネスモデル
米国ニューヨーク市におけるジョン・F・ケネディ国際空港拡張プロジェクト

MUFGアセットを活用したモビリティインフラ設置

■電動マイクロモビリティのシェアリングポートを銀行拠点に設置

銀行は、株式会社Luupが提供する電動マイクロモビリティ(電動アシスト自転車や電動キックボード等)のシェアリングサービス「LUUP」のポートを恵比寿支店・三軒茶屋支店・大阪ビル(別館)に設置しました。(2022年12月)

当該ポートの設置により、CO2排出が少ない新しい移動手段をお客さまや地域住民の皆さまにご活用頂くことで、利便性の向上や脱炭素化に貢献しています。

電動マイクロモビリティのシェアリングポートを銀行拠点に設置
  • 今回恵比寿支店に新設されたシェアリングポート
■Gachacoステーション(電動二輪車の共通仕様バッテリー交換ステーション)をMUFG PARKに設置

銀行は、ENEOSホールディングス株式会社、本田技研工業株式会社、カワサキモータース株式会社、スズキ株式会社、ヤマハ発動機株式会社の5社が共同出資し立ち上げた株式会社Gachacoが提供するGachacoステーション(注1)をMUFG PARKに設置しました。(2023年6月)

電動二輪車用バッテリーシェアリングサービス(注2)としてご利用いただくことにより、脱炭素・循環型社会の実現に貢献することのみならず、モバイルバッテリーとして防災時の蓄電池やキッチンカー、イベントでの使用等、MUFG PARKにて多用途活用の可能性も探求していくことで、さまざまな社会課題解決をめざします。

  1. 電動二輪車のバッテリーを街中で自由に交換できるステーション
  2. 利用者は、電池残量の少なくなった共通仕様のバッテリーを満充電のものと交換することが可能で、「長時間充電の面倒さ」「外出時のバッテリー充電切れへの懸念」といった課題解決に繋がります。

⾦融・デジタルプラットフォーマーへ向けた取り組み

インターネットを通じた企業とお客さまとの接点の重要性がより高まるなか、金融機能をお客さまの消費活動に一体として組み込むBaaS(Banking as a Service)の活用が広がり、使い勝手の良い魅力的なサービスの提供が求められています。

多くの顧客接点を持つ複数の外部事業者と連携して新しい金融サービスの形を作り、安心・安全で信頼のおける金融サービス基盤を広く提供することで、「金融・デジタルプラットフォーマー」としての地位の確立をめざします。

■デジタル⼝座サービス「dスマートバンク」
銀行が2022年12⽉にNTTドコモと開始した「dスマートバンク」では、これまで⼝座開設が⽐較的少なかった3⼤都市圏以外での新規⼝座獲得が進展し、銀行店舗が多くない地域のお客さまへのサービス提供の強化に繋がっています。
デジタル⼝座サービス「dスマートバンク」
■簡易な後払い決済を商品ラインナップに追加
簡易な後払い決済に強みを持つカンム社との協働で簡易な後払い決済をMUFGの商品ラインナップに追加し、特に若年層顧客の獲得拡⼤に繋げていくことで、従来必ずしも充分ではなかった領域へのアプローチを拡大していきます。
■資産形成サポートサービス「Money Canvas」
利用者が資産形成に向けて幅広い金融商品等に同じプラットフォームでアクセスできる「Money Canvas」は、従前より、他社商品も含めラインナップを拡充してきました。今後はポイント運⽤を強化し、資産形成機能を更に充実していきます。
資産形成サポートサービス「Money Canvas」
■デジタルアセットプラットフォーム「Progmat」
共創による圧倒的な利便性の実現、デジタルアセット市場の発展と拡⼤をめざしており、セキュリティトークンに加え、ユーティリティトークン等のデジタルアセットを充実させ、2023年4⽉時点で、運⽤残⾼は400億円を突破しました。デジタルアセット市場を本格的に拡⼤させていくには、ネットワーク参加者同⼠の「共創」を通じた圧倒的な利便性の実現が不可⽋との考えのもと、プログマを業界横断の中⽴組織とするべく、独⽴会社化する計画を進めています。
デジタルアセットプラットフォーム「Progmat」
MUFGのデジタルトランスフォーメーション(DX)の取り組みはDXサイト「INNOVATION HUB」をご覧ください。

高まる脅威に対応したセキュリティ対策

MUFGでは、サイバー攻撃の脅威に関する情報を収集・分析する専担組織を組成し、新たに確認された脆弱性や過去の攻撃事案による影響度合いの調査およびそれに対する是正措置などを、グループ・グローバルで集中的に指揮管理しています。また、外部に公開しているシステムについては、意図しない対応漏れや設定不備が存在していないことを日々確認しています。

インターネットバンキングをはじめとするインターネット上での電子決済の利用が急増していることに伴い、こうしたオンラインサービスを狙ったサイバー犯罪も社会的課題となっています。MUFGでは、お客さまに安全なサービスを安心してご利用いただくため、個人認証の強度の確保や脆弱性対策の徹底、脅威動向の分析や異常検知、不正な取引のモニタリングなどに取り組んでいます。

また、金融業界全体への取り組みとして、金融ISAC(注1)や、日本サイバー犯罪対策センター(注2)を通じて、サイバーセキュリティに関する情報の共有や安全性の向上のための協働活動を行っています。

  1. 金融機関間のサイバーセキュリティ連携組織
  2. サイバーセキュリティに関する産学官連携組織
(2023年8月現在)